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製薬研究職そもそも英語つかう?

身も蓋もないですが,部署と会社によります。
用途は,
・海外CROへの委託
・共同研究
・グローバルとのやり取り
という感じです。
基本どの製薬企業でも上記は関わりえますが,全員が海外と十分やり取りできるかというとそうでもないです。
中学レベルのカスみたいな人から,駐在してたレベルの人までいて,どっちかに偏っているような感じです。
(個人的にはまったく意欲のない人はぶら下がり気質である,キャリアとして信じられない感覚です。※30代)


当然,出世するひとや目立つひとはできる人が多い。
そこそこのレベルまでは自力で仕上げている人は,機会も増えて日の目をみる印象。

薬理研究者

プロジェクト担当者や管理職になるなら必須。
薬理研究者は臨床やグローバルとの密なコミュニケーションが求められるので,まったくできませんだと仕事のチャンスが減る。
ペラペラはさすがに限られますが,意志疎通はできるレベルは必要。

内部で実験職人をするひとは全くダメなひともいるのですが,それでもCRO委託試験で海外CROを使うなら英作文ぐらいは必須。
しかし,海外CROを使っているのは大手~意識高い中堅という感じで,中小ですと国内CROしか使ってないそうです。

毒性研究者

知る限りCRO委託はほとんど国内かと思います。しかし,毒性研究者はグローバルとのやり取りが発生するため,プロジェクト担当者は必須です。

中の実験職人みたいなひとは,やはり不要だと思いますが,毒性研究者でまったくPJにかかわらない方は基本いないと思いますので,やはり会議でやり取りするレベルは”ふつう”必須と思います。

薬物動態研

これもグローバルがあるなら,プロジェクト担当者は必須。
特に臨床薬理というタイトルで臨床薬物動態をやっている方は必須。臨床研究はグローバルが前提なので。
※内製化された実験職人は不要なのは上二つと同様。


薬理・毒性・動態のひとは平均的にそこそこできて,一部のひとがかなり高いレベルで密なコミュニケーションが可能という感じです。

メドケム

ぶっちゃけ不要で,機会も限定されています。
しかし,メドケムは薬理と並んで製薬研究の要ですので,一部のスーパーマンを育てていたりします。海外経験のあるポスドクやつよつよドクター,留学生を採用するパターンもそこそこあります。全くダメなひともいますが,基本真面目なのかプライドなのか,使用頻度のわりに自己啓発で磨いているひとも多い印象。
(では,やっぱり個人的には不要かなぁ。。。)

CMC

委託先次第。国内しかやらない企業ならいらないかもですが,最近は中国委託がチラホラあるので英語できるひとは重宝されています。
CMC部門は外資系への転職というルートもあり,キャリアアップのために英語を磨いているひとは多い印象です。
入社後に評価が変わった部門のひとつで,サラリーマンとしては穴場な部門だなと感じます。

※ちょっと研究感薄いのと研究活動からは一線あるので,研究のイメージで入職して,地味な仕事にがっかりするひともチラホラいる気がします。だいたいそんなひとは外資いき。

研修プログラム

研究所の場合,英語の研修や補助金は基本的にあると思います。
頻度がたとえ低くても,必要なときは急にやってくるので自己啓発で磨く必要がありますし。
会社からのオファーはオンライン英会話や教室型やらは色々あるかもしれませんが,(規模はともかく)金額的には全額~半額ぐらい補助される話をよく聞きます。

最後に

残念ながら,今の若い人はやって当然な時代になっていると思います。
研究職目指す時点で院卒で論文も読んでいるでしょうし,最初から意識してたら5年程度で思ったよりいけるようになるんでお勧めします。

巷ではAIでどうちゃら言ってますけど,日本人以外のグローバル人材たちが英語でやり取りしているのに,日本人だけが翻訳機でワンクッションとかできるわけないでしょ。
製薬産業における英語のできない日本人は明確に”弱者”なので,現在50歳近い人間でもない限り,最低限の英語コミュニケーション力は必須だと思います。一緒に頑張りましょう。




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