営業日報
6月最後の金曜日。
毎日疲れているから今日も疲れているんだけどw
今日はどうしてもこのお客さんの話しをしなければ終われないのだ。
週末でも客入りの時間が早かったり遅かったりするのだが、彼らは本日の波に乗りながら意気揚々と入店して来たのだった。乱入に近いがw
ぽっこりお腹で粋るA君、推定40歳前後。
のっぽで前歯が全部無いB君。推定上記に同じw
席に着くなり、大きな声で他愛もない話しを始めてる。
A「ねーちゃん!俺ビールな!そういえばよ!今日現場に来た若けーのは出身どこだっていってたっけ?」
B「確か愛知とか言ってたよな!」
A「愛知って言ったら北陸だろ!!?使えねーかもな!」
B「確かに!俺もそう思うわ!!」
2人で納得し大笑いしている。w
北陸のくだりの時点では19時を回っておりオーダーに追われ鯵のたたきを作りながら会話を耳にしていたのだが、自分の指まで叩いてしまう位吹き出しそうになったのを我慢していた。
B君「そういえばよー、昨日ユンボを運転させたベトナム人居たろ!? アイツ!操作間違えちゃって!真逆の365度だよ!ワハハ!」
A君「ワハハ!365度ってやばいねー!」
2人で大笑いしてグラスを交わしている。
あー!本当に存在するんだ!こんな奴ら!感動すら覚えるw
下手な有名人に会うよりも貴重な時間を与えられたと感じる。
しかし更に話はエスカレートするのだ。
恐らく中卒で肉体労働者の2人。酒が進むにつれ下衆な話しを大声で始める。
B君「最近、こっちの方はどうよー??」小指を立ててA君の眼前に押し出した。
昭和の安酒場でよく見かけた光景がここにはあった。
A君「ちょっと前に抱いた女がパンツに卵子付いちゃっててさ!それっきりだったんだよね」
卵子ってw
今まで笑いを堪えた息が何度も何度も押し寄せてはブーブーと音を立てて出始める。
M-1だの新人選手権だの比較にならないリアルなお笑いの神が目の前で酒を飲んでいるのだ。
A君が更に加速し先が見えない境地へと誘ってくれる。
「去年の忘年会あったろ!?蟹行ったじゃんー、猛禽類ってアレルギーとかあんからやべーのよ!そしたらさー!俺帰ったら血吐いちゃってよー!と!思ったらトマトハイ飲んでたの思い出して安心したんだよな!ワハハ!」
B君「猛禽類って!やっぱり高校卒業してると出る言葉が違うよなー!!ワハハ!!」
やばい!!ちょっと待って!!ちょっとだけ待ってくれ!YouTubeに上げさせてくれ!!w
しかも高校出てるんだ。w
ツッコミ所がありすぎてオーダーは溜まるばかりだ。むしろ新しい営業妨害だ。
近所の店から頼まれ送り込まれた刺客なのだろうか。
猛禽類って、やばいよ。やばいよお母さん!
やばい客が来て笑いながら死ねそうです。
B君「あー!酔ってきたなー。俺8杯でお前4杯??だっけ
えーと、そうするとー・・・15杯近く飲んだんだな!そろそろキャバクラ行こうか!!」
間違ってはないけど計算出来ないんだ?wその計算式新しいよね。12杯とかすぐに出てこないんだw
アルバイト達にも苦笑いで見送られた2人の神達は力強く肩を組みながら繁華街へと消えて行った。
団地の小さな風呂に入っては吹き出し笑いが止まらない一日の終わりを告げた。
もう最高過ぎた!!6月最後の営業日報でした。