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大学入試の小論文
2021年度・東京学芸大学・教育支援課程
小論文の対策問題集や参考書を見ると、段落構成やテーマ・キーワードなどの知識について多く書かれているため、ほとんどの受験生は小論文を書くときに記憶をたどって思い出す作業に集中してしまいがちです。
しかし、小論文で大切なことは、まず本文の内容をきちんと把握することです。当然ですし、受験生全員「当然でしょ」といるでしょうが、意外と出来ていません。
基本的な小論文の第一段落には「意見・主張」が書かれることになりますが、良い意見・主張を書くためには本文の正確な読み込みが必要不可欠です。
そして、同じくらい設問の読み込みが重要です。設問には出題者の意図が隠されており、設問は本文と合わせて理解することで、さらに出題者の意図を正確に把握することが出来、この理解の程度により合否が分かれると言っても過言ではありません。設問は短い分、一つ一つの言葉に注意を払うことがコツです。
受験生の中で、書いても書いても点数が伸びない人は、知識のインプットに気を取られたり、闇雲に書く回数をただ増やすだけだったりと、点数が伸びにくい勉強方法をとっています。
伸びていないと感じている受験生は、本文や設問を正確に読む練習に切り替えて見るのも良いかもしれません。