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都04東京駅南口〜豊海水産埠頭 乗車記

東京駅から一等地を抜けて水産物の倉庫街へ・・・

東京駅の丸の内南口を出て、すぐ目の前にある路線バスのロータリーには、主に都営バスと東急バスが乗り入れている。かつては多様な行き先が見えたようだが、私が生まれた2000年の大江戸線開業を機に一変した。

東京駅丸の内南口 乗り場案内
東京駅丸の内南口 2番乗り場[都04]豊海水産埠頭行き


運行系統図


1番乗り場からは、ビッグサイトや有明ガーデン、チームラボなどの観光名所に立ち寄る[都05-2]が乗り入れるため、外国人観光客家族連れなど常にバス待ちの行列が絶えない。そんな1番乗り場を横目に、私含めて4人しか待ち客がいない2番乗り場から、今回乗車する[都04]豊海水産埠頭行きが出発する。
[都04]は、1988年に都市新バス化され、高頻度を誇る。そのため、時刻表を見ずとも少し待てばすぐ乗れるというのが最大のメリットである。
歴史は深く、かつては渋谷〜豊海水産埠頭を結んでいたそうだ。

いよいよ出発!

先に出発したのは隣の1番乗り場から、ビッグサイト行だった。車窓からその大盛況ぶりが伺える。「有楽町駅前」で前を走るバスに大量の客が吸われ、私が乗車する豊海水産埠頭行きは空席が目立つまま晴海通りを走る。
次の「数寄屋橋」でも前を走るビッグサイト行に多くの客が乗車していた。そして、とうとう「銀座四丁目」で積み残しが発生した。現在乗車している豊海水産埠頭行は、勝どき駅で右折してしまうため、代わりに乗車しようという客はあまりいない。勝どき周辺のタワーマンションや商業施設等に行く人々であろうか、乗り慣れている方々は空いている方へと使い分けをしているようだ。
少し空いている車内から、銀座の街を行き交うマダムや若者の姿を見ながら、タクシーの間をすり抜けるようにバスは順調に進んでいく。

勝どき駅で右折して清澄通りに入り、あとは終点まで僅かである。豊海センタービルの目の前に立つ降車専用のポールで、終点「豊海水産埠頭」に到着である。周辺には水産物を保管する倉庫などが中心となっており、海辺の独特な雰囲気が感じられる。
乗車してきたバスは、道路を横断して向かいにある「豊海水産埠頭操車場」に入る。操車場の看板がサビサビなのは長年潮風に晒されたからだろうか、などと想像するのも、海辺に来た時ならではの感想である。
物流トラックがそこかしこに止まっている中で、路線バスも折り返しまでしばし休憩である。


終点:豊海水産埠頭
豊海水産埠頭操車場
歴史のありそうな看板

「豊海水産埠頭」の乗り場からは、[門33]亀戸駅行と[直行02]八重洲口行が朝のみ運行している。それらも乗り潰したいので、また何度か訪れることになりそうだ。折り返し[都04]東京駅丸の内南口行に乗車し、同じルートを辿って東京駅へ。勝どきではスーツケースを携えた旅行客が多く乗り込んできた。帰りは並走する他の系統も揃って「東京駅」へ向かうので、この路線も立ち客が出た。行きと帰りとで多少違った空気である。

ビジネスマンや旅行者が行き交う東京駅丸の内から、大人の街銀座を抜けて、水産物倉庫街・豊海に至る[都04]は、所要時間25分ほど(片道)。

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