【MTGアリーナ】ヒストリック調整録 その5 「ラクドススカベンジャー プレイガイド」
皆様あけましておめでとうございます。ボル子です。
新春早々ありがたいことに…
ミシック250位フィニッシュ達成しました!
いや〜嬉しいです!アリーナにおける一つの目標でもあったので本当に嬉しい。
今回はヒストリックBO3一本で登ったのですが(ウィークエンドはエクプロなので練習しなきゃ…)、その時握っていたのが動画でもご紹介した「ラクドス・スカベンジャー」です。
一度はミシック一桁代まで手をかけたこのデッキ、そろそろプレイガイドのようなものが書けるくらいまでは習熟してきましたので書いていこうと思います。
製作経緯はこちらにまとめてあるので先に読んでもらえると理解の助けになると思います。
この記事を読んで使ってみたいと思ってもらえたならそれは望外の幸せ。
各カードの役割
このデッキは分類としてはリアニメイトに相当し、構造自体はシンプルに「釣り竿」・「釣り先」・「デッキ回し」、あとは最低限の除去と土地、ソリンテルというものになっています。
カードごとの役割がハッキリしているので、個人的には回しやすい部類のデッキではないかと思いますね。
では役割ごとにカードを見ていきましょう。
釣り竿
《アーボーグの掃除屋》
このデッキにおける主役の美食屋です。出た時と攻撃する時墓地を除外、食えば食うほど溢れるパワーでカウンターが乗ります。その食材に特定のキーワード能力がついていればそのキーワードを得ることもできますね。こいつのフルコース大半がゼタルパなんですけど…。
釣り竿としてカウントされるのに違和感を持つ方もいると思いますが、このカードは「墓地のキーワードを釣る」カードだと思っていただければ。
このカードをフルパワーで使うのが目的のデッキですが、キーワード追加系生物は他にも結構いるんです。
そんな中で《掃除屋》特有の強みとして「《栄光の闘技場》と相性がいい」、「相手の墓地を食える」という点があります。
《栄光の闘技場》は赤と自身タップで赤2マナを出し、そのマナを支払って出されたクリーチャーに速攻を与える土地です。モダンではお馴染みですね。
このモダホラパワーあふれる土地で≪掃除屋≫を走らせると、都合2枚のカードを墓地から追放できます。キーワードを得る速度が2倍になるわけですね。
《掃除屋》の餌に速攻持ちを選べば≪闘技場≫は必要ないのですが、逆に言えば速攻持ちの餌がなくても下準備無しで走らせることが可能です。
《掃除屋》以外の同型カードはシンボルがキツかったりでイマイチ《闘技場》と噛み合わないという事情もあります。
「相手の墓地を食える」という点も大きく、カード単体として他の同型カードとの大きな差別化ポイントになります。
ヒストリックは墓地利用の選択肢が多く、特にBO1だと無数の墓地利用デッキと当たります。 そんな時に《掃除屋》はメインから相手の墓地に干渉できる、あるいは相手の墓地からキーワードを奪うなんてこともできてしまいます。この点は明確に同型カードより優れている部分ですね。
《ゾンビ化》
かなり古めのリアニメイトカードがファウンデーションから参戦。
SPGで密入国している《頑強》よりは弱いのですがあちらにはできない「伝説カードのリアニメイト」が可能。
今回採用した食材がほぼ全て伝説なので泣く泣くこちらを採用。正直強いと思ったことはないのですがこれで拾った試合も多く抜くに抜けないカードといったところ。
《真紅の花嫁、オリヴィア》
6マナで攻撃時自分墓地のクリーチャーを1体攻撃状態でリアニメイトします。
ソリンテルで出せる釣竿ということで白羽の矢が立ちました。もちろんゾンビ化すれば連鎖的に墓地の生物を釣ることができます。
また《掃除屋》の餌としても優秀で、飛行と速攻を与えてくれます。前述の通り《闘技場》でも速攻を持たせられるのですが、手段は多いに越したことはありません。
釣り先
《原初の夜明け、ゼタルパ》
ご存知キーワードお化け。基本的にこいつを《掃除屋》に食わせるのがこのデッキのゴールです。
しかし普通に釣ってもちゃんと強いのがこのカードのいいところ。《オリヴィア》で攻撃しながら釣り上げると非常に強力です。
《聖エレンダ》
ご存知《ソリン》の正妻。
ソリンテルで出すのはもちろん、このデッキではオリヴィアと謎のシナジーを形成します。
オリヴィアで釣り上げたクリーチャーは戦場に伝説の吸血鬼がいないと追放されてしまいます。
しかし、《エレンダ》は元から伝説の吸血鬼のためデメリットを踏み倒せます。戦場から《オリヴィア》が消えても《エレンダ》は維持できるんですね。
《掃除屋》に絆魂を与えてライフレースを有利にすることもできますが、餌としては少々物足りないかも?
《偉大なる統一者、アトラクサ》
ご存知爆アド天使。こっそりキーワード盛り盛りなので《掃除屋》の餌としても優秀。
しかし本領はやはり普通に釣った時。カードタイプが散っているデッキなのでかなりの枚数補充できます。
クリンナップで次に釣る用の大型を捨てられることは覚えておきましょう。
デッキ回し
《逸失への恐怖》
ETBでルーティングができ昂揚達成で追加コンバットが可能。動画中何度も言ってますがマイフェイバリットカードです。
ルーティングが便利なのはもちろん、追加コンバットが《掃除屋》と相性がよく、追加で墓地を食うことができます。
ちなみに追加コンバットの際アンタップするのは1体ですが、他のクリーチャーもアンタップしていれば攻撃できます。警戒持ちであれば全ての追加コンバットに参加できるので、ここも《掃除屋》や《ゼタルパ》と相性のいいポイントですね。
《信仰無きものあさり》
ご存知元モダン禁止カード。1マナで2枚のルーティング。
特に語ることのないレベルの有名強力カードです。
《波の巨人、クルシアス》
3マナ3/1でエンド時手札を1枚捨てたあと「野望」か「方便」を選びます。
「野望」を選んだ場合捨てたカードよりマナ総量の大きいカードを、「方便」を選んだ場合小さいカードをライブラリーから抽出、その後宝物を生成します。
アリーナオリカ特有のぶっ壊れですが、黒いデッキがこぞってルールスを採用したり、ボロスエネルギーが《ゴブリンの砲撃》でタフネス1の人権を奪ったりなどで影が薄くなっていました。
もちろんタフ1の脆さはそのままなのですが、このデッキには非常にマッチしていたので採用。出てくる宝物で《オリヴィア》はもちろん色の合わない《ゼタルパ》を手札からキャストできたりもします。《闘技場》で走る《ゼタルパ》なんて夢のような光景も数回目撃しました。
《ベイルマークの大主》
5マナのクリーチャーですが大体2マナの兆候コストで出して4切削1枚回収を行います。
クリーチャーだけでなくPWも回収できるのが優秀で、ソリンテルのパーツを両方回収できます。
5/5のガタイも優秀で、《大主》をリアニしても全く悪くありません。クリーチャー状態で戦場に出ても回収は行えるので、次の展開に繋げることができます。
その他
《傲慢な血王、ソリン》
ご存知ソリンテルの片割れ。このデッキでは《エレンダ》の他に《オリヴィア》を出すこともできます。
実はこのデッキではプラスもかなり重要です。《ゼタルパ》の二段攻撃・トランプルとソリンが与える接死の相性がよく、チャンプブロックを許さずクロックを刻めます。
そんなわけでマイナスで出す先の吸血鬼がいなくても《掃除屋》の次に出して「究極生命体を超えた究極生命体」で殴りかかることもまあまああります。
《ヴァルガヴォスの棲み処》
呪禁付きのエンチャント・土地です。タップインで出た時に指定した色を出せます。
ヒストリックには《現実の断片化》という1マナ追放除去が跋扈しているので、ぶっちゃけ破壊不能では少々頼りないです。
そんな時呪禁が欲しくなるのですが、上記のカードに加え除去まで入れてすでに枠がギッチギチなのです。というわけで呪禁を持つ土地であるこのカードを採用することに。
これがまあ案外デッキに合っていて、《逸失》の昂揚を達成するのに便利だったり普通に土地になったりと餌以外の活躍をすることもしばしば。
《栄光の闘技場》
前述のようにクリーチャーに速攻を与える土地です。
この土地からは赤が2つ出るため、1つずつ割り振ればクリーチャー2体に速攻を与えることができます。
《逸失》と《掃除屋》を同時に走らせる機会は多いので、オートタップを信用せずきちんと手動でマナを出す癖をつけておきましょう。
サイドボード
《思考囲い》
シンプルなハンデスです。
コントロールの妨害を剥がしたり、緑信心やボロスオーラの初動を挫いたりと様々な場面で役に立つ名カード。
《大群への給餌》
ライフルーズが入る代わりにエンチャントも壊せる変わった除去です。
墓地対策への対策といった意味での採用ですね。相手が白い時にサイドインしたりします。RIPが怖い…。
《危難の道》
ボロスエネルギーやボロスオーラ、ウィザードあたりにサイドインします。
《ルールス》採用デッキ相手なら大体ラスゴとして機能します。《クルシアス》の宝物から切除コストで唱えるなんてこともなくはないです。
《エレヒの石》
主にマルドゥエネルギー、4C出産など死亡時誘発を多様するデッキに投入します。
最低限の墓地掃除機能がついているのもグッド。
《真髄の針》
《変容する森林》対策だったのですが緑単の《キオーラ》を止めると大幅に減速できると判明しそちらにも投入するようになりました。
ボロスエネルギーにも《ゴブリンの砲撃》や《アジャニ》を止められるため非常に有効です。
《防御の光網》
コントロールピンポイントメタです。
渾身のリアニメイトをカウンターで弾かれるのが一番しょうもないので《思考囲い》と合わせてきちんと対処しましょう。
ただヒストリックの置物は《現実の断片化》でサクッと処理されがちなので…どうなんでしょうね?
回し方
釣り先を墓地に落として!釣り竿で釣る!以上!
というのも乱暴なのでいくつか小テクを置いておきます。
このデッキは強気のマリガンが許されます。各種ルーティングでデッキを回せますしパーフェクト《掃除屋》が完成すればあとは殴ってるだけで勝てます。
逆にリアニメイト特有の「釣り先が手札でダブつく」といったことはよくあるので、初手の吟味はしっかりしたいところ。
《エレンダ》と《オリヴィア》はなるべく1枚手札に持っておいた方がいいです。後引きソリンのバリューを上げるためですね。
どちらか捨てるとなった時は《エレンダ》にしましょう。オリヴィアで釣ると美味しいので。
《掃除屋》を出す時はなるべくメイン1にしましょう。
戦闘で盤面が動くと相手が紛争達成状態で《致命的な一押し》を使えるようになり《掃除屋》が射程圏内に。
きちんと破壊不能なり呪禁なりをつけてから戦闘に入りましょう。
サイドボードプラン
メインの動きが一貫しており、またそこまで器用なデッキでもないため、サイドからは素直に対策カードを入れることになります。
イゼットウィザード
IN: 《大群への給餌》2 《危難の道》2
OUT: 《ベイルマーク》1 《アトラクサ》1 《ゾンビ化》2
基本的に生物を捌いていけばいいので除去を増やして重いところを抜きます。
相手はインスタント除去が多いので《掃除屋》を出すタイミングには注意しましょう。ETBスタックで焼かれると餌が無駄に追放されるだけになります。
また最近は「合唱」メカニズムのアッパー調整で《瞬唱の魔道士》が取られたりしているので相手の墓地を掃除しながら殴れると捗ります。
アゾリウス系コントロール
IN: 《思考囲い》3 《防御の光網》2
OUT: 《ベイルマーク》1《致命的な一押し》3 《ものあさり》1
めちゃくちゃ苦手な相手です。こちらの大振りな動きを通すために妨害を削ぎ落としながら戦うことになります。
苦手すぎて《光網》を3に増やそうかななんて思ってたり。
ボロスオーラ
IN: 《思考囲い》3 《危難の道》3
OUT: 《ベイルマーク》1《アトラクサ》1 《エレンダ》1 《苦々しい勝利》2《ものあさり》1
ハンデスで初動を挫くと非常に楽になります。
《幽霊による庇護》で耐性がつく、《色めき立つ猛竜》で割と横に並ぶなど《危難》が刺さる盤面になりやすいのはありがたいですね。
ボロスエネルギー
IN: 《危難の道》3 《真髄の針》2 (墓地対策が見えたら《大群への給餌》2)
OUT: 《アトラクサ》1 《クルシアス》2 《苦々しい勝利》2
エネルギーなんて言ってますが実態はアジャニビートです。
《針》で《アジャニ》と《ゴブリンの砲撃》を止めてしまえばあとは烏合の衆なので《魂の導き手》みたいなのを仕留めれば釣った大型がなんとかしてくれます。
止められなければ《ゴブリンの砲撃》はちゃんと強いので《クルシアス》は抜きましょう。猫トークンと交換されます。
マルドゥエネルギー・4C出産
IN: 《エレヒの石》3 《真髄の針》2 (墓地対策が見えたら《大群への給餌》2》)
OUT: 《アトラクサ》1 《クルシアス》2 《苦々しい勝利》2
ボロスと比べて死亡時誘発を駆使する傾向があるので《エレヒ》で封殺します。
ボロスと時と共通するのですが、《エレンダ》で《砲撃》を処理する時は破壊より起動封じの方がいいです。墓地に落とすと《ルールス》での再利用が可能になるからですね。
緑単信心
IN: 《思考囲い》3 《真髄の針》2
OUT: 《ベイルマーク》1《アトラクサ》1 《ものあさり》1 《ゾンビ化》2
大量マナからカーンボードに繋ぐデッキですが、《キオーラ》を《針》で止めると爆発的なマナ加速が抑えられます。
またこちらは盤面処理が得意ではありません。先に《囲い》で手札から脅威を抜いてしまいましょう。
ゾンビ化は残念ながら全く間に合っていないので抜きます。
ディミーア・エスパーミッドレンジ
IN: 《思考囲い》3 《真髄の針》2
OUT: 《エレンダ》1《アトラクサ》1 《ものあさり》1 《ゾンビ化》2
同じタイプのスタンドです。ミッドレンジなガチンコ勝負を挑みます。
《針の指定》は《超能力蛙》と《骨の皇帝》のどちらかにしましょう。《蛙》が優先度高めです。《ソリン》指定して自分のソリン使えなくなったおばかさんが私です。
向こうも《ベイルマーク》での墓地回収、《骨の皇帝》でのリアニメイトなど墓地をそこそこ使ってくるので《掃除屋》でいい感じに食べましょう。メインから墓地に触れる強さを実感するマッチアップです。
改造案
白を足すことで《薄暮の聖人、エレンダ》や《断片化》を取ることができます。
《断片化》は万能除去としてもちろん嬉しいのですがやはり目玉は《薄暮エレンダ》。4マナという扱いやすいコストに《ソリン》対応、そして「インスタントからの呪禁」というかなり硬い耐性。
《掃除屋》は「インスタントからの」のような限定的な呪禁もきちんとコピーできるので餌としても非常に優秀。
また白を足すことで元々入っていた《聖エレンダ》や《ゼタルパ》を手札から出すことができます。《闘技場》で走らせることもできるのでまあまあ実用的なのではないでしょうか。
まあ大問題としてヒストリックの3色はマナベースしんどいというのがありますがそこを乗り越えたデッキをいつかお見せしたいです。
おわりに
ここまで読んでくださりありがとうございました。
このデッキを回す時は割と普段なんとなくでやっていたのですが言語化するというのはなかなか難しいですね。
はたしてこの記事がプレイガイドになっているのか非常に不安ではありますが1ヶ月みっちり回したくらいの経験はあるのでわからないこと等あればコメントで気軽にお声がけください。一生懸命回答したいと思います。
以下に有料部分を設けていますが特に何も書かれていません。
購入していただければ励みになったり親戚の子への少し遅めなお年玉になったりします。
それでは今回はこの辺で。お読みいただきありがとうございました。
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