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「天道 馬七」からのお願い


僕が、

バスの運転手さん時代の話なんですけど、


大体、どこの「バス会社」でも、

自分とこの「営業所」に

「バス停」があるんですね。

「なんたら営業所前」みたいな。(笑)


僕が勤めているところも、

そうでした。


バス会社は、なんとか効率を高めようと、

「一台のバス」を一日中走らせて、

「運転手を交代」させる場合が

あるんです。

それを、「営業所前のバス停」で

「運転手の交代」をするんですよ。


僕が勤めていた営業所の近くには、

「高校」があって、

そこの「学生さん」は、大勢

利用していただいてましたね!


運転手は、ああ見えて、

よく利用されるお客さんのこと、

「どこそこのバス停で乗るこんなお客さん」

って、だいたいわかるんですよ!(笑)


「運転手の交代」の時間が来ると、

バスの時間に合わせて、

バス停に行くのですが、当然、

「そのバス目当てのお客さん」が

何人かいらっしゃるんですね。


僕は、いつも、あいさつしてました!


その時は

「高校生の女の子」が、

ベンチに座ってました。

『ああ、あそこで乗り降りする

女の子やな』


「こんにちわ!」と言ったら、

恥ずかしそうに小さい声でも

「こんにちわ!」

その娘さんは、

いつも、ちゃんとあいさつしてくれる

ごく普通の「女子高生」でした。


たわいもない、

「いつもの光景」だったのですが、


数日後、同僚から、

そいつ「馬七よ、あそこのバス停で乗る

こんなカンジの女の子知ってるか?」


僕「おー、わかる、わかる。おとなしそうな

女の子じゃろ?」


そいつ「あの子なぁ、あそこのバス停、

信号があるやろ?そこで、車に轢かれて、

亡くなったそうやで。」


そのバス停というのは、「特別」で、

その娘さんは、

「湖」沿いの住宅街に

住んでいらっしゃったんです。

その「湖沿い」に道路があって、

「住宅側」と「湖側」に、

「バス停」があるんです。

「湖側のバス停」に行く時は、

「道路」を「横断」するのに、

「押しボタン信号付き」の「横断歩道」を

渡らなければいけないんです。

「片側一車線」の「ごく普通」の

「県道」です。


その「信号」は、いわば、

「その住宅の住人の皆様がバスに乗るための

信号」と言ってもいいくらいなんです。


ハッキリした情報はありませんでしたが、

「日付」「時間」からして、

僕があいさつをした時と、

重なっていたんです。

「信号機」は

「バスの進行方向よりうしろ」

つまり、

バスから降りて

「直後」のことだったんですね。

「事故を起こした加害者」の

「信号無視」でした。


僕の息子も今「高校生」です。

全然会っていませんが、

「息子」だろうが、「娘」だろうが、

「かわいい」もんです。

親御さんのことを思うと、

計り知れない、

「悲しみ」や「憎しみ」が
 

あろうかと思われます。

「これから」だったと、

たくさんの「夢」があったと思うんです。


おそらく、「僕のバス」を降りた直後

だったので、余計に悔やまれました。


いつも、「損」をするのは、

「交通弱者」なんですね。


「すみませんでした」の意味が

わかっていない、

「謝らない」

「謝りたくない」の意味が

わかってないんですね。


元来、「謝らなくて」いいんです。

「謝る必要のないように」

「思いやりを持って行動する」んです。

ですが、

人間は、

「いつか失敗をする生き物」

なんです。

その「失敗」を想定した上で

「失敗」をしないように、

「知識」を身につけるのだと思うんです。

どうしても「失敗」をしたら

「謝らなくてはなりません」

ですが、

「信号無視」という行動は、

明らかに

「運転に意識をしていない」んですね。


人にぶつかっておいて、

「目」も合わさずに

「ああすんません」では、

誰でも

「オンドレチョトコイヤ」に

なると思うんです。


「信号無視」で

「人を殺めて」しまって、

「すんませんでした」のレベルじゃ

ないんです。


「意識」さえしていれば、

「事故」なんかおきないんです。


「車」は

「人間の性能をはるかに上回る機械」

なので、

「偶発的なもの」もあります。

ですが、

「絶対に事故をおこさない」という

「つよいこころ」があれば、

そんな「現象」寄せつけないんですね。


「確率の問題」と言うならば、

「断言」はできません。

「未来」なんか、「誰にもわかりません」

ですから、

ひょっとすれば、僕自身も

明日、「新聞に載る」ような、

事故を起こしてしまうかもしれません。

「自分自身の行動を意識する」

だけで、いいんです。

また、

「敷地内」「施設内」の「スピード。」

あれは、

何を考えていらっしゃるんですかね?(笑)

よく、「サービスエリア」でも、

「クラクションをならしながら」

走ってらっしゃるかたとか見ますが。(笑)

(笑)いごとでは、ないんですね。

「敷地内の事故」も多いんです。

「あたりまえやろ」としか言えないんですが、

あれで事故して、何て言うんですかね?

「人が飛び出してきたから」ですが、

人から見たら

「車が飛び出してきたから」が

「一切、わからない」んですね。

「意識」をしていないから。


また、

「信号機の無い横断歩道」

今、僕が勤めている会社の近くに、

「信号機の無い横断歩道」が

あるんです。

「朝」は「学生さん」の自転車が

多いんですね。

その「横断歩道」には、いつも、

「花」が添えられているんです。

もう、わかりますよね?


僕は、

「片側一車線」ですから、

「歩行者」が「横断歩道」を渡ろうと

待っていたら、

必ず止まります。

確かに、

「普通車の自家用車」は、

「なかなか止まれない」んですよ。

「朝」なんか、特に、

「車間距離詰めて」

「勢いよく」走ってますからね。

ですから、普通車のかたは、

「無理に」とは申しません。

「2トン車以上のトラック」など、

「職業運転手」のかたが、これを

読んでいらしたら、

是非、止まっていただきたいんです。

「対向車が気づいて止まるまで。」


僕は、「大型車」ですからね。

止まりやすいんですよ。

でも、「基本」

「止まって当たり前」なんですね。

「法定」でも決まってるはずです。

これね、

「止まってあげたい人」のほうが、

たくさん、いらっしゃると思います。

「止まりたくても、止まれない」

という気持ちだと思うんです。

それだけ、今、この世界は、

「誰かに煽られ」

「自分に煽られ」

「時間に煽られ」ているんですね。

そりゃ、「社会現象」となって、

現れますよ。

「会社の時間」や、「運転の集中」で、

「歩行者の存在」に気づいた時は、


「次でお願いします」なんですよね。(笑)


僕でさえ、「慣れていない土地」

なんかでは、なかなか

「止まれない時」があります。

「うわっ!ばあさんおったんかい!

『カメレオンの術』かいっ!」(笑)

お年寄りって、「周りの景色」に

「同化」するのが、上手いんですよねー!

(同化してるつもりはない)(笑)


僕が、その「会社の近くの横断歩道」で

止まるのは、

「歩行者のため」もありますが、


「縁もゆかりもない」

「顔も見たことがない」

そこで「亡くなられたかた」への、

「霊」に対しての、

「精一杯の誠意」なんです。


「弱い立場の者を守る」という、

「意識」が、

「勇気」が、

「車社会」を変えていけるんです!

「全てはつながって」いるんです!


それが、できる

「つよいこころ」があれば、

「人間社会をも変えていける」

と、僕は信じています!


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