”コンビニ人間”を読んで

最近、僕がはまっていることがあります。
それは、、、読書
普段は本を読まない僕ですが不定期に読書欲が湧いてくる時があります。
その波がここ最近来ており今回の波は割と長いようです。
その中で読んだ本がコンビニ人間という本。
この話はコンビニバイト歴18年の彼氏なし36歳の主人公の生き様を描いた物語です。36歳になっても定職に就かずコンビニ店員のアルバイトとして生計を立てている彼女は周りと比べて変わっているという自覚はあるものの普通を押し付けてくる周りからの干渉を迷惑であると感じるようになります。なぜなら彼女はコンビニで働くことで生きがいを感じ、社会の歯車の一部となっていると実感できるのです。そんな毎日の中、ある男が新人アルバイトとして入ってきます。この男は婚活目的でやってきていたのでやる気はないわ、遅刻はしてくるわで周りも頭を抱えていました。この男は主人公の生き方に疑問を感じこのままでいいのかと訴えます。

物語はこのまま淡々と進みますが彼女の生き方には様々な意見があると思います。僕も正直のところ彼女が就職をしているわけでもないので安定した収入を得られない生活をこのままずっと続けるのかと疑問を感じるのですが果たして自分が思う普通とは何なのかを考えると彼女の生き方に間違いはあるのだろうかとも思うのです。生き様に優劣はありません。このことは分かっているのにこの人は大丈夫なんだろうかと心配する自分はすでに世間一般の”普通”の中に取り込まれてしまっているのではないかと実感しました。自分は本当に普通の生活をしたいのだろうか、周りの目を気にして生きていて幸せなのだろうか、それとも周りの目を気にしてまでも普通の生活を送って生涯を終えることが幸せなのだろうか、そう考えるきっかけになった作品でした。
この本はとても短いので一日あれば読み切れると思います。自分はコンビニで働くことだけが世界の部品の一つになれる。そう考える主人公が社会に疑問を投げかけるかのような作品になっています。

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