聞き上手のデメリット
アラフォーバツイチのさくらです。
私は仕事柄、傾聴力はある方だと自負しています。
忙しい外来中に話が長い患者さんが定期的にはさまるんですけど、もうね、話を遮るより聞いちゃった方が早いことも多い。
貴女の診察に関わる話は良いけれど、
貴女の旦那さん分の診察料はいただいていないので、その話をここでするのは時間の不当な搾取だよい。
「次の患者さん待ってんだよね」って、思うけど、もうある程度ガス抜きさせちゃった方が、最終的には早かったりする。
話を遮ると、相手も不満足なのでなかなか診察室から出てってくれないし、後でまた話が戻って旦那の愚痴を言い始めたりする。
なら最初の時にある程度吐き出させて満足させといた方が二度手間にならない。
こういう方は、ここで話して良い内容かどうか取捨選択するとか、他人の時間の価値とか、そういうことは考えない、自分のお気持ち優先民なので、正面から対応しても無駄なのだ。
そんなこんなで、人の話を聞いてることが多い。内科医なんてそんなもんだよなと思う。
初診患者さんの問診票に
とか書いてあると、嫌な予感しかない。
10年間全身が痛い病気の鑑別疾患なんてないよ?
あと、10年間我慢できたのに、なんで今日は我慢できなかったん?できたら今日も我慢してほしかった(なんちゃって)。
診察室に入ってきて、開口一番
患者「先生!原因はなんでしょうか?」
とか言われると、
え?10年のナゾをこの数秒、顔見ただけで解決しろと?神様じゃないんだよ?あーこれは納得して帰ってもらうの大変そうだぞ…と白目になる。
そんなこんなで、会話において、基本は相手にしゃべらせるし、自分の話題は分量もタイミングも見計らって最小限にする意識である。
よって会話においては基本、搾取される側だ。時間もメンタルも削がれる。
この全く興味も湧かなければ、役にも立たないし、
だから、何?
という話に付き合わされることにめちゃくちゃ内心、イライラする。
こういう何の脈絡もなく、自分のしたい話を、相手にメリットがあるかも考えず、相手の時間を搾取しているという自覚もなく話す、
周りの見えない女が繰り出す話が面白いわけがないのだ。
こういう女はサイドバックに向かないな。
こんな例もある。
それは違う連発
え?もう、話すの止めて帰っていいっスか?
私は知らん人の結婚式の話題なんて興味ないし、別に聞きたかないが、お前が話たそうだから、付き合ってやってるまで。
話の腰を折らないように注意しながら合いの手を入れてるのに、
それは違う
って、勢い良く全部を否定しなくても良くないかな?
それに新婦が本当に結婚式に向けてダイエットしなかったのか?なんて知らないやろ?
そんなに仲が良いわけでもない新郎に呼ばれた結婚式で同僚が泣いた理由に、一ミリももらい泣きの要素がなかったかなんて、なんでお前に分かるんだよ。
こうして、
聞き上手は搾取されていく。それが聞き上手の最大のデメリット。
聞く価値のある話をする奴は、聞き上手な奴だ。彼らは空気を読むため、そんなに自分の話をしない。
結局、聞かされるのは基本的につまらない話。
はー、つら。