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【遊戯王MDランクマ】エクソシスターで挑む最高ランク15 ~激変の新環境とエターナルフェイバリット・エクソシスター~【24年10月 Season34編】
皆様初めまして。初めましてでない方はいつもありがとうございます。
タイトルに銘打った通り自分は過去1年以上に渡りエクソシスターでランクマッチを最高ランクまで戦い続けており、過去14回にわたり月ごとの環境やその対応についてnote記事を書かせていただいてきました。
先月はそこまで大きな環境や構築の変化がなかったため記事を書かなかったのですが、今月は制限改訂や新パックにより大きな環境変化が予想されるため、それらへの解析や対応について書いていければと思います。
1. 24年9〜10月のランクマ環境
ユベル・粛声・センチュリオンの3デッキがメインという環境は変わっていませんが、それ以前に主流だったデッキも使用率が戻ってきており、結果としてかなり多くのデッキタイプが入り乱れる群雄割拠の環境となっています。
センチュリオン
混合構築に幾つかのタイプがありますが、昨今では特に粛声やユベルをメタれるビーステッド採用型が多い印象を受けます。
粛声
主流の一角といえる使用率ではありますがメインギミックで用意できる除去が乏しく後攻時の不安があること、前述の通りビーステッドの採用率が上がっていてそのメタを受けやすいこと、ユベルに対して不利であること(※4100になったローガーディアンにユベル系2体で攻撃されナイトメアペインでダメージを反射されるとライフを削り切られてしまうため)といった懸念点も多く、個人的には実は厳しいデッキだと見ています。
ユベル
手数も多く、主流3デッキの中では総合力が頭ひとつ抜けている印象ですが、それ故に後述の10/10付の改訂においては3デッキの中で唯一規制の対象となりました。
スネークアイ・炎王スネークアイ
前回の記事では流石に使用率を後退させたと書きましたが再び使用率が戻りつつあり、主流〜準主流といえるぐらいの立ち位置に復活を果たしました。
クシャトリラ(純構築)
こちらも前回の記事では主流から淘汰されたと書きましたが、スネークアイ、炎王、粛声、ユベルなどに対して墓地メタにより優位を取れる点やクシャトリラバースの緩和等もあってこちらも使用率が戻ってきました。
ドラゴンリンク
コンスタントな人気がありつつもワイバースターの禁止化により環境から淘汰されていましたが、9月の改訂でこれが制限復帰を果たしたことにより再び一定の使用率を得ることになりました。
2. 改訂の考察
10/10のMDの制限改定は久方ぶりの大規模なものとなっています。また9月にも改訂があったため、合わせてその影響について解説していきます。
①ティアラメンツ抑制
壱世壊−ペルレイノ(制限→禁止)
深淵の獣ドルイドヴルム(制限→無制限)
ホルス登場以降、ビーステッドの採用率上昇によるメタを受けつつも再び主流レベルの使用率を持っていたティアラメンツ抑制のため、壱世壊−ペルレイノが制限から禁止となりました。単純にペルレイノ本体の枚数減少というだけでなく、救いの架け橋やトリヴィカルマの墓地効果でペルレイノをサーチして1枚初動とする動きも使えなくなるためこれはだいぶ手痛い規制といえそうです。ただしこれらを墓地に送ることができたおろかな副葬に関しては、ティアラメンツサリークを墓地に送ってレイノハートを直接サーチすることによってまだ1枚初動の動きを取ることが可能です。なお、OCG・TCG共に既に禁止のキトカロスに関しては未だ制限止まりとなっています。
なお、先んじて9月の改訂において深淵の獣ドルイドヴルムの無制限緩和がありましたが、緩和後ビーステッド全体の使用率が上がったところを見るにこれもティアラ抑制を期待した一面があったのかもしれません。
②ユベル抑制
夢幻崩界イヴリース(無制限→禁止)
ファントム・オブ・ユベル(無制限→準制限)
暗黒の招来神(無制限→準制限)
七精の解門(無制限→準制限)
環境トップのユベルの使用パーツからは4種のカードが規制を受けました。ただこの中で純粋にユベル関連のカードはファントムオブユベルのみで、他3種はあくまでサブギミックなのを考えると、枚数としては比較的多いもののまだ生ぬるさも感じられます。
七精の解門はユベルやそのサポートモンスターの展開補助に加え、解門か招来神のどちらか1枚のみからでも破械神ラギア+破械唱導(+墓地に破械神王ヤマ)の構えを作ることができたため、招来神共々規制の運びとなりました。また禁止となったイヴリースへアクセスするためのギガンティックスプライトを召喚する布石としても便利な存在でした。(三幻魔デッキにとってはこの上ないとばっちりとは言えますが、前述の通り1枚始動で最低限の構えを作ることができてしまっていたため仕方ない…とも言えるのかも知れません……。)
そのイヴリースは、解門・招来神による展開からギガンティックスプライトを出して呼び出すことで、相手に送りつけて展開をロックする用途で用いられていました。特にユベルにおいては、ナイトメアペインで攻撃力0のユベルにしか攻撃できなくさせることで自爆特攻によるロック解除も不可能だったため、他のデッキより強固なロックになっていたのも問題視されたのでしょう。ユベルにとっては(あくまでサブプランの一環とはいえ)、先攻時のプランが一つ減った形とはなります。
ファントムオブユベルは特殊召喚に回数制限がないというイカレ仕様により、単純な妨害要員のみならず実質墓地リソースのみでリンク素材を水増しする使い方すらされていたため、エクストラデッキのカードながら枚数が減る影響はダイレクトに出てきます。
なお直前の10/1に施行されたOCGの改訂でもファントムオブユベルは規制されており、そちらと合わせている面もあるのでしょうが、OCGではファントムオブユベルは制限、さらにナイトメアスローンも準制限になっています。そちらと比べればまだ甘さは残されているといえるでしょう。(なおOCGでは代わりに外部パーツの解門と招来神は規制を免れており、普通にそちらに合わせればよかったと思うのは自分だけでしょうか。)
それでも全体としてみればそれなりの影響は予想されるため、他のデッキがシェアを伸ばす余地は生まれるでしょう。
③ジョウゲン禁止
昇霊術師ジョウゲンが無制限から一気に禁止になりました。特殊召喚を封じる類似のモンスターの中でも、このカードの場合は烙印融合で真炎竜アルビオンの融合素材とすることで素引きに頼らず展開するコンボがあったためでしょう。またフォッシルダイナパキケファロも同時に制限にされており、メタビートを改めて抑制したい意向もあるのかもしれません。特殊召喚封じのモンスターが合わせて5枚減少するので、メタビにとっての影響はそれなりにありそうです。
④炎属性規制
蛇眼の炎燐(無制限→制限)
炎王神獣キリン(無制限→準制限)
依然活躍するスネークアイ・炎王から蛇眼の炎燐と炎王神獣キリンが規制されました。蛇眼の炎燐は直前のOCG改訂でも制限になったばかりですが、こちらでも即座に追従され結果として2枚ともOCGの規制状況に揃えられました。炎属性系統では初動が2枚減少し、キリンの規制により誘発ケアも若干しにくくなりました。
⑤緩和
輝白竜ワイバースター(禁止→制限)
混沌領域(準制限→無制限)
鎖龍蛇–スカルデット(制限→無制限)
封印の黄金櫃(制限→準制限)
超雷龍–サンダー・ドラゴン(制限→無制限)
聖殿の水遣い(準制限→無制限)
心変わり(準制限→無制限)
闇のデッキ破壊ウイルス(制限→無制限)
緩和の枚数も結構な枚数となります。ワイバースターと混沌領域は過去にドラリンが活躍した影響で規制されていましたが、規制の影響により見かけなくなったため今回緩和の運びとなりました。ワイバースターは制限止まりという扱いではありますが、復烙印や混沌領域での再利用を駆使すればやりくりは可能であるため、禁止か否かの違いは大きなものとなります。実際に復帰後はドルイドヴルムの緩和も相まって、再びドラリンをランクマで見かける機会も増えました。これらの本来の使い手であるカオスにとってもドラリンのとばっちりから解放され、朗報といえるでしょう。
その他の緩和はOCGでの規制・緩和状況に合わせるようなものが多いですが、その中でも封印の黄金櫃はOCG環境でも緩和が予想されていなかったカードであるため影響が注目されます。また聖殿の水遣いの緩和に関しても、MDでは流離のグリフォンライダーが禁止指定を受けることなく勇者ギミックが現役のまま通ってきたため、その中での緩和により勇者ギミックの使用率が高まるのか注目されます。
3. 新規実装テーマ
改訂と同日に新パックで登場するテーマも既に公表されています。特に後攻型のテーマが同時に2つ実装されるということで、環境が荒れそうです。
天盃龍
OCGでも環境を荒らした究極の後手型デッキが遂に実装されてしまいます。ただしフリーチェーン除去に長けたエクソシスターならば、汎用捲り札は別にしてテーマギミックにのみ関していえば適切に対処可能と思われるので、相手の捲り札次第というところでしょうか。比較的性質の近い御巫に対してなんだかんだ基礎的優位を生かして良好な勝率を上げているので案外なんとかなることを望みたいところです。
インフェルノイド
以前から時折、爆発力を活かして後手から一気に轢く地雷型デッキとして遭遇することはありましたが、今回の新規追加や炎属性強化の恩恵により大きくパワーが上がるので影響が注目されます。
ゴブリンライダー
自他を問わずエクシーズ素材を取り除きながら動くため、エクソシスターにとっては勝手にマニフィカの素材を減らされてしまい、ピンポイントメタともいえる相性の悪さがあります。ただ現在の環境自体はエクシーズ軸のデッキは主流ではないため、レベル3軸グッドスタッフの一環としての採用などは考えられますが全体としてはそこまで流行らない可能性もあります。正直エクソシスターとしてはそれを希望せずにはいられないところです。
霊獣
「霊獣使い」と「精霊獣」をフィールドから除外して融合し、融合モンスターはフリーチェーンで除外状態の霊獣使いと精霊獣に入れ替えられるというかなり独特な動きのテーマです。ガチ環境でのポテンシャルは未知数ではあるものの、こちらもターミナルワールドの新規カードにより以前と比べれば劇的な強化を果たしており、次元の裂け目やアトラクター等の墓地完封系メタを搭載できるのは現在の環境的には優位ポイントです。
4. 新環境の予想
(※10/11追記)
新規テーマから見ていくと、天盃龍は盃満ちる燦幻荘の準制限こそあるものの、ビーステッドによるメタをうけないことなどもあり環境主流になりうるでしょう。反面ゴブリンライダーは展開力こそ高いものの、前述の通りエクシーズ軸のデッキが目立っていない点では向かい風です。
既存の有力デッキではティアラメンツは流石に全滅とはいかずとも安定性の低下によりシェア低下を免れないでしょう。ユベルも規制を受けてはいるのですが、
元々粛声やセンチュリオンより頭一つ抜けていた分で耐えられており、主流の一角を保ち続けると見ています。
炎系デッキは炎燐の制限化でどこまで影響が出るかというところですが、炎燐の制限化はOCGでも最新の改訂で施行されたばかりなので未知数ですね。炎燐自体も初動ではあるので2枚分初動が減った形ではあるのですが、基本的にはエクセルや篝火でサーチして展開するのが本来の使い方なのでどうなるかというところです。
メタビートは心なしか昨今使用率が上がっていた印象ですが、それもあってか上述の通り特殊召喚封じのモンスターを一気に5枚も削られ、厳しい戦いとなりそうです。一応結界像での穴埋めは可能でしょうが、結界像では該当属性のデッキにすり抜けられるリスクがあり、特に闇・炎の結界像ではその懸念が大きいため単純な代替としては不安が残るでしょう。禁止になったジョウゲンはメタビートにとって先に展開されたモンスターに対処する貴重な手段だったはずであり、そこも痛手と思われます。
5. 実際の構築
前回の記事から環境が大きく変化しておらず、構築を変えられるような新規カードがあったわけでもないので構築が変わっていません。ユベルとセンチュリオンに対する後攻からの対処が課題ではあります。
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幽鬼うさぎ
ユベルに対しての解門の蘇生効果やナイトメアペイン、センチュリオンに対しての永続罠状態からの特殊召喚やトゥルーデア・赤き竜の効果など、比較的重要なところを止められます。ただ2枚採用にも関わらず、一番握りたいセンチュリオン相手の後手に限って握れないことが多かったのは悲しいところです。
6. 具体的なプレイング
センチュリオンへのGは自ターンの方が効果的
センチュリオンはスタンドアップセンチュリオンにより相手ターンでシンクロ召喚して妨害するのを旨とする都合、自身のターンで増Gを使われても妥協布陣で止めるのが容易なため、増Gを使うならこちらのターン(センチュリオン側から見て相手ターン)の方が効果的といえます。素材2体を永続罠状態から特殊召喚し、赤き竜とその効果によるシンクロ召喚で最大4枚ドロー(※永続罠からの特殊召喚にチェーンするともう1体をチェーンで特殊召喚される可能性があるため現実的には3枚)するか、妨害を妥協するかを迫ることができます。
特殊召喚無効のすり抜け
神の宣告などのような特殊召喚無効の効果に対して。現在最も遭遇するのは粛声での古聖戴サウラヴィスでしょうが、エクソシスター達の共通変身効果によるエクシーズ召喚ならばこの手の妨害をすり抜けてエクシーズ召喚を通すことができます。(無論神の警告など、チェーンブロックを作る特殊召喚への無効も併せ持つ効果へはこの抜け穴は使えませんが)
エクシーズ召喚を通せなければカルペディベルでの無効化もできないということで、本来エクソシスターにとって非常に「重い」部類の妨害をすり抜けてエクシーズ召喚を通すことができるので覚えておきたいところです。
マニフィカの豆知識
マニフィカの素材と入れ替わる③の効果ですが、同一チェーン上では1度しか使えないものの実は回数制限自体はありません。なので1回止められてもマニフィカ自体が除去や無効化を受けていなければその後改めて入れ替わり効果をつかうことができます。ファントムオブユベルの書き換え効果など、除去を伴わず単発で無効化する妨害と相対した時はこれを利用して妨害を釣ってみる…ということもできるかもしれません。
7. おわりに
かくて今月もエクソシスターでランクマを戦った経験を書かせていただきました。
今月はこの辺りでお暇となります。本記事がエクソシスターを好きな方、エクソシスターで戦いたい方、自分の好きなデッキで勝ちを取りたい方にとって少しでも参考や励みになれば幸いです。
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