ムラデノビッチはなぜフェド杯になると別人のように強くなるのかを考察してみる
今回とりあげるこのタイトル。副題としてはツアーとフェド杯によるプレイヤーのモチベーションの違いということも書いていこうと思う。
ツアーは言うまでもなく個人的な戦い、そしてフェド杯は国というチームの戦いと全く違ったシチュエーションである。
この違いこそがプレイヤー個人の力に影響を大いに与えることになる。簡単にいうとフェド杯補正というものが存在する。
このフェド杯補正とは何ぞやということだが、それは自分の為でなく、国の為、そしてチームメイト、監督の為に戦うといった目的の違いが明確に存在する。
そしてこのフェド杯補正がはっきりと表れる代表的なプレイヤーがムラデノビッチである。
ムラデノビッチは2019年のフェド杯の決勝戦においてオーストラリアホームという完全アウェイという状況。その中で相手はランキング1位で2019年最優秀女子テニスプレイヤーでもあるアシュリー・バーティー。
アシュリー・バーティーを前にトップ50のトムヤノビッチを6-1、6-1とあっさり撃破。その勢いは凄まじいものがあり、なんとバーティー相手にフルセットの大逆転勝利を得た。
そして2勝2敗で迎えたダブルスではガルシアとのコンビで勝利を得て、ついにフランス悲願のフェド杯優勝を果たした。
正直にいってフェド杯のムラデノビッチはどう低く見積もってもトップ10の実力はあるわけで、ではツアーやグランドスラムでのムラデノビッチとなると、2020年シングルスで1勝しかしていなく、それどころかトップ100圏外にも負けている状態である。
一方ダブルスは全豪優勝と好調なスタートを切っている。つまりシングルスではフェド杯優勝したことにより目的意識がなく、燃え尽き症候群が多少なりあるのではと思う。
以前ムラデノビッチはドミニク・ティームと恋愛していたので、そこでテニスに集中できていないこともあったが、フェド杯決勝前にティームとも別れ、それもない。
だからこそ2020年のムラデノビッチは心配になるわけだが、ここでテニバカの今年のムラデノビッチを予想しておきたいことがある。
それは、2020年全仏終了後、シングルスレースランキングで100位圏外ならば、そのままランキングもトップ100圏外になってしまうと思う。
現在ムラデノビッチの状態は余りにも悪く、もしムラデノビッチの得意なサーフェスであるクレーでもポイントを加算できないのであれば、芝シーズン、北米シーズン、アジアシーズンで巻き返すことはできないと予想する。
ムラデノビッチの考察も多分に入った今回のテーマでありましたが、一番言いたいことはフェド杯補正というものが、フェド杯の勝敗を難しくしている要因であり、まずフェド杯での成績が一番でつぎに直近の調子、そしてランキングはあってないものではないが参考にならない程度といっていいものだと思う。
次回予告になりますが、今更感がありますけど、敢えての大坂なおみのメンタル問題をとりあげようと思います。二転三転とめまぐるしく変化する大坂なおみのメンタル問題を纏めようと思います。