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5歳児とモラハラ夫


少し前
スーパーで5歳位の男の子をを見かけた

レジの近くで床にひっくり返って
大声で泣いていた

あぁ、こういうの久しぶりに見たなぁ
最近こういう子いなくなったなぁ

すぐそばには
抱っこ紐で赤ちゃんを抱いたお母さんらしき人が
男の子の手を握り
途方にくれた顔で立っている

男の子は
自分の欲しかったものを買ってもらえなくて
ぐずっているようだった

いやだー!買ってー!
ばーかばーか
お母さんのブスデブ
クソババァ
死ね!死んじゃえ!
お前なんて大嫌いだ!

お母さんは張り付いた顔で立ち尽くして
我が子を見つめている

無理もない
力づくでどうにかしようにも
無理そうな勢いで

これは
落ち着くまで待つしか
方法は無さそうだった

ふと 

夫って
こんな感じなのかもしれないなぁと思った

男の子は
ひどい言葉をお母さんにぶつけているけど
その顔は、完全に被害者の顔だ

自分の思いを通してくれないお母さんは
彼から見れば
今は、自分を傷つける「敵」なんだろう


普通に考えれば わがままなのだけど
彼にとって
今、自分は世界一かわいそうな人なのだ

だから
自分をかわいそうな状況に追いやっている
お母さんに
暴言を吐いて傷つけている

それをお母さんは 絶対に許してくれると言う
甘え?信頼? もあるんだろう
うまくいけば
自分の希望が通るかもしれないと言う
期待も込めて

もちろん、5歳位の男の子
それを言語化して考えているわけではないと思う

でも、床に転がり、お母さんを困らせ
興奮して泣きながら暴言を吐く男の子の行動には
そういった感情が含まれていると思う

ああ、私にキレてる時の夫に
やっぱり被る

暴言を吐いて相手を傷つけているのに
誰よりも自分が傷ついた顔をして
お前が悪い!と言いながら怒る姿が

もし、この5歳位の男の子と夫が
似たような感情で
似たような行動をしているのだとしたら

夫は何か心に傷を抱えたまま
身体だけ大人になってしまった
5歳児なんだろう

もし、その感情が
自分でどうにもできない物 なのだとしたら

哀れだなぁとも思う

実際、夫はとても生きづらそうだ

見た目、お金、仕事、能力、友達
コミュニケーション能力
様々なものを高く兼ね備えているのに

いつも何かに傷つき、イライラしている
何かが欠けていて不足し、不安を抱えている

友達はたくさんいる
他人に対しては 隠すのがうまいから

でも、
心の欠乏感は常に夫に付きまとっている

彼は、誰のことも信じていないし
心の中では、人を疑い、否定し
陰で悪口ばかり言っている

あの5歳の男の子は
これから少しずつ成長していくだろう

でも、5歳のまま大人になった夫は
一生、こうやって自分をごまかしながら
周りを傷つけ 苦しみ続けていくのだろうか

私に彼を変えることは できなかったけれど

楽しい時もあった
きちんと働いて、家庭を支えてくれた
かわいい子供も授かった
浮気や暴力、お金の問題があったわけでもない


彼に感謝している気持ちもあるから

いつか、彼自身が気づいて
解放される日が来るといいな
とは思っている


私も夫とは違う形だけれど
いろいろなものを抱えている 不足した人間

今の時点で、夫と違うのは
自分でそのことに気づいている と言う事 

だから私は
自分の心と向き合い
抱えているものから
抜け出せるように

苦しくても
これからの人生
誰かに不足を埋めてもらうのではなく
自分を見つめて きちんと愛して

どう自分は生きていくのか
しっかり考えて

抱えてる不足感から
自分の足で いつか脱却したい

そう、強く思っている

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