【学び】アメリカの大統領選挙!その仕組みは?
アメリカ合衆国。USA。
世界最大の経済力や軍事力を有する国なので、世界中の国にとってアメリカの存在は非常に大きいですが、中でも日本は特にアメリカへの関心が大きいように思います。
それは憧れでもあり、親しみでもあり、或いは畏怖の対象でもあるかもしれません。とにかく日本人が生活の中でアメリカの存在を感じずに過ごすことは恐らく不可能です。
そのアメリカについての理解を深めて、回り回って日本をより理解しようというのが今回の記事の目的になります。
アメリカの成り立ち
アメリカを「アメリカ合衆国」と定義するならば、国の誕生は18世紀に遡ります。そもそもは15世紀にコロンブスがインドを目指した結果アメリカ大陸に到達。その後ヨーロッパ人が先住民族を追いやり植民地化していく所から始まります。
アメリカはキリスト教徒が作った国です。1620年にメイフラワー号に乗ったイギリス人たちが現在のマサチューセッツ州プリマスに到着しました。彼らはピューリタン(清教徒)と呼ばれる、イギリス本国でのキリスト教の正しい教えを巡る対立によって、自由を求めてイギリスからアメリカへと渡ってきた者たちです。そこから他のキリスト教徒も渡ってきて次第に13の州が北米の東側に出来ていきます。
それらは長らくイギリスの植民地だったところ、本国の重税に反発する形で独立運動が起こり、1789年に初代大統領ジョージ・ワシントンが誕生、同時にアメリカ合衆国が成立しました。
アメリカ合衆国とは、一言で表すと「外から吸収して大きくなった国」だと思います。それは現在でもそうで、自由や成功を唄う場所とそれらを求めて外からやって来る人々とがマッチして、アメリカ合衆国の規模や力を作っていると考えられます。
大統領選挙の仕組み
議院内閣制で議員の中から選出される首相が行政の長を務める日本と異なり、アメリカでは国民による選挙で選ばれた大統領が政府を作り行政権を担います。
アメリカの大統領は非常に大きい権限を持っていて、行政の他、軍の最高責任者でもあります。それ故に非常に長い選挙期間が設けられており、その仕組みも少々複雑です。
およそ1年程のスケジュールで選挙は進みます。流れとしては、各党で候補者が立候補→各党の代表候補が決定→本選挙→大統領就任、という感じになっています。
大体1~9月に各党で立候補と党ごとの選挙、代表候補の決定が行われ、投票日である「11月第一月曜日の翌日」に向けて全国遊説やテレビ討論会などの選挙活動が行われていき、各州ごとに投票が実施されます。
国民からの直接選挙だと思われがちですが、厳密には異なり、各州に割り当てられた大統領選挙人の投票によって大統領が選ばれます。アメリカ合衆国の有権者は、その大統領選挙人を選ぶことになっています。大統領選挙人は全部で538人、人口比率で各州に割り当てられています。
各州ごとに意見がまとめられること、勝者総取りであることから、例えばカリフォルニア州での選挙で民主党の代表候補が勝てば、カリフォルニア州の55人の大統領選挙人が全て民主党の代表候補に投票することになります。
各州での有権者による投票が終わった後、12月中旬に大統領選挙人による投票が行われ、1月初旬に開票される運びとなります。
2024年の選挙では、民主党はハリス氏、共和党はトランプ氏が代表候補となっていて、これから選挙が白熱していきます。
安全保障関連法
最後に日本とアメリカの安全保障の関係について。2015年成立の安全保障関連法について触れていきます。
まずアジア・太平洋戦争において、日本とアメリカは敵対国として戦っており、1945年9月2日の日本の降伏文書調印による終戦以降、敗戦国である日本はアメリカを中心とするGHQに占領統治されることになりました。
その後1951年にサンフランシスコ講和条約を結び、日本は独立を果たしますが、その際に日本とアメリカで締結されたのが「旧日米安全保障条約」です。その内容は、アメリカ軍が日本に駐留すること、ただ日本が外国から攻め込まれた時にアメリカ軍が守る責任は無いこと、などがありました。
不平等との声も多く、1960年に改善された現在の「日米安全保障条約」が結ばれます。これにより、アメリカ軍は日本および極東の安全を守る義務を負うことになりました。
そして2015年に新しく成立したのが「安全保障関連法」です。これにより、日本から遠く離れた場所でもアメリカ軍を自衛隊は後方支援出来る、という変更点が追加されました。
個人的な主張として、結論、ベストではなくベターを選択していく必要があると考えます。日本が戦争に巻き込まれず、脅威はアメリカ軍が牽制して、何かあればアメリカ軍に守って貰えて、日本国内には一切干渉してこない事が日本的にはベストかもしれませんが、現実問題アメリカの力は弱まっているので、いつまでも守って貰えるとは限りません。
戦争に向かっていくことは論外ですが、日本自体の牽制力を付けていく事が、中国が存在感を増す南シナ海などにおいても、必要になります。いつでも理想と現実のバランスは課題だと思います。
以上、【学び】アメリカの大統領選挙!その仕組みは?、についてでした。
ありがとうございました!