特定支出控除は無理ゲー(無料)

2024年9月やっと朝夕は涼しくなりかけておりますが、今年もあと数か月です。年を越すと皆が大嫌いな確定申告の時期ですね。これを記載しているのは9月26日で明日が自民党の総裁選のようです。国民全員が確定申告することを訴えた候補はどうなるのかは興味もないのですが、どうなるんでしょう?医師の場合はどうせ確定申告申告をしないといけないので(正確には医師でも勤務先がひとつで年収2000万以下の先生は不要ですが)、今年もぼちぼち考えております。毎年年賀状よりも確定申告しか考えていないのは私の社会性のなさです。

まぁ枕はこれぐらいにさせて頂き、ここからが本題です。

フリーランスと書いてますが税金一般の知識が学べます

民間医局から医師が活用できる特定支出控除という案内が届き、無料ということもありPDFをダウンロードしたのですが、率直な感想は特定支出控除はなかなか活用が難しいという印象です。Xにもポストしたのですが、そもそも特定支出控除は対象になる方が極めて少ないと思われます。通常の勤務医ですと、さすがに病院までの交通費が支給されますし、何なら学会費用も年会1-2回は支給されますよね。そのうえで給与所得控除の50%を超える経費(=多くの医師にとって年間97.5万以上)を払うことは通常民間病院ならないです。大学なら学会費用も出してくれないところもあり(何なら国際学会が自前だったという話もあります)や転居費など全く出してくれず対象となる先生もおられると思いますが、多くの大学事務は邪魔くさいので特定支出の証明を出してくれないと思います(特定支出控除を受けるためには学会費用や転居費用を提供していないことなどを勤務先が証明する必要があります)。他にもPDFでは唐突に事業所得や小規模企業共済などが紹介されていますが、どのようにして雑所得ではなく事業所得を得るのかの記載はなく、小規模企業救済に至っては入り方も紹介されていません。勤務医はふるさと納税やiDeCo程度で満足しろというお上の意向かもしれませんし、民間医局もタダで事業所得の作り方まで教えてあげるほど気前よくはないのでしょうが紹介だけしておいてやらずにぼったくりな気もします。

https://note.com/tengagogo/n/ne525ce1c857a

因みに医師が活用できる特定支出控除というパンフレットというか無料のPDFですが記載が間違っている箇所もあり注意が必要です。現在の給与所得控除は国税庁のHPを確認頂くと分かるように195万が最大ですが上記の民間医局のPDFでは220万(220万は令和元年までの控除です)としていたりと現状のに乖離があり注意が必要です。





昔々に税金についてまとめたのが下記の『勤務医のための税金入門。令和version』なのですが、無料ですので基本的なことの理解にはご活用ください。ただ当時と比較しいつの間にか上記のごとく給与所得控除が漸減されてますので注意してください。




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