『現代を生きる』 アン・シャーリーのメール
愛するマシュー、マリラお元気ですか? すっかり秋モードになってきましたね🍁
そろそろパウンドケーキ作りに、干した果物をたっぷりのラム酒に染み込ませている頃かしら?
あっ!ラム酒で思い出したわ。私、お酒にはトラウマがあるの⋯⋯( ߹ㅁ߹)
ほら、覚えているかしら?
マリラがこのグリーンゲイブルスで、私にお茶会をしてもいいと許可して下さったあの日よ。私は天にも登るくらい幸せだったの!
そしてダイアナをお招きし、ふたりで貴婦人のように語り合い、楽しんでいたのよ✨️
それなのに、それなのに、私ったら⋯⋯。
飲んでいいと言って下さったあの瓶が、"raspberry cordial"(いちご水、ラズベリーシロップ)ではなく、中身は、"currant wine"(ぶどう酒、ふさすぐり酒)だったの⋯⋯。
いえ決して、ワザと間違えたワケではないの⋯⋯。本当に私、気が付かなかったの!アレがぶどう酒だったなんて(߹꒳߹ )
アノ恐ろしい『お茶会事件』のせいで、私は腹心の友を危うく失ってしまうところだったわ⋯⋯。
ネガティブなハナシでごめんなさい⋯⋯話を元に戻しますわ。
マリラ、パウンドケーキなのですが、作る際には去年と同様、ううん、今までに入れたことがないくらい沢山のクルミを入れて下さいね🐿
マシュー、そしてマリラ。私はこの憧れであった、クイーン学院にいながらも、今すぐグリーンゲイブルスに帰りたい欲求に毎日悶え苦しんでいるの。
おふたりはそんな状況を今まで体験なさったことがあって?
もし無かったら、ご自分たちのそんな姿を想像してみて。
「そんなこと想像しなくても分かりますよ😩」と、マリラが眉間に皺を寄せながら言ってそうですがw
だってそうでしょう? あの時、グリーンゲイブルズでは、マシューと一緒に働いてくれる男の子を希望していたのよ!
なのに赤い髪のそばかすだらけの私が来たのですもの。自分が女の子であることに絶望し、己の運命を呪ったわ_| ̄|○ il||li
でも手違いのおかげで、おふたりと出会い、里親になって下さったこと。その事がなにより、私の幸せであり喜びなの♡
このご恩は一生、いえ来世でも、決して忘れやしません。アン・シャーリーは神に誓って申し上げますわ✨️
だってそうでしょう?孤児院に居た頃のアン・シャーリーには、決して叶うはずのなかった、想像上の夢が現実になったのよ!
朝、目を覚ますと、孤児院の天井ではなく、窓ガラスから柔らかな太陽の光が差し込む部屋で目覚めるのよ!どれほどの幸せを私にもたらすことかお分かりになる?
"white way of delight"(よろこびの白い道、歓喜の白路)にはいつでもマシューと馬車で行ける✨️
腹心の友であるダイアナがいて、"of shining water"(きらめきの湖、輝く湖水)を通って毎朝一緒に歩いて学校へ行くの✨️
本が大好きで、学問を学ぶ機会を得ることができたのよ!まるで夢のような毎日だったわ(*˘︶˘*).。.:*♡
学校での授業では、今まで知らなかったことを、たくさん知ることが出来たわ。
更にその上のクィーン学院にまで行かせてくださったこと。本当に本当に感謝しています。マシュー、マリラ。私の心の奥底からの喜びを想像できて?
そしてたとえ離れていたとしても、今の時代、クイーン学院のパソコンを使えば一瞬で、グリーンゲイブルスまでメールが届くのよ。
これって、まるで奇跡のように素晴らしいことだと思わない?
もしも『メールの神様』がいらっしゃるのなら、このツールに対し、私がどれほどの熱量を持っているのか、直接お会いして感謝の言葉を述べたいぐらいだわ!
「そんな神様なんかいやしないよ😩」マリラはため息をつきながら呆れた顔で言いそうですがw
あっ!!ごめんなさい。
私のおしゃべりはメールでも健在だわ(*´艸`)フフフッ♡
マシュー、マリラ。
クリスマスに帰ります。
グリーンゲイブルズの煙突から『奇跡の精霊』となって🎄🎅✨
eがつくAnneより🍀*
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