過去のプロレス日記より【高田vs田村】
川田と三沢の事書いてたら思い出した
2005年06月04日20:22
「嫌な役を引き受けてくれたよ。田村、お前男だ!ありがとう!」
2002年11月24日・『PRIDE23』(東京ドーム)
この試合のことはよく覚えています。
高田の引退試合。
コールマンとのヤオ疑惑、ヒクソンへの執念、高速タップ。
色んな伝説を高田は22年間のレスラー人生で生み出しました。
その高田の引退試合の相手はUインターでともに闘った田村潔司。
田村と高田はU時代に一度試合が組まれただけで、その時は高田が後輩の田村を破っていました。(話は全然それますが私の一番得意な物真似は田村の四方に向かって礼です)
和田良覚がレフェリーを務める、高田vs田村というUファンにとっては願っても無いシチュエーション。
しかしながら試合は余りにもあっけなく終わってしまいました。
2R一分。
田村がカウンターの右フックは高田の顔面を捕らえ、高田はそのまま失神。
高田が倒れたまま、動かない姿を見て、田村は試合を終わらせてしまったことを後悔するような、高田の弱さを実感して呆けるような、そんな表情でひざまづき号泣。そこに意識を取り戻した高田が歩み寄り、抱きしめると「ありがとう」と言葉を掛け、田村の手を挙げました。
田村はマイクで
「ご迷惑をかけてすいませんでした。夢と感動を与えてくれてありがとうございました。お疲れさまでした」
そう言った後に高田が発したのが冒頭の言葉です。
「嫌な役」
その試合を見ていたほとんどの人が納得したはずです。
そして謙虚な田村に誰もが好感を持ったことでしょう。
高田のその後の活躍()は皆さんご存知かと思いますが、田村はこの試合の後から(私の感情的に)なんとなく泥がついたようでぱっとしません。
「相手を活かせる引退試合」
なかなか難しいのでしょうか