YOAKEMAE
2024年2月10日土曜日、新代田FEVERでのTENDOUJIと台風クラブの対バンイベント。
台風クラブが都内でライブをする機会はしばらくあまりなさそうなので(個人的観測)、是非観なければと思い行ってきた。
台風クラブ、初めて観た去年12月の下北沢SHELTERのワンマンライブが素晴らしくて、それからずっと聴いている。
TENDOUJIは、数年前に台風クラブと共演してから何度も出演オファーをくれていて、なかなか都合がつかなかったけれど、今回やっと実現したというようなことを台風クラブ石塚さんがMCでおっしゃっていた。
台風クラブ、今は京都(石塚さん)と東京(伊奈さん)と埼玉(山本さん)の遠距離バンドだそうなので諸々の調整や練習など大変そうだなぁ。にしても、やっぱり台風クラブは京都のバンドだから一度は京都でライブを観たい。
一曲目、「下宿屋ゆうれい」。去年のライブで聴いて以来大好きな曲なので、冒頭から感極まってしまった。この曲聴く度に、去年のライブで石塚さんがチバユウスケを追悼したMCと「ブラックタンバリン」のカバーの記憶が蘇ってきて鼻の奥がつんとする。
たぶん新曲の「身も心も」(?)も演ってくれていて、歌詞もメロディーも大好きなので早く音源化してくれたらうれしい。
どの曲も良かったけれど、個人的には「まつりのあと」の歌詞がはっと耳に飛び込んでくる印象があって、初めてこの曲の歌うところがわかった気がした。
祭りの熱気が尾を曳きつつもどこか物憂い気分と、「後の祭り」という言葉の意味が重なり合った情景。夏の終わりの寂寥。しかもこの曲、アルバム「初期の台風クラブ」の最後に置かれる曲なんだった。改めてきちんとアルバムを通して聴いて、その布置からも台風クラブの音楽について考えよう、と思うなどした。
TENDOUJIはそれまで全く知らなかったけれど、タフなビートと耳馴染みの良いメロディーが楽しかった。体育会系の見た目(特にこの日はグッズのビブスを着てらしたのでその印象が強い)と甘い歌声のギャップが素敵。TENDOUJI、今年は10周年とのこと。おめでとうございます!
TENDOUJIモリタさんがアンコールのとき、台風クラブへの深い愛を語って(曰く「関東で一番最初に台風クラブを聴いたのは僕です」)、「処暑」(の一部分)をカバーしてくれたの、本当に台風クラブが好きなんだということが伝わってきてこちらまでうれしくなっちゃったな。
開演前のDJを片山翔太さんがされていたんだけど、その選曲もとてもよかった。ずっとshazamしてライブラリに追加してた。私の知らない素晴らしい音楽が本当にまだまだたくさんあるな~。
終演後、台風クラブの物販に行ったんだけど、石塚さんが物販を担当されるということをすっかり失念していて緊張してしまった。ライブの感想など何もお伝え出来なかったことが悔やまれる。
前回のライブで頂いたフリーペーパー「台風の目」があまりに面白くて帰り道電車を乗り過ごしてしまったこととか、「台風の目」のバックナンバーを入手する機会が今後あったら嬉しいとか、言いたいことは後から思い浮かんできた。
そういえば、終演後のロビーにスカートの澤部さんがいらしていて、台風クラブ山本さんに「最高だった!」と熱弁されている姿をお見掛けした。素晴らしいライブの余韻に加えて更に幸せな気持ちに。あと、TENDOUJIの出番のとき、フロアにめちゃくちゃ楽しそうな人がいるな~と思って見たら台風クラブ伊奈さんだったのも感動した。
こういうバンド同士の音楽的紐帯やリスペクトに触れて、この世界もまだまだ捨てたもんじゃないな、と思わせてもらった夜でした。