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【MTGアリーナ】ヒストリック調整録 その1 「ヒストリックのダリチュ」の正体
皆様初めまして。YouTubeやニコニコ動画でMTGアリーナ、主にヒストリックの動画を投稿しているボル子と申します。
いくつか動画を投稿するうちに少しずつ再生数も伸び、ありがたいことにご質問をいただくようにもなりました。
そんなわけで今回から動画で使用したデッキが生まれた経緯や調整の過程などを記録し、またnoteの皆様に興味を持ってもらえたらなと記事を書くことにしました。
下に有料箇所がありますが特に何も書かれていません。購入してくれたら励みになったり動画作成のためのワイルドカードになったりします。
私の動画やこの記事からヒストリックに興味を持っていただけたなら、それは望外の幸せ。
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「ヒストリックのダリチュ」との出会い
今回は(私の中では)反響の大きかった「親和」についてお話します。
先日ついにMTGアリーナに「ファウンデーションズ」が実装され、またそれに付随して「ファウンデーションズ ジャンプスタート」も収録されました。
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中でもアーティファクト土地は大きな注目を集め、さらに《物読み》まで収録されるとなってはもう親和を組むしかありません!
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幸い親和の中核となり得るパーツはすでに実装済みでしたので、特に何も考えずポイポイポイっとデッキリストに使いたいカードを突っ込んで一旦完成となりました。その時のリストがこちら。
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最初は《ポータブル・ホール》の使える白をタッチカラーに選択しました。除去にもなり戦場のアーティファクトカウントにもなる。《ルールス》が幅を利かせているとあってコスト2以下追放は非常に有用でした。
しかし白型を回しているうちにあることに気が付きます。
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2ドロー飛行の《思考の監視者》にアンブロ高打点の《河童の砲手》は押しも押されもせぬ親和のエース。この二枚看板で勝つのがヒストリックの親和です。
しかしアーティファクト土地が4枚追加されただけで監視者が劇的に軽くなるわけでもなく、なんなら即席には一切貢献しません。
なんとももっさりとした使用感を払しょくするため、今度は同じくアーティファクト土地が追加された黒を採用。
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最初は河童を減らして何か序盤中盤で仕事をするクリーチャーを探すつもりでした。多色を含めればアーティファクト土地が12枚取れるので親和持ちのクリーチャーなんかがいれば嬉しいかなと検索をかけると丁度よさそうなカードが。
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ソプターやらなにやら並べているうちに2マナくらいにはなってくれるだろうし《エムリー》で使いまわせばだいぶいやらしいぞと思い即決で採用。
ついでに黒の「即席」でも検索してみると…
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あ~…いたなぁこんなやつ…と思いながら何かが頭をよぎります。
「そういえばこいつを高速で出すデッキがあったような…その時使われていたカードは確か…」
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これは…《暗黒の儀式》だ!!!!
ダリチュとの蜜月
たった1マナでファクトカウントを2個増やす。これにより親和カードのコストが4軽減されればそれはもう《暗黒の儀式》じゃないか!
そうなると話が変わってきます。もう河童減らすとか論外ですフル投入です。なぜなら《暗黒の儀式》があるのだから。
実はこの時パウパー知識が皆無でとっくの昔に親和で採用されていたというのを後から知りました。
さも自分が先駆者だと思い込むさまは滑稽ですね。
そんなこんなで組み上げたのがこちら。
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結論から申しますと《血の泉》、このデッキにおいては《暗黒の儀式》をはるかに超えていました。
《暗黒の儀式》の黒マナはターンを跨げませんが《血の泉》は設置すればそれ以降親和・即席の軽減をし続けます。
おまけみたいについている墓地回収もヘイトの高い《エムリー》や2ドローになる《監視者》を回収できるので消耗戦に強くなりました。血トークンのルーティングに助けられたこともしばしば。
しかし意気揚々とデッキを回し動画を作成する中で一つの疑問が浮かびます。
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これどっちかというと《太陽の指輪》なのでは?
さらなるブレイクスルーへ
まあダリチュでもソルリンでもどちらでもいいのです。大事なのはマナコスト軽減なのです。
そんなこんなでデッキを回していると粗というものは出てくるわけで、真っ先に判明したのは「ファクトランドとファストランドは喧嘩する」ということでした。
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考えてみれば当然の話で、真っ先に出してファクトカウントにしたいアーティファクト土地、土地が並んでいるとタップインになるファストランドは相性が悪いのです。
では何を使おうかと考えながらデッキを回していたところ、信じられないものを目撃しました。
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こちらは《モックス・アンバー》でマナを出そうとしたときの画像です。
…緑?
これは裏面タミヨウこと《老練の学匠、タミヨウ》が青緑のカードということで《アンバー》からも緑が出るようになっているんですね。
そんなこともあるんだなと思いながら土地のテストを続けていたところさらなる驚きの光景が。
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…緑?
急いでデッキ内の「マナコスト」を確認。
ダブルシンボルなし…これは…
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モダンでは使わないデッキの方が少ないとすら言われる《湧き出る源、ジェガンサ》。
ダブルシンボルがなくたまに緑が出るならこれはもう入れたほうが得でしょう!採用!
と半ば冗談のように採用しましたが案外出す場面は多かったです。
《監視者》や《物読み》でガンガンドローするので土地を絞っているにもかかわらず毎ターン伸びますし《アンバー》で若干のマナ加速もしている状態です。なぜか出て5/5の豊満ボディで殴りかかります。
そもそも相棒システムそのものが手札1枚増えてる状態って話でもありことリソース勝負ではほぼ負けないデッキに仕上がりました。
現行のリストがこちら。
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ダリチュとの別れ~また逢う日まで
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このデッキには致命的な弱点がありました。常に一定のシェアを誇る緑信心、そのメインパーツである《大いなる創造主、カーン》が無理すぎるのです。
出ただけでアーティファクト土地はマナを産まなくなり、それどころか0マナファクトはプラス能力でプチプチつぶされていきます。
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また、アリーナオリカの《神聖な粛清》も辛いです。追放するカードに「土地でない」というワードがないため血の泉どころかアーティファクト土地がすべて追放されます。
ただまあこのくらいの対策がないと暴れ散らかすようなデッキになっちゃったと思えば我慢もできます。この辺のカードもさっさと河童が立てば対処可能ですしね。
別れといっても別に使うのをやめるわけではありません。動画を作る以上常に新しいデッキを模索するものですしデッキビルドしている時間が一番楽しいというのもあります。
その過程でジェガンサ入りディミーア親和にたどり着けたことは本当に幸運だったと思います。このデッキをいじっているときは発見の連続でワクワクが止まりませんでした。
私は新しい動画のためこのデッキをいったん離れますがまた何か思いついたら触りますしなんなら環境が良ければランクマで使い倒します。
その日が来るまでしばしお別れ。《血の泉》、君は間違いなく私の中で《暗黒の儀式》だったよ。
終わりに
ここまで読んで下さり誠にありがとうございます。
この記事でヒストリックや私の動画に興味を持っていただけたらとてもうれしいです。
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