【遊戯王MDランクマ】エクソシスターで挑む最高ランク18 ~ふわろす時間(タイム)~【25年1月Season37編】
皆様初めまして。初めましてでない方はいつもありがとうございます。
タイトルに銘打った通り、自分はこれまでおよそ2年弱にわたりエクソシスターでランクマッチの最高ランクまで戦っており、月ごとの環境やその対応についてnote記事を書かせていただいてきました。本記事の最後に過去記事のリンクも貼ってありますので、本記事を読んで興味を持っていただけたらそちらの方にも足を運んでいただければ幸いです。
今月の環境で特筆すべき事項としては、なんといっても調整版「増殖するG」といえるマルチャミーシリーズが登場したことです。本記事では現状の環境や、それに対するエクソシスターでの対応に関して書いていければいいなと思います。
それではまず今月の環境からみていきましょう。
1. 25年1月のMDランクマ環境
昨今の天盃龍の流行を受け、盃満ちる燦幻荘とチュンドラがOCGと同様の制限に強化されました。昨今のMD運営としては珍しく流行デッキに早めに規制を入れた形となり、これによりシェアが低下するかと思われたのですが、実際には今月のパックでマルチャミーが追加された影響で寧ろ使用率が再上昇する事態となりました。今月のパックでは特に環境レベルの競合になりうる新テーマはなかったこともあり、先月以降比較的落ち着いていた天盃が環境トップまで返り咲いた状態となっています。寧ろマルチャミー追加による再流行を予期したがために異例の速さで規制を施した可能性もある…というのは流石に考えすぎでしょうか。
粛声
天盃以外は比較的多様なデッキが入り乱れており、決定的に他より多いデッキというのはあまり見当たらない状態なのですが、この粛声はフワロスへの受けが非常に良いという点で現環境との相性において一歩長じているといえます。テーマの核となる動きがローの通常召喚or蘇生と儀式召喚だけなので、フワロスでのドローをさせずに基本戦術を遂行できます。粛声なる威光によるリクルートや宣告者の神巫&トリアスヒエラルキアのコンボによるローのリクルート、大儀主水のリンク召喚などフワロスのドローを許す行動も多少あるものの手札やプラン次第で十分カバーできるものであり、基本的にフワロスに強いデッキといえます。戦闘で盤面を崩すのが比較的難しいデッキである点が天盃に対して強い点もポイントといえ、実際以前の天盃龍全盛期においても次点候補のデッキとなっていました。
ユベル
終戒超獣ヴァルドラス(万能無効効果を持つ汎用ランク10)の登場により強化されたことや、相手の戦闘を強く制限できる性質上天盃に対して有利であることから、比較的遭遇率の高かったデッキです。こちらも粛声同様、天盃全盛期で次点につけていたデッキです。これまでは魔法罠に対する妨害を用意することが難しかったのが数少ない弱点でしたが、上述のヴァルドラスでその弱点も克服可能になったためかなり隙の少ないデッキとなっています。現環境では天盃とギミックパペットのリスクから誘発寄りの構築を取らざるを得ないのにも関わらずこのデッキは手札誘発に強いので、先攻を取られると厳しい相手といわざるをえません。
白き森
先月のパックで登場したばかりのテーマであり、最新テーマが一定の流行を見せるという歴代の傾向に加え、トイボックスギミックとの混合、センチュリオン混合、スプライト混合など構築の型の候補が多いことが比較的多めの遭遇率につながっていると考えられます。
2. 実際の構築
天盃龍メインの環境における方針は前々回の天盃龍全盛期の記事において詳しく書いているのですが、フィールドに妨害を構えても除去・無力化されることが多く、
ギミックパペットによる先行1キルのリスクが存在することも踏まえ、後攻時対策は手札誘発重視の構築となっています。
マルチャミー・フワロス
効果そのものは増Gの劣化であり水増し要員という立ち位置にはなるものの、採用率が高い以上抹殺の指名者でこのカードを止めたい局面も考えられ、1枚は必須扱いと考えても差し支えないでしょう。
誘発として機能するのは実質相手の先行1ターン目のみですが、一応増Gと異なりレベル4であることによる利点があり、マルファかオーバーレイネットワークと併用すればエクシーズ素材に回すことも可能です。
強欲で金満な壺
前回の構築において金満で謙虚な壺の禁止化の代替として採用していましたが、上記の`フワロスとの入れ替えで外すことにしました。確かに2枚ドローに救われたケースも少なからずあったのですが、やはりミカエリス・カスピテル・マニフィカのどれかが1枚以下になるとリスクが高いためギャンブルじみた面は否めず、運の信頼性が低い自分はほとんどで上記3種の1〜2種が複数枚除外され心臓に悪いカードであったためです。
バグースカ
増Gを使われ、なおかつリタニアを伏せて止まるプランが取れない際にマルファ以外のエクソシスターで始動していればこのカードで一応の防御体制を敷けるため、時折採用していたカードです。マルチャミーの追加によって以前よりそういったケースの遭遇率が上がるだろうと考えたため、強金を外してエクストラデッキの自由度が上がった枠に採用しました。
ドロール&ロックバード
天盃対策として誘発重視の構築とした一環で採用したカードです。先月の環境で流行していた白き森に対して体感で比較的有効だった利点もありましたが、今月では天盃の再流行によりそこまで流行っていないため現在だとこの利点にはそこまで期待できないと言えます。
ただし、相手ターンで増G(やマルチャミー)を使われた際に使えるとそのドローを1枚に抑えた上で相手自身が動くためのサーチ行為も止められるという利点があり、マルチャミーの追加によって以前よりこれを狙える機会も増えるのではないでしょうか。此方のターンで相手に使われる分にはありがたくない寄りのカードであるので、採用しておくことで抹殺によるケアが可能になる、というのも利点になりえます。
幽鬼うさぎ
原則モンスター効果を直接止められないネックはあるものの結構使い所があるカードで、特に天盃相手で燦幻荘を止められるのが心強いのですが、白き森とギミックパペットに対してはあまり有力な使い所がないのはややネックです。
とはいえ、現在の環境は実質天盃がトップといって差し支えないので総合的に見れば依然有用な存在です。
転生炎獣アルミラージ
メインギミックには関与しませんが、リトルナイトを出す場合にこのカードを経由することで①の除外効果が使えるようになります。使用機会は限られますが、リトルナイトを出す際に「①が使えればなぁ」と感じたこともそこそこあったので、前述の通り強金を抜いてエクストラデッキの余裕ができたので入れてみました。
3. 具体的なプレイング
プレイ順によるマルチャミー受け
実戦では先攻であっても誘発への対応を考慮しながらプレイすることとなるわけでしたが、これまではマルファからプレイすることが比較的多かったです。
理由としてはうららを使われてもマルファは手札に残るため他の手札次第で貫通してマニフィカまで展開できること、また増Gを想定する場合でも1枚のドローで2体の展開を行えるためです。
ただしフワロスまで想定すると必ずしもマルファスタートがベストとも限らなくなってきます。(なおプルリアの方はほぼ遭遇していないためあまり考慮の必要はないといっていいでしょう。)
フワロス含めマルチャミーは増Gと比べ、効果にチェーンして即座にドローを適用できる局面は限られるのですが、マルファの①に対しては即座にフワロスをチェーンしてドローを適用可能です。その点、手札にマルファがあっても敢えて他のエクソシスターから始動した場合、増Gやフワロスを使われた場合にバグースカで止まったり、あるいはエクシーズ召喚せずにリタニアを伏せて止まることでフワロスのドローを0に抑えたりといったプランも選択肢に入れられるようになってきます。
要するにマルファ以外から始動することでフワロスへの「受け」に関しては上がる可能性があるということですが、無論手札によって正解は変わるのでそういった選択肢もある、ということで捉えておいてください。
バディスの使用順
やや今更感もあるところですが、そう言えばこれまで触れたことがなかったので。
相手の墓地利用に対するカウンターや2ターン目以降の展開札として非常に強力なバディスですが、それだけにGやうららをチェーンされた際の被害も大きくなるので留意しておきましょう。
なぜこのタイミングで思い出して取り上げたかというと、フワロスをチェーンで使われた場合も増Gと同等のドローを許してしまうためです。相手ターンでの使用ではあまり使用順を考慮する余地もないですが、自分ターンで使用する際には他の展開手段から始動し増Gやマルチャミーを誘い出した上で、それにバディスをチェーンして展開する方が効果的ということです。
ついでにうららに関しても、使われた時と通せた時の落差が大きく、マルファへのうららと違って普通にバディス本体を消費してしまうので、マルファやGを囮にしてでも確実な発動を心がけたいところです。
4. 特別特集:フワロス受け
今月のパックで一番環境に影響するカードといえばやはりフワロスだといえるでしょう。ということで今回は特別に特集と題し、個別のカードや展開パターン毎にフワロスに対する受けのほどを考察してみようと思います。
マルファ
デッキからエリスを特殊召喚するためチェーン発動で即ドローを適用されてしまいます。フル展開しても増Gほどのドロー枚数にはならないとはいえ、前述の通り最初から手札にあっても敢えて他のカードから始動することでフワロスのドロー枚数を抑えられるケースがあります。
バディス
前述の通り増Gと同等枚数、最大3枚のドローをされてしまいます。
パークス
デッキから手札に加えた後手札から特殊召喚する処理のため、フワロスのドローにはカウントされません。反面プルリアのドローには引っかかるものの、前述の通り遭遇率が低いため仕方ないで済む範疇でしょう。
マルファを使わずレベル4×2を並べたところでフワロスを使われた場合
バグースカ、もしくはミカエリスで罠をサーチして止まるパターンの場合1枚ドロー。1:1交換なので許容範囲と言えるでしょう。エクシーズ召喚せずリタニアを伏せて止まれる場合は0枚ドローとなり、一方的な消費とさせることができます。
マルファ①から始動し、フワロスをチェーンされた場合
マルファの①にフワロスをチェーンされることで1枚ドロー。
レベル4を通常召喚し、エリスとでミカエリスをエクシーズ召喚。2枚ドロー。
ミカエリス①で墓地に置かれたフワロスを除外し、マルファ②によりエクシーズ召喚。3枚ドロー。
基本的にこの状態でミカエリスでサーチしたリタニアを伏せ、相手ターンにマニフィカを出すわけですが、まとめてみると増Gと同等のドロー枚数になっています。
上記の展開順自体はこれまでも増Gを使われた場合のパターンとして行ってきたものですが、マルファ以外から始動するケースと比べ、増Gへの受けは仕方ないものと割り切ってもフワロスへの受けでは差が出ていることがわかります。
総じて、うらら受けを考慮する場合はマルファがやや有利、フワロス受けを考慮するならマルファ以外で始動する方が有利という形になるでしょうか。
ただ、例えば手札の展開要員がマルファとステラの場合に、マルファの温存・隠匿などを意図してステラから始動し、エフェクトヴェーラーや泡影で止められた結果マルファでの展開もできなくなった、などという経験もシスター使いの方にはあるのではないでしょうか。(実際のところヴェーラー・泡影はステラよりカスピテルに当てられるケースが多いですがステラに使われるケースもないではないです。カバーできる時には上記をステラに使ってくれず、貫通できない時に限ってステラに使われるというのもシスター使いにはあるあるではないでしょうか)
このケースを考慮するならマルファから動く方がよいということになり、結局のところ何を想定しどのパターンをケアするのか、という解答はその時の手札と各々の直感で変わってくる、という身も蓋もない結論にはなるわけですが、フワロスの登場によって誘発への対応で想定しうる・想定すべきパターンが増えた、ということは間違いなく言えるでしょう。
5. おわりに
というわけで今月もエクソシスターでランクマを戦った経験を書かせていただきました。今月の環境で厄介だったのは天盃とユベルが同居していたことです。本編でも触れましたが、天盃(とギミックパペット)の1キルを阻止するために手札誘発に寄せた構成を取らざるを得ないにも関わらず、誘発に強いユベルが次点級で存在しているため両方にバランス良く対応することがなかなか困難でした。誘発に寄った構成だと後攻時に三戦の号からサーチしてくる魔法の選択肢が狭くなってしまっている問題もあり、天盃相手に抹殺の指名者で止める用途も踏まえてサンボルやライストくらいは採用するのもありなのかもしれない…とも考えています。
今月はこの辺りで終わりとなります。本記事がエクソシスターを好きな方、エクソシスターで戦いたい方、自分の好きなデッキで勝ちを取りたい方にとって少しでも参考や励みになれば幸いです。
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