瑞人は悪くない
お世話になっております。甜竺です。
この度ようやく文字を練習する気になれたので瑞人への思いをつらつら書けたらと思います。ちなみに見出しは昨日描いた瑞人誕生祝絵です。祝っている絵じゃねぇ。
※瑞人完全肯定な感想です。
※ネタバレ注意。
あ、プレイ済みの方向け吐露ということであらすじはやめとこうかなって感じです。
【瑞人とは、彼との関係性】
言うことないですね。どこか妖しい雰囲気を持った、花街常連のしょうがない兄さんっていう感じの方ということがわかった。声は平井達也。
甜竺は平井の声が本当に大好きなので実は彼のためだけに蝶毒を買いました。落ち着いた雰囲気で、すべて丸め込められていずれ捨てられてしまいそうだなあと思いながら進めました。お母さんやお父さんについては最悪だなという感想、藤田は濡れ場あまり見たくないなあ、秀雄は親愛なるフォロワーが好みそうだなぁ、斯波はとっとと帰ってくれ、鏡子に関しては純愛ルートがあったらいいなあ頼むぞと思いつつ進めていたらいつの間にか子爵が殺されてました。
その後なんやかんやで斯波の誘いをうれしそうにしてる母はやっぱ死んでくれよ、と思っていたら瑞人が怒るものですから、やっぱり兄としての自覚はあるんだなぁ、とか思ってました。
好みの異性の話になった際には、手慣れているなぁと思うしかなかったです。この時点でこれが乙女ゲーということも忘れて瑞人は妹を苦しめて遊んでいるんだろう、思わせぶりなんだなと思っていました。
芸者と間違えないで!と思う百合子の心も少なからず傷ついていて、それはつまり百合子もわずかに瑞人に男性として惹かれているという面と共に兄妹であるからダメなのだという諦めの感情があったのだと思います。両想いで、ちょっと手を伸ばしてみるもうまくいかず、手を叩かれて引っ込めてという初々しい感じ、可愛らしかったです。
【瑞人との恋、見掛け倒し】
その後は斯波さんも何度も求婚に来ては、兄妹揃って嫌な顔をされてという斯波さんが寛容な性格でなければとっくに自殺しているだろうという話。
自棄になった瑞人を引き留めて花街をやめろと縋る百合子は本当に可憐な少女そのもので、斯波はしたたかな百合子のこういう一面を知っているのか、それを知ったうえでの好意なのかなどと思いました。正直甜竺もこんな女の子が周りにいたら好きになってしまう。
瑞人を選んだということで蛹を破った百合子、それを見守った瑞人は安堵。
世間的に見れば非道徳的とか倫理観に背いたシーンなのですが、ただひたすら想いが通じ合った二人を見ていると世界のほうが間違っているのではと思ってしまいました・・・。
ただ瑞人の迫り方は、確証はないし直接的に言うこともないけど、あとがないよと脅す感じもあって少し狂気というか乱暴さを感じるんですよね。
やはり色恋や男女の駆け引きを何度も見た瑞人なりの言葉なのかなぁ。
でも多分瑞人がこんなに本気になることって彼の人生で初なんじゃないでしょうか。先のことを考えていない、だけど仄めかせる悍ましいものを感じます。
それから、子供が将来の口約束にするようなキスだけに留める瑞人も、しなやかな身体に秘めた妹への感情を必死に抑えての結果なのだと思うとなんだかかわいそうだし。芸妓にした心無い行為こそ百合子と一番夢見ていたことだろうに、そうはいかないというあたりではやはりあの時安堵したとはいえ自分でも脅した、百合子に関係を強要したという思いがあったんでしょうか。そんなことは露ほどにもないのに、瑞人は妹想いです。それゆえに、百合子は苦しんでいるというのに。
花街をやめてからの瑞人はまるで人が変わったよう。油画の香りをさせる瑞人は、おそらく今までの情と欲に塗れてる瑞人ではなく、汚れる前の清らかだった瑞人に心から戻れたんじゃないかなぁと思いました。間違ってたけど。
瑞人が百合子を案ずるつもりで疑っていたのと同時に、百合子も瑞人との糸はすぐに切れてしまうのではないかと不安だったんですね。これも学生同士の恋愛のようで、百合子にとっては初めての思いであっても、瑞人からしたらちゃちなものだっただろうと思います。瑞人なら、嫉妬とか独占欲とか、疑う気持ちなんてよい思い出はなさそうだし。だけどそこから抜け出せないのは、瑞人は小桃を含めて本物の恋愛をしたことがなかったんだろうという証拠になってくる。相手は経験豊富なはずなのに甘酸っぱい恋になっているのはかわいらしいですね。
色々あってお互いをしっかり信じられるようになった二人、最高です。手をつなぐだけで顔を赤らめるような綺麗な恋を見ているようでした。
【終盤、話が繋がってから】
衝撃でした。真島の裏の顔、冷たい現実、腐った愛。
どのエンディングも瑞人は絶対に被害者になってしまっている。お金がないなら爵位を捨て、家を売ってしまおうといったのはあなたじゃないかと何度も思いました。
爵位を持ったまま男娼なんて、どうしてそんな仕打ちを受けているのか。
瑞人はやっぱりおかしいんだと思うと同時に不器用なりに妹を守ろうとしたのだと悲しくなります。
というか殆どのエンドで屋敷燃やされてるのちょっと面白いですね。これは瑞人の記事なのであまり細やかに言えませんが、やはり兄とのストーリーだな~って。
夜色の髪でも、やはり瑞人は少し執着的というか、執念がすごいなあって。
今までの花街での出来事や、父と母の関係性が瑞人の嫉妬の感情を育てて大きくしていたのかな。生まれにそうして狂わされたのなら、瑞人は哀れな男ですね。幸せな家庭を築きたいという在り来たりなのにまるで叶えることが至難の業と言いたげなような切なる願いも、そういう悲しい過去があるから、一番の願いになったのだろうか。
結婚して子供を授かって暮らすというのは大正時代ではごく普通のことだったと思います。それすらも危うくされた野宮兄妹は、白川家や野宮家の族の呪いにあてられてしまったのだと同情せざるを得ません・・・。
真島の「畜生にも劣る行為」という発言は瑞人たちに言うものではないんです。この一族すべてが畜生にも劣っているんです。
瑞人は悪くない。悪いのは瑞人が生まれる原因になった白川伯爵、引き取った野宮子爵、愛を与えなかった繁子、曲がりなりにも愛し合う他人同士をうわべだけで決めつけて兄妹同士で、と毛嫌いする世の中なんです。
蔵も、共犯者も、つがいの蝶も、瑞人の感情は変に堰き止められていたおかげでこうなってしまったのだと思うと苦しくてやりきれない。屋敷が燃えたのは瑞人のせいじゃないにしろ、諦める速さや堕落している様、性根が腐っていることは明白。
でもそれは瑞人という人が齎したわけではなくて、生まれ家や周りとの関係がだんだんと瑞人を狂わせて、最後には瑞人という人間がすべて背負って幕を閉じたのだと。
苦しいですね。
【瑞人が被害者でないのならもう何も信じられない】
瑞人は妹を誑し込めたと言っていましたが、百合子は昔から兄に惹かれていたのです。これはきっと瑞人がまだ絵に目を輝かせていただけのころから変わらなかった事実だと思います。
瑞人の生まれはあまりも悲劇的で、生まれたときから不幸が決まっていたも同然。
どうしたら瑞人は穏やかな人生を送れたんだろう、毒も痛みもない世界で生きていてほしかったと思う限り・・・。
でもそれだと百合子に出会うこともなかったわけで、一体何が瑞人の幸せなのだろうと無限ループにはまりますね。
次はFDの瑞人について触れたいなと思うんですけど、とりあえず開花をやった感想が「手汗と動機と頭痛が止まらない 知りたくなかった」なのでちょっとダメそうですね。すみません
最後にみんなにやってほしいので製品情報貼っておきます ヨロシクネ
【蝶の毒 花の鎖 ~大正艶恋異聞~】CERO:D
制作会社:アロマリエ/プロトタイプ
これはいわゆるセーフ版ですね。
【蝶の毒 花の鎖】※18歳未満購入及びプレイ禁止ゲーム
制作会社:アロマリエ
こっちも楽しいのでやってください FDも是非に
ありがとうございました。瑞人幸せになってね。
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