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昔話

仕事終わり、師匠の展示へ。
親父と同い年で、今年70になる。
沢山話して、沢山刺激を頂いた。

話題は、
先生の作品についてだったり
僕の制作についてだったり
大学の公募受けた事とか
僕の地元の事とか
他愛も無い事も沢山

話してて気付いたことは、先生はあんまり昔話をしないこと。
歳とって全然覚えてないのもあるし、記憶もメチャ曖昧になってたからそれもあるんだけど、
自然と「あん時こうだったよな」とか言わない様に感じる。

それは常に前を向いて生きているからだ。
人生今ここから‼︎という活力を常に持ち続けている。そこはやっぱり見直したし、見習いたいと思ったな。

作品自体は、正直言って衰えを感じた。
老眼したのと筋力の低下の影響を著しく感じた。
昔の先生の方がもっと木目への解像度が高かった。

ただ。それ自体が昔話なのだ。

常に前を向く先生にとっての今がこれなのだ。
過去の先生と比べてどうかが作品の「良さ」には関わらない。今の先生が万パワーで「良い」とした作品なのだから、それで良いのだ。作者と作品の関係って本来そうあるべきじゃないか。

今の私がそう感じたから、きっとそうだ。
そう想うことにする。


展示見た後中華食って、
タバコ吸いながらコーヒー飲んで、
電車で途中まで一緒に帰った。
(はじめて先生に奢った)

最後電車降りる際に先生が
「もう「先生」はやめようね」
と一言こぼした。

先生に対して、先生以外の呼び方を持ち合わせていない事に気付いた。
僕の中では先生は一生先生だと思っているが、これも昔話の1つなのかもしれないな。「作家として、人として対等に関わろう」「俺の背中は追うな」的なニュアンスだろうけど、そこまでハッキリと前を向くにはまだまだ時間がかかりそうですよ、先生!

何にせよ、長生き(活き)してほしいね。
久々に吸ったショートホープの濃いヤニの香りが、まだ喉に残っている。

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