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6月の京都―鞍馬竹伐り会式と夏越の祓

はやくも2024年も半分が過ぎました。
茅の輪をくぐり、水無月を食べてこの夏を元気に乗り切る準備をされた方も多いのではないでしょうか。6月の京都の様子をいくつかご紹介します。


鞍馬竹伐り会式くらまたけきりえしき

 源義経ゆかりの地としても知られる、鞍馬山。
鞍馬駅へは、学生や観光の方々で賑わう出町柳から叡山電鉄で30分ほど。さらに鞍馬駅から徒歩かケーブルカーでさらに上へ登っていくと、鞍馬寺に到着します。
 
竹伐り会式は、平安時代、鞍馬山で峯延上人が大蛇を退治したという故事に因み、鞍馬寺本堂で例年6月20日におこなわれる行事。
(残念ながら、今年は財団スタッフがお伺いできず、昨年の写真です…)

近江座と丹波座に分かれて導師の檜扇を合図に大蛇に見立てた太い竹4本を、2人1組となり、五段に断ち伐る速さを競い、両地方の豊凶を占います。
勇ましい僧兵姿で竹を切る役は、七仲間と呼ばれる鞍馬の住民組織のうち大惣(おおぞう)仲間の人々です。腰に南天の葉をはさんでいて、災難を吉に転ずる「難転」の意味と大蛇の毒消しの意味があるそうです。

大蛇に見立てた竹を断ち伐る

鞍馬山の青々とした緑の中で、迫力のある動きが印象的な行事です。

北野天満宮・夏越の大祓

1年の半分が過ぎる6月30日、各地の神社では夏越の大祓を行います。この半年に溜まった穢れを祓い清め、残りの半年を無病息災に過ごせるようにとの願いが込められています。その際にこのために設えられた「茅の輪くぐり」を行います。
 

楼門の茅の輪

北野天満宮では、楼門と本殿正面の2ヶ所に「茅の輪」が設らえていました。楼門の茅の輪はとても大きく特に「大茅の輪」と呼ばれ直径およそ5メートルもあり北野天満宮によりますと京都最大とのことでした。
こちらは参拝の皆さんが全員くぐることになるのですが、本殿正面の茅の輪は順番にくぐることになるので、長い列ができていました。こちらは3度くぐります。1回目はくぐると左へ回り、2回目はくぐると右にまわり、3回目くぐって本殿へと向かいます。

水無月

またこの時期、京都では水無月(みなつき)という和菓子を食べます。三角形の白いういろうは氷を表しているといわれ、その上に小豆が乗っています。最近のういろうは白だけでなく、黒糖を使った黒や抹茶を使った緑も。いろいろと食べてみたくなりますね。
 
7月を迎え、京都も本格的に暑くなってきました。暑さに気を付けて、皆さまの残り半年もいいことがたくさんありますように。

水無月


#京都 #夏越の祓 #鞍馬寺 #文化財 #伝統行事


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