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【遊戯王MDランクマ】エクソシスターで挑む最高ランク⑨ ~新環境を追い風に~【24年2月 Season26編】

皆様初めまして。初めましてでない方はいつもありがとうございます。
自分は個人的な評価や思い入れからこの1年ほどエクソシスターを最高ランクまで使用し続けており、月ごとの環境とその対応についてnote記事にさせていただいてきました。今月の環境ですが、先月の制限改訂以降、新カードの登場も相まって久々に環境が変化することとなりました。最近の中では比較的大規模な変化となったので、どのように環境が変化したのか、その中で一般にはあまり注目の集まっていないエクソシスターはどう戦っていくのかということを書いていければと思います。


1. 24年2月のMDランクマ環境

 1月上旬に大規模な制限改訂があり、新カードの登場と合わせて環境デッキの勢力図に一石が投じられました。加えて今月のセレクションパックにてOCGでも絶賛活躍中の黒魔女ディアベルスターと罪宝関連カードが登場し、罪宝スネークアイやディアベルスターを出張採用したデッキも環境に参戦し、多様なデッキが入り乱れる環境となっています。先月には改訂の考察と改定後の環境を予想した記事を書いておりますので、そこでの内容と照らし合わせつつ新環境を見ていきたいと思います。

答え合わせ

先月では改訂施行直前にマスター1を達成し、改訂の考察と新環境の予想を行いました。要点としては
・ドラゴンリンク・神碑・メタビートは大幅規制により環境から脱落
・クシャトリラは環境に残りつつも勢力後退
・烙印・VS・サイバースは引き続き環境に残存
・超重武者とマナドゥムは強化により環境入り
といったところです。そして実際の環境ですが、様々なデッキタイプが存在しているものの概ね
・罪宝スネークアイ
・超重武者
・マナドゥム
・烙印
・サイバース
・クシャトリラ
・ラビュリンス
が主流と言えそうです。突出した使用率といえるほどのものはなく、しいていえば罪宝スネークアイ・超重武者がやや多いぐらいで比較的横並び状態だと思います。上記の予想が概ね的中した形といえそうですが、ディアベルスター関連は思ったより登場が早かったなという印象です。シンクロ軸ビーステッド、もしくは深淵スプライトと呼ばれるタイプのデッキもカオスルーラー禁止が打撃となって環境から消滅したのも予想通りでした。明確に予想が外れたといえるのは、環境に続投すると思っていたVSがガラッと姿を消したことです。依存度の低いセンサー万別を1枚減らされたのみで弱体化といえるほどの弱体化はなく、あまり環境によって有利不利を左右されないタイプのデッキだと思っていたのでここは意外でした。(寧ろアトラクターが刺さりやすい環境になって有利になったまである気がする)何か現環境でこういう不利要素があるよ、みたいなご意見がありましたら是非コメントいただければと思います。それとも単に最新デッキを使いたい層がディアベルスターや超重に流れただけでしょうか…?

2. 各環境デッキの動向

罪宝スネークアイ(ディアベルスター)

2月の最新セレクションパックで登場したディアベルスターとスネークアイを混合したデッキです。ディアベルスターギミックを採用した環境級デッキとしては、キーカードが原罪宝スネークアイに対応する炎王やレスキューエースが代表的ですが、この2テーマの最新の強化はまだマスターデュエルに実装されていないため、現状でディアベルスター主軸のデッキを組むとなるとスネークアイになる、という形となります。2023年にOCGで多数登場した炎属性や炎族のサポートも全てがMDに登場しているわけではないですが、その中でも賜炎の咎姫を活用できることや、相手モンスターを永続魔法扱いにする特殊な除去が可能な点が持ち味といえます。

超重武者

「令和のモンキーボード」の異名を持つ超重神童ワカU4や、同名ターン1のないサーチ効果を持つ超重武者装留イワトオシを用いて大量展開して制圧するデッキです。サーチが豊富なため灰流うらら1枚ぐらいではまず止まらなかったり、場合によっては赤き竜によってこちらのターンに琰魔竜王レッドデーモンカラミティを出してくることすらあるなど、そのポテンシャルは極めて高く対策を意識する必要のあるデッキといえるでしょう。

マナドゥム

以前からカード自体は実装されていましたが、ヴィサス=アムリターラとマナドゥム・トリロスークタの登場により本領を発揮するようになりました。ヴィサス=スタフロスト関連のギミックと連携をとりやすいことから、スケアクローライトハートやヴィシャスアストラウドを用いた展開に加えてティアラメンツやクシャトリラの要素を加えた構築も存在します。

烙印

前環境から引き続き使用されています。最新の改訂でサロニールが制限にされたものの、12月に諸々の強化の恩恵を受けておりトータルでは依然有力といえます。

クシャトリラ

純構築に加え、VSやスケアクロー・ティアラメンツへの出張も存在したこともあり、従来の環境ではトップティアの一角でしたが、フェンリルとバースの規制により流石にややシェアは後退しました。ただレベル7繋がりでシナジーの存在するディアベルスターを取り入れた構築も存在し、これまでほどではないにしろ今後も遭遇機会はあるでしょう。

ラビュリンス

超重武者対策の手札誘発に対して「受け」がよいとの友人の談があり、それが一定の使用率に繋がっていると思われます。

3. 新環境とエクソシスターの相性

 総評すると、烙印・サイバース・クシャトリラが引き続き環境に残存しつつも新デッキが多数登場し、一新とまではいかないまでも環境の半分ほどは入れ替わり、比較的大きく変化があったといえます。そしてこの環境ですが、結論から申すと
エクソシスターにとって追い風になったといえます。
理由としては
・相性のやや不利だった烙印・VSが減少して負荷が減った
・クシャ・VSが減少し新たなデッキが参入したことで、ディメンションアトラクターの有用性が大きく上がった環境になった
の2点が挙げられます。
実のところ、当初の予想ではそれなりに得意な対面だったドラリンと神碑が衰退して優位点が減ってしまう上に、相性の良いカイザーコロシアムも神碑のせいで規制を受けてしまい、相性のやや悪い烙印とVSは引き続き環境に残るだろうということで正直先行きを暗く感じていました。思えばここ数ヶ月の環境の推移は基本的にエクソシスターにとっては不利傾向に作用していたので、ここにきて嬉しい誤算となりました。改訂前の環境の時点で一部の熟練者からはエクソシスターが注目されており、そこからより有利になったという点を考えると、一般的にはあまり認知されていませんが実は現環境ではかなりエクソシスターは有用ともいうことができます。

アトラクターが刺さる環境になった

アトラクターの有用性が上がったと書きましたが、新たに参入してきた超重武者・マナドゥム・スネークアイ、そしてディアベルスターギミックはいずれもアトラクターが刺さる要素を有しています。
超重武者は前述した通り、イワトオシのサーチ効果を複数回使ってデッキを回転させていきます。その発動条件が「フィールドから墓地へ送られた場合」なのでアトラクターによって対策が可能というわけです。またワカU4などのペンデュラム要素も有していますが、これもやはりアトラクターで阻害可能です。
ディアベルスターギミックとスネークアイは「墓地に送るコスト」を要する行為や罪宝の墓地効果が軒並みアトラクターによって機能停止します。例えばディアベルスターの特殊召喚は手札・場のカード1枚をコストで墓地に送りますし、レベル1スネークアイが持っている「自身と表側カード1枚を墓地に送ってスネークアイをリクルートする」効果も「墓地へ送る」部分がコストであるので、これらがいずれもアトラクターによってプレイできなくなってしまうのです。
マナドゥムにとってもスケアクロー展開での蘇生や、墓地の素材を除外して特殊召喚できるヴィシャス=アストラウドの利用に支障が生じるため、展開を妨害することが可能です。
このように新勢力のいずれにもアトラクターが効力を発揮します。反面従来の環境ではサイバースやドラリン相手には有効だったものの、アトラクターの刺さらないクシャトリラとVSが幅を利かせていたため投入に踏み切れませんでした。アトラクターを採用できるのがエクソシスターの強みの一つ、と言われることすらありますから、それが有効な環境というのはエクソシスターにとっては追い風と言えると思います。

4. 新デッキとの相性

罪宝スネークアイ

上述のようにアトラクターが刺さるのに加え、蛇眼の炎燐・罪宝狩りの悪魔・原罪宝スネークアイ・蛇眼の炎龍の墓地効果はいずれもエクソシスターの変身トリガーとなります。あるいはこれらの墓地効果自体をアソフィールで封じてしまうのも有効といえます。罪宝ギミックによりセットされる魔法罠や墓地効果持ちのカードに対してエクソシスター得意のフリーチェーン除外で対応できるのもあり、総じて比較的戦いやすい印象を受けました。ディアベルスターからアクセスできる除去である反逆の罪宝スネークアイに対しても、マニフィカの入れ替わりやセット直後の除去によって対応できるのもポイントです。

超重武者

キーカードがイワトオシとワカU4でハッキリしているので、これを除外するのが大いに有効です。故に先攻なら十分優位に立てると言えます。後攻になったら増G・ドロバ・アトラクター・冥王結界波のどれかを気合いで引きましょう。()

マナドゥム

チューナーが「ヴィサス=スタフロストか攻撃力1500・守備力2100のモンスターが存在する場合に手札から特殊召喚できる」という効果を共通して持っており、裏を返せばこの条件のモンスターを片っ端から排除していけば展開を続けられなくなります。そういった「着地狩り」はエクソシスターの得意とするところであり、対処の感覚としてはスプライトに近いところがあります。ただし、リウムハートには「お互いのメインフェイズに自分フィールドのマナドゥムか攻撃力1500・守備力2100のモンスターを破壊して手札から特殊召喚できる」という効果があり、これによって計算を狂わされる場合もあるので注意しましょう。

その他の既存デッキとの相性についてはそれぞれ過去の記事で触れています。

5. 実際の構築

環境の変化を踏まえてドロバとアトラクターを採用しましたが、デッキの骨子は基本的に変わっていません。

アトラクター

既に書いてきたように現環境ではだいぶ有用性が向上したため採用しました。実際このカードのおかげで勝った試合というのも少なからずあったのですが、やはり1ターン目以外で引くと使い道がないのは厳しいので個人的には1枚採用で十分かなと感じます。

ドロール&ロックバード

サーチを繰り返し行う超重武者を意識したメタカードです。現環境で採用率が高く、エクソシスター自身も使われると比較的痛手(マニフィカを出すまでの過程で平均3回ほどサーチ・ドローを行う。つまりドロバを使われるとドロバ1枚で平均2枚のディスアドバンテージを負わされることとなります)なので、抹殺の指名者で相手のこのカードをカウンター可能になるのも利点と言えます。
またエクソシスターならではの用途として、「相手ターンでの増Gに対して強く使える」という点があります。エクソシスターはマニフィカの③やバディスにより比較的相手ターンでも展開を行うため、それに対して増Gを使われることが比較的多くあります。特に相手の墓地利用にバディスをチェーンしてエクソシスター2体の変身を狙おうとしたところに増Gを使われた場合、3枚ドローされるか変身を諦めて妨害数を減らすかという、なかなか頭の痛い状況を迫られます。こうした状況でドロバを使うと増Gのドローを1枚に抑えた上相手ターンで相手のサーチが封じられる形になるわけです。
とは言え、それ込みでも個人的には使用感がクリティカルというほどには至らず、ちょくちょく金謙と交換したりなどしていました。

金満で謙虚な壺

説明不要の汎用ドローソースですが、今月では特に規制されたカイザーコロシアムを引き込む確率を補うことを期待して起用していました。

深淵の指名者

ピュアリィ対策としてここ最近採用していたカードですが、だいぶ遭遇率も減少したため運悪く当たっても割り切れる程度になったと判断し、他のカードに枠を譲ることにしました。

三戦の号

手札誘発の妨害をカバーして捲り札やエクソシスター罠をサーチできるのが強力なカードですが、ドロバの採用率が上がっている現環境において、ドロバでサーチを封じられてもフィールドに直接伏せる形でエクソシスター罠を実質サーチできることから利用価値がより上がっているといえます。

マニフィカ

2枚採用が一般的ですが、ここ数ヶ月はクシャトリラユニコーンのエクストラ破壊を考慮して3枚にしていました。クシャがだいぶ減ったのでぼちぼち2枚に戻しても良い頃合いになってきたように感じますが、現状では代わりに入れるものもこれといってないかな…という状態です。

6. おわりに

 かくて、今月もエクソシスターでランクマを戦った経験について書かせていただきました。ランクマでエクソシスターを使用し始めたのがスプライト全盛期で、(一般的な認知度はともかく)続くティアラメンツ全盛期と合わせてかなりエクソシスター有利な環境だったのですが、そこからはじわじわと環境の変化が不利方向に推移していく中、現在の環境は久しぶりにエクソシスターにとって有利方向に動き、戦績にも明らかにそれが現れていたため戦っていて楽しかったです。
本記事がエクソシスターを好きな方、エクソシスターで戦いたい方、自分の好きなデッキで勝ちたい方にとって少しでも参考・励みになれば幸いです。

過去記事

エクソシスターでダイヤ1に行く方法(23年4月環境)
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エクソシスターで環境に挑み続ける(23年7月環境)
エクソシスターで挑む最高ランク④(23年8月環境)
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