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【私の本棚】池波正太郎『剣客商売』

 人恋しくなったら池波作品を読む。私が他の人に勧めるときはそう言う。善人悪人がふんだんに登場するが、悪人でありつつも善を行い、善人でありつつも悪を行う。愛する人がいながら別な人を愛してしまう。人間の摩訶不思議な思いや行動を豊かに、愛情をもって描いている。
 私は、旅に出るときは、必ず池波作品をもって出る。旅先で会う人の人情を肌で感じながら、一日の終わり、池波さんの作品のなかの人情にふれる。

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