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平熱39℃ #11 性差万別。


♦︎本日はタイトルに掲げた通り、お性別について書いていくー。

最初の方で自分の性別が2つあるってのをチラッと書いたんだけど、そうなんですよ。
どうやら両性ってやつです。


昨今のLGBTQブームに乗っかってると思われる方もいるかと思いますが、まだみんながレズとゲイは変態で性同一性障害は病気?くらいの認識しか無いぐらい一昔前から私は性別に違和感を覚えてました。

私には3つ離れた兄がいるのですが、自我が芽生えた頃には私は近所でも有名なおてんば娘で、兄と共に戦いごっこを繰り広げていたそうです。
周りはガキ大将みたいな兄がいるから妹(私)も男の子みたいになってるんだと思っていたそうな。(昔話感)
両親は私を「うちの次男」と言っていたとか。

そしてスクスク成長し(成長ホルモンでてなかったからめっちゃ小さいけど、成長の擬音はスクスクで)小学3年生になった頃にはクレヨンしんちゃんブームが到来し、自分の事を「オラ」と呼ぶようになり、アイデンティティの確立に一歩足を踏み入れる小学5年生にはボーイッシュでは無く、ほぼボーイになっていました。
ショートカットに色黒でスポーツウェアみたいなファッション(死ぬほどダサい)を好み、周りの大人から「ボクは〜」なんて間違えて話しかけられる度にとても嬉しかったのを覚えています。


ただ私はトランスジェンダー(性同一性障害)では無いのです。

完全ボーイスタイルだった私は、ある日テレビで見た篠原ともえのウルトラリラックスに雷を撃たれ、そっからシノラーを目指します。
前髪はおでこの3分の1しか無い時代です。
そして中学生時代にはちょっとしたモテ期なんかも到来。見た目の性別も女ですし、ちょっとモテたりなんかもしたので、この頃はあんまり自分の中の男性を意識していませんでした。
女なんだから女として見られて、好意持たれて当たり前、そんなもんだと思っていました。

ただ、小さいくスクスク成長してた私にも第二次性徴が訪れ、周りから大分遅れて生理が始まるのです。
この初潮が来る少し前にオリモノがあったのですが、私はそのオリモノを見て「あ、精子が出た!!」と思ったのです。
小学生ならまだしも、性教育知識ガンガン入ってる中学生なのにも関わらず、頭の片隅ではワンチャン男なんじゃないかなー?と思っていたのです。自分の事を。
なのでオリモノを精子と勘違いし、やっぱ男じゃーーーん!!って思ったのでした。

でもそれは母に一蹴され、そしてすぐ生理がきました。やっぱりどうやら女でした。

そのまま女子として高校生になり、青春を過ごし、彼氏なんかも出来たりしてたんですが…
高校時代が一番窮屈だった。
表面上は今で言うリア充な感じで高校生ライフをエンジョイしてたのですが、どこか本当の自分では無い違和感みたいなのをずっと感じていました。
もしトランスジェンダーであれば自分の体が女な事にもっと違和感を持ってもっと苦しんでいたと思うし、レズビアンで恋愛対象が女子ならそれももっと悩んでいたと思う。
でも私はそうでは無くて、恋愛感情を持つ相手は男性で、この体が女性ということも理解している。でも自分の女性的な名前は何年経ってもしっくりこないし、性別欄で女を選ぶ時もなーんか引っかかるし、何より女友達の集団に居るのがとても難しかった。

…とは言え、一匹狼になるとかそんな勇気も無く、みんなに話を必死に合わせて、常にみんなと同じようなモノが好きだと言い、同じようなハイテンションで騒がしく賑やかに過ごしていた。

友達がaikoや浜崎あゆみ、ELTの歌詞に気持ちを重ねて遠い目をしている時に、私はエレカシやブラフマンやゴイステを狂うように聴いていて、
友達がハイブランドやメイクグッズをチェックしている時に、オンエアバトルで芸人のネタを逐一チェックして、お笑い芸人になりたいなぁなんて思ったりしていた。

ありがたい事に同性でも音楽やお笑いの趣味が合う友人がいたから(友人は他の子とも趣味は合う)完全に孤独を感じる事も無く、ぼんやりとした違和感を追求する事も無く高校時代は乗り越えることが出来た。

そして短大に行き、そこでは性別とか出身地とか趣味とか成績とか凡ゆるカテゴライズされた物を意識すること無く、自分らしく生き生き伸び伸び自由に過ごしていたので、ひたすらに楽しかった。

私は性格が男っぽいんだなと納得するようになっていた。

私は性格が男っぽいから、好きでも無い相手にデートに誘われるのも嫌だし、女として意識されるのも嫌だからそもそもそういう場面(合コンとか)には絶対に行かなかったし、たまたま男性と食事をする場面になった時は絶対に奢らせなかった。

付き合った相手(男性)には「私は多分心の中が男で、でも好きになる人は男だから『実はゲイです』と伝えたりしていた。

そんなこんなでそんな私も結婚し、妊娠するのだが…これまためちゃくちゃ妊娠が苦痛だった。
妊娠自体、悪阻があったり、浮腫やらあれやこれやがあって苦痛な事もや不安も多いんだけど、割とマタニティライフ幸せ♪って言う人は多い。
女に生まれた幸せとか特権と思ってる人も多い。(勿論逆もいるけどね)

でも私は「なんで私が妊娠しなきゃいけないんだ!?!?」って言う感情が強くて苦しかったのだ。語彙の少なさで表現する事がすごく難しいんだけど、何で女の体を持ってたばっかりに私が妊娠をする羽目になってるんだ!って言う心と体がマッチして無い感じの違和感と言うのか…。

ただ元来子どもは大好きで、妊娠したからには無事に産み、しっかり育てる気概だけはあった。

子どもが生まれてから「母」として完全に女性がやるポジションを担う事になり、私はそれを飲み込み世の中に擬態して日々を生きてきた。

そしてようやく話は最近まで戻り、ここ数年やたらとLGBTの話題が上がるようになり、気付いたらいつの間にかQとかそんなのまで後ろにくっ付いてる。
LGBTQのQって何なんだろ?と思ったのがきっかけで調べてみて、その瞬間、頭の中がスンって静かになったのだ。

Q=クエスチョニング(クィア)とは、自身の性自認や性的指向が定まっていない、もしくは意図的に定めていないセクシュアリティを指します。

性自認が定まっていない…?
え、、私もコレなんじゃないか…??
もっと詳しく…!!!!

クエスチョニングはXジェンダーの不定性と似ているが、Xジェンダーの多くの場合は、中性、両性、無性、不定性という4種類のアイデンティティがあげられる。

1.中性:男性と女性という2つの性の中間地点にあると自認している。
2.両性:女性でもあり、男性でもあると自認している。
3.無性:女性でも男性でもないと自認している。どちらもしっくりこない。
4.不定性:その時々によって性自認が変わるなど、流動的。さまざまな性の間で揺れ動いてる。

コレじゃん…
Xジェンダーじゃん…

私は女も男も両方自認してる!
ずっと男っぽいんだ、考え方が男っぽいんだと言い聞かせてたけど、男だけじゃなくて女っぽい考えも全然するんだよ。どっちもあるんだよ。
うわーーーーーーーー!!!!

スッキリーーーーーーーーーー!!!!



ってなりました。


ちなみにこれは性自認の話で、性別がどうであろうと、性的嗜好が男性に向く事をマセクシャルというそうです。

なので私は性別両性(Xジェンダー)でマセクシャルというとこに着地しました。



だからなんだよ、って話ではあるんですが、長年のモヤモヤが晴れる瞬間、自分の正体が明らかになった瞬間は本当に震えました。

外見もキャラクターも何も変わってないんだけど、何かが変わった瞬間でした。

長文お付き合い頂きありがとうございました。


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