どうにかしようと必死になると体を壊すまで気付けない
昨年の9月某日
突然、コーヒーカップを持って立っている自分に目覚めた(気づいた)。
え? 周囲を見渡してファミレスの店内だと解った。
なぜここに居るのか解らず、空いている席に腰を下ろしカップを置いた。
・・・妻を見つけて、自分が居たテーブルに戻ることができた。
自分がファミレスに入った事やドリンクバーでコーヒーを淹れた記憶は
蘇らなかった。それは時の流れを全く感じない不思議な感覚だった。
その後も同じような事が起きた。
突然電車に乗っている自分に目覚めた(気づいた)。
不安で電車が次に停まった駅で降りた。帰宅中だという事はすぐ解ったが
電車に乗った記憶は蘇らなかった。
また、同じような事が起きた。
突然、目の前に地面が迫って来るのが見え目覚めた(気づいた)。
そして、道に倒れ込んだ。
仕事場に向かっていることはすぐ解ったが、玄関を出てからの記憶が蘇らなかった。
こんな事が3回も続いたので、「これは普通ではない。何が起きているのかはっきりさせないといけない」病院に行かねばと思ったがなかなか踏み出せないでいた。
10月某日
妻が診療内科を予約して一緒に行ってくれた。2回の診察で30分ほどの
問診やMRIなどいくつかの検査や認知症のテストなどを受けた。
診察の結果、仕事のストレスが原因で3ケ月の療養を要すると診断された。
今まで、自分の周囲で仕事によるストレスで体を壊したという話はいくつか聞いていたが、私は仕事上のストレスはあって当たり前だと思っていて
「その前にどうにかできたのではないのか?」としか思わなかった。
辛かったり、苦しいと思えば逃げたいと思ったかもしれないが、私はまだ頑張りが足らない、もっと頑張れば乗り越えられると必死になっていた。
多忙で疲労は溜まっていたが、体を壊すほどとは感じていなかった。
この体験で、どうにかしようと必死になると体を壊すまで気付けないことを知った。
付録 その頃に記されたメモから
落ち着け周りをよく見るんだ
目の前の事に追われている。
それが壁になって何かを隠しているかもしれない。
最も大切なものを見逃さないために落ち着け
フカンするんだ
この量は一瞬の逡巡も許されない片っ端からこなせ
(【追記】優先順位も重・軽も判別しないことで)
突然現れたモンスターにメチャクチャにされた
普段見えているものが見えなくなっている
落ち着け周りをよく見るんだフカンするんだ