見出し画像

1度目の結婚と父の言葉



昨年12月に亡くなった父

父は一言で
すごく純粋な人 でした

父の辞書には

計算高い 
卑怯 
嘘 
裏表 
世渡り 
ずるい
損得
お世辞

そう言う言葉が一文字もありませんでした

ただ、純粋だけど
決して穏やかなわけではなく

頑固で、融通が効かず
口下手で 怒りっぽく
真っ直ぐで、絶対に裏切らないし
人を疑わないし 人を助けるけど
一度裏切られたら 死ぬまで許さない
真面目だけど 面倒くさがり屋 
悪口や悪い言葉は言わない
噂も大嫌い

ニュースとお酒とタバコが友だちで
孫が生きがい

そんな人でした

あ、お酒飲む時だけ🍶 コソコソしてました 
母に怒られるから 笑


私は一度、離婚経験があります
21歳から28歳まで7年間の結婚生活でした

詳しいことは長くなるのでまた書きますが

今考えても、優しくて楽しく
感情の安定した 素敵な人でした

子供は授からず
離婚の直接的な原因は、前夫の不倫

でも、不倫は結果論で

結局私が自分に自信がなく
前夫に依存して 束縛したり疑ったり
重かったせいだと思います

今現夫とうまく行ってないのも
結局は同じ事

今回は夫が私の上を行く依存症でモラハラで私が束縛され
お互いに共依存ですが

つまり私自身が
自分を愛して認めて、自己肯定感を上げないと
パートナーが変わっても 問題が起き続ける

目を向けるのは自分自身なんだ



最近 やっと気づいて頑張っています

さて、前夫の不倫が発覚して
離婚するまでの1年間
当時の我が家は大荒れでした

前夫は、不倫相手を真剣に好きになり
私と離婚する道を選びたいと
頭を下げられました

夫に盛大に依存していた私は
不倫と離婚の求めに
奈落の底に落ちるほどのショックを受け
何も食べられなくなり
1ヶ月で 15キロ痩せました

ショックを受けたのは、私の両親も同じでした

遠く離れた東北で、父にとっては一人娘の私
(母は再婚で、私の上に父違いの兄姉が3人います)
しかも、父は私より前夫を可愛がるほど
彼を気に入っていました。

帰省すると、嬉しそうに
日付が変わるまで前夫をお酒に付き合わせて
帰る時は前夫の手を握って寂しそうに見送る
そんな父でした

それをわかっていた前夫は1年間
私の両親を避け続けました

父が彼に電話しても絶対に出ない
2人でいる時に 実家から私に電話が来ると
彼は外に出ていく

彼も私の両親をすごく好きでいてくれたので
罪悪感と、責められたり怒られる怖さで
とても話せないと言っていました

色々ありましたが、1年後に離婚が決まり
2人で暮らした家を引き払う日

初めて前夫は父からの電話に出ました

多分もう一生会うことはない
だから覚悟して最後に 怒られよう

その気持ちだったんだと思います

携帯を持つ前夫の手は震えていました

私も
頑固で怒るとすごく怖い父が
彼に何を言うのかとドキドキしていました

受話器から漏れてきた父の明るく大きな声は
今も忘れません

「前夫くん!!今までありがとう!本当に楽しかったよ!」

その瞬間
1年間どんなに私に責められてもなじられても
絶対に涙を見せなかった彼が

座り込んで号泣しました。

それだけ言って電話を母に代わった父

母は、残念とか、それなりに色々話していましたが

あの時、彼を一言も責めず
ありがとうと言った父に
私は今でも感謝しています

父を思い出すたび

私も あんな風にありたいな、と
そう思っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?