【友達の紹介】アウトローな男 前編
アラフォーバツイチのさくらです。
時はコロナ禍前。マッチングアプリで知り合った人とお互い恋愛対象にならないねとなり、知り合いの異性を紹介し合う話になったんです。
私は子持ちバツイチ、再婚願望なし。
お相手はバツなし、挙児希望、結婚願望あり。
だったので。
で、まずは私が紹介を受けました。
当時で同世代、30代半ばの男性
175cm、細身
中小企業勤務
そしてなんと、、、
中卒
私は男性の学歴には全くこだわりません。だってどこ大学かなんて、高校卒業時の実績。ミドサー、アラフォーともなれば、学歴って、何十年前のこといつまで言ってんだよと思う。
だいたい、裕福な家庭に生まれたかとか、本人の努力ではどうにもならない面も大きい。勉強する環境があったか、なかったかですから。
私は就きたい職業に高学歴が必要だったので、結果、そうなってけるど、たまたまです。
今彼のタカシさんは専門卒の肉体労働だけど、肉体労働系の職種の男性にはむしろムラムラします。男らしい仕事なんで。
とはいえ、
この日本で中卒という学歴は中々、パンチが効いている。ちょっとご家庭なり、本人に、何かしら問題があったんかな?とは思ってしまう。
通称は中卒さんで行きます。
中卒さんとはワインバーに飲みに行きました。カウンター席に隣り合わせに座りトーク開始。話の大半は中卒さんの生い立ち、なぜ最終学歴が中卒になったのか。
中卒さん、高校には在籍していたんです。あまりお勉強ができる学校ではなかったそう。
で、ある朝、いつも通り登校していたら、ふと、何となく、学校に行きたくないと思ってしまったと。
中卒「それだと、サボるなら、ゲーセンでも行って夕方まで時間潰すかとか、それが普通じゃん?」
私「ですね。」
中卒「そっから、なんでか急にどこかに行きたくなったんよね。」
何と中卒さんはそこから家族に何も告げずに、消えることにしたそうなんです。
こっそり帰宅し着替えて、おこづかい持って出発。ヒッチハイクして、港まで行ったと。そこで長距離フェリーに乗りこみ、後先考えずに出港。
中卒「本当は沖縄に行きたかったんだけど、小遣いかき集めても無理だったから、屋久島で降りることにした。」
屋久島で仕事を探し、住み込みのバイトを始め、そのまま暮らし始めたというんです。
私「高校生が失踪したって、大変な騒ぎになるんじゃないの?」
中卒「そうなんよ。地元は大騒ぎで警察に捜索願も出されて。」
そこから半年ほど屋久島で暮らしていたある日、突然、目の前にお父さんが現れたそうで、
父「お前がいなくなって、母さんはうつ病になったぞ。もう、戻ってこい。」
こうして少年の旅は、突然、終わりを告げました。
地元に戻ると、すでに高校には退学届けが受理されており、席はない。そのまま就職し、今に至るそうです。
中卒「引くでしょ笑。」
色んな人いるし、人生の典型的なレールの上を走るのばっかりが良いとは思わないけど、
失踪癖がある、何かあると逃げちゃう、そういう人とお付き合いするとなると大変そうです。友達にこういう男が1人いるのは面白そうだけど。
ちなみに、中卒だという要素以外の部分で、中卒さんタイプじゃねぇです。
【続】