政治家を志したが〜私の古希日記〜
四歳上の実兄がスクラップブックに新聞記事を貼っていた。それに影響されていつの日からか、真似をするようになった。最初は毎日新聞、そのうち読売新聞。毎日、新聞を広げた(読んだわけではない)。
だからだと思うが、政治に関心を持ち始めた。中学校の頃はハッキリと政治家になろうと思っていた。
縁とは不思議である。大学に入り最初の日、私の隣りに座った男T君と仲良くなった。私が政治家になりたいんだ、と話すと、彼が言った。「親父が政治家Aの事務所を手伝っている。紹介してやろうか」と。夏休み、T君の実家を訪ねた。最初の夜、政治家A氏を紹介してもらった。A氏は落選中だったが、私に「東京の事務所が赤坂にあるからいつでも来なさい」と。それからA氏との長い付き合いが始まった。A氏は直近の選挙で返り咲いた。私は永田町と赤坂の事務所を用がないのに顔を出す日々が続いた。