冬瓜汁
雰囲気のよい喫茶店で、雰囲気のよい音楽が流れていた。
優しく、誰かのために泣いているような声色で、ゆったりとしたメロディを歌っていた。
いかなる昼下がりも、おだやかで幸せな時間にする魔法のような曲だった。
それを検索アプリに聴かせてみたけれど、何回やっても誰のものかわからなかった。
かろうじて聴き取れた歌詞は『過ぎ去った時間は化石みたいだ 赤いほおずき 君がやってくる前に』だったような。
もしお心当たりがあったら教えてください。
ここから先は
811字
/
1画像
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?