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お節介の話②


高校は 全然勉強しなかったお陰で
30分電車に揺られて 遠くの学校に通っていた。
電車通学は ほんとに良い
とくに 郊外からトンネルを抜けて
田舎の田んぼや、
川が流れる鉄橋を見ながらの通学は
ほんとに大好きだった
同じ電車で通う T美ちゃんは バイトをしっかりやって 家庭を支えている子だった
もちろん お弁当も自分で作って持って来ていた
朝 時間の無い中で作って来るお弁当
お昼休みいつもT美ちゃんと 食べる
彼女のお弁当は ご飯だけの時もあったり、
「カモ井の味まめ」だけ入ってたりしていた

私のお節介が発動してしまった
「お母さん、明日 お弁当二つ作って貰える?」

おい、自分で作れよ そこは自分でやれよ

学校に着いて、T美ちゃんに
「お弁当作り過ぎたんよ 食べてくれん?もし食べれんかったら 私も食べるけんね」

何日かは その作戦も成功していたが、
「睡眠ちゃん 弁当作り過ぎはありえんわ
気にせんでええょぉ」と やんわり断られた

暫くして、お家の事情ということで、彼女は
学校を辞めてしまった

今でも スーパーでをふと「味まめ」を見つけると思い出す、物悲しい記憶です

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