凡化・劣化した二世を排除するために
「偉人の子は凡化す」という。正確には「凡化させられる」ということだ。バカ殿は何も賢公の子に限らないが、手がつけられないバカ殿は座敷牢に押し込められるか、廃嫡された。そうしなければ「家」を守れないからである。
地方議会議員も国会議員も地方の代表である。いずれも地域の代表として議員を選ぶ。地域の役に立たない議員はお引き取りを願い、他の人に差し替える。このこと、役に立たないバカ殿を押し込めることと同じ。一種の浄化作用である。
国会に限って言えば、中選挙区から小選挙区になり、この浄化作用ができなくなった。日本に「革新」なる勢力、今はこれを「リベラル」と糊塗しているが、所詮、この集団に属する大半は、国家意識なき人たち。それを国民は見抜いているから、彼らに政権を委ねようとしていない。つまり、小選挙区制度を導入したときの野党は新進党だったが、同党は自民党以外で初めて日本社会党の議席を越えた。中心は自民党を抜けた一党だったから、同党がのちに社会党勢力を抱え込まず、保守の立場を貫けば、保守二党による政権交代が可能な状況になっていたかもしれないのである。
間違いの一つには宗教政党である公明党を抱き込んだことである。共産党や公明党といった、ある種の「宗教政党」を抱き込めば、間違いなくそれら党の「教義」に政策が歪められる。それは現在の自公連立政権を見れば明らかである。
「(二世)の凡化」を防ぐための方策を論じるつもりが違う方向にいったが、言いたいことは中選挙区に戻して「保守」を標榜する候補者が複数出られるようにすることである。さすれば、凡化、劣化した二世議員は淘汰されるだろうと確信するのである。
(令和五年十二月三十日)