アンダーハンドパス基本編
ヒザを使って、体全体でボールを前に運べるように
アンダーハンドパスは、オーバーハンドパス同じく、バレーボールの基本となるプレーです。特に、レセプションやディグのベースとなるプレーなので、アンダーハンドパスをしっかりマスターすることが、ディフェンス力のアップにもつながります。
最終的に「パスをする相手にボールを丁寧に運んであげる」という意識を心がけてしっかり練習すれば、コントロールできるようになります。
準備のポイント
【レシーブの基本の構え方】
・膝を曲げて腰を低めに落とす
・両足は肩幅よりもやや広めに、少し前後になるように開く
・かかとを少し上げて、猫背にならないよう注意しながら前傾姿勢を取る
足を開く際は、コートのレフト側にいる場合は左足を、ライト側の際は右足を前に出すと、レシーブしたボールが安定しやすくなります。センター付近にいる場合は、自然に構えやすい方の足を前に出しましょう。
この構えを取ることで動き出しが素早くなり、ボールの正面に入りやすくなります。
ヒザを軽く曲げ、肩幅より少し広めに足を開く。ヒジはしっかり伸ばし、腕を下げすぎないように注意。
手の組み方
上記が代表的な4つの手の組み方になります。
どれも特徴がありますので、それぞれの良さを詳しく解説していきます。
一般的なアンダーレシーブの手の組み方です。
特に小学生からバレーボールをやっている選手は、とりあえずこの組み方で最初教わるのではないでしょうか。
組みやすく、短所もない、最もオーソドックスな手の組み方になります。
女子選手など握力の弱い選手にオススメの組み方になります。
メリットとしては、ボールの衝撃で手が離れないので面が崩れにくい所です。
ただ、逆に少し面が狭くなってしまうので初心者の方にはあまり向かない組み方になります。
所謂『猿手』(肘から下が外に開いている腕)の人が組みやすいスタイルです。
面が広めに取れるので、レシーブポイントが多少ずれても面に当てれれるのがメリットです。
しかし組み方が浅い分、強打に対して手が離れやすく面がズレてしまうことがあります。
男子選手に非常に多い組み方になります。
メリットは、手が小さい選手でもオーソドックスに握れる所。
ただ、突き出した人差し指を体育館の床に突き刺し骨折した選手もいるのであまりオススメできるスタイルではありません。
ボールを当たる場所は一定にする
ボールが当たる場所は手の付け根や手首です。ボールが当たる場所が一定にしておくとコントロールがしやすくなります。どんなボールが来ても同じ場所にミートできるように繰り返し練習をして、体で覚え込みましょう
バレーボールで『面』といったら大体ここです。手首の骨からボール一個分の場所がボールをコントロールしやすい人が多いです。
画像では狭く見えますが、慣れてくるととても当てやすく初心者〜ベテランまで使う面です。
・落下地点を予測する
バレーボールの試合において、自分の真正面にサーブやスパイクが飛んでくることは多くありません。きれいにレシーブを返せる確率を上げるためには、相手選手の助走やトスの上がった位置、味方のポジショニングなどを踏まえて、ボールの落下地点を予測することが大切です。
また、ボールの来る位置を予測したらすぐに反応できる俊敏さも欠かせません。常に落下地点を予測する意識とフットワークの軽さを持っておけば、レシーブは上達していきます。
・真正面でボールを受ける意識を持つ
落下地点を予測するのと同時に、真正面でボールを受ける意識を持つことも重要です。足を動かさず腕だけでボールを取りに行ってしまうと、ボールをコントロールするのが難しくなります。
強いサーブやスパイクが来てボールの正面に入れない場合でも、しっかりと構えて腕の面はボールを上げたい方向に向け、自分のコートにボールを残せるように心がけましょう。
どのような場面でも、正面でボールを受けるという意識を持つことで、自然とボールの軌道が安定しやすくなります。
ボールの送り方
・基本的には体重移動でボールを送ります。
ボールを『自身の体重移動』によっておくり出します。
その為基本的には身体の前後運動、もっと細かくいうと『脚の前後運動』でボールをおくります。
上から見た時の送る方向 図
ボールをおくるのは、返球する方=セッターに向けてボールを送り出します。
その為ボールが当たってから、セッターに向けて体重を移動しましょう。
(ボールが当たる前から体重移動を始めると、ボールが面に当たりにくくなるので注意です。)
足でおくるには前後差をつける
前後の体重移動をする際に、両足が揃っていると体重は前に移動できません。
(正しくは、倒れ込みながら移動できますがそうすると面がぶれやすいです。)
その為、片方の足を前に出し
・ボールを当たる前は体重を身体の中心に。
・ボールが当たった後は体重を前に出した足に。
移動ささせるとスムーズにおくる事ができます。
前に出す足は、最初どちらの足でも構わないので自分のやりやすい方を前に出しましょう。
(慣れてきたら、レフト側でレシーブするときは右足前、ライト側でレシーブするときは左足前がおすすめです。)
アンダーレシーブには『面』『フォーム』の他に『おくる』技術で距離を調整することが必要になります。
・ボールの勢いを吸収する
腕を振ってボールに当てに行く初心者の方も多いですが、腕の向きがぶれてしまうため、ボールのコントロールが難しくなります。
ボールを腕に当てる際は、腕は伸ばしたまま固定して、膝のクッションを使ってボールの勢いを吸収するイメージを持ちましょう。ボールの勢いをしっかりと吸収できれば、味方選手が打ちやすいボールを返すことができます。
基本姿勢から味方に返球を行うのがアンダーパスですが、ポイントとして、練習では自身にしっくりくるフォーム、(開いた時に前に出す足が左右どちらか、重心の落とし具合など)をいかに体に覚えさせるか、という意識です。
上記の基本姿勢を守りつつ前後左右のボールに素早く対応していくのですが、どういったボールの行方に対しても、基本姿勢を絶対的に忠実に保ちつつボールの下に入る、軌道に素早く反応するという意識が非常に大切です。
適正な腕の構えと下半身のバランス感覚
アンダーパスで重要なポイントは、適正な腕の形を固定で崩さず下半身でボールを持っていくという感覚を持ち続ける事です。
基本に順ずる下半身の姿勢からボールの勢いで腕の角度、振り幅が変わるので確実に返球するにはこの双方のバランス感覚が大事です。
ここでの注意点として肘を曲げないまたむやみに腕は振らない、という所です。
腕の振りだけでアンダーパスを行うとボールを余計に弾いてしまうため思うようにボールコントロールができなくなりますので、意識してください。
アンダーパス(レシーブ)は腰から下のボールに対応する動作です。
指先を使いある程度自分の力を伝達しやすいオーバーパスに比べボールコントロールが難しい動作です。
練習では、アンダーパスを行った後に相手に返球するボールの軌道を1球1球最後まで目と感覚で追う事が重要です。
手に当たる直前に、どいうったパスの軌道を描くべきか、そのための下半身の体重移動、腕の形は適正か、微妙な振りは必要か、など、頭で考え軌道そのものを想像しながらパスを行う事をおすすめします。
ある意味、イメージトレーニングにはなりますがこれを意識しながら練習をすると頭と体がリンクしやすくなり自然と体が適正な動きに近づいていきます。
反復と細かい確認を行いながら日々の練習でしっかりと習得しましょう。
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