THE YELLOW MONKEY TOUR 2024/25 〜Sparkleの惑星X~ 2024/12/9@大阪フェスティバルホール ライブレポ

 鹿児島でのセミファイナルも終わり、あとは年内は武道館を残すのみになったので、大阪でのライブレポを書きます。セットリストや衣装めちゃくちゃネタバレするので要注意。最後に二枚だけレポ絵載せます。

 個人的には5年ぶりのライブ。コロナもあったけど、この5年は仕事関係はじめ体調のトラブル続きだったので本当に久しぶりのライブ参戦……実は前日まで「もし体調悪くなったらどうしよう」という杞憂に怯えておりました。結果、ライブ当日以降約一週間、ここ数年で一番体調が良いという奇跡がスパークルしております。
 フェスティバルホール自体は、約10年前に吉井ソロで行ったことがあり、その時は1階の最後列近かったにもかかわらずばっちり吉井さんの顔が認識できるほどの良き会場。今回も、音響は勿論雰囲気も最高でした。普段はすごいオケコンやってるけど、お金と時間の都合さえつけばそっちも是非ゆっくりと聴きに行ってみたい会場。
 以降、ライブ本編のレポというか感想をつらつらと書きます。

 序盤のささやかなアクシデントは、あの日あそこにいた人たちだけの胸に。個人的にはあのおかげで会場の一体感爆上がりした気がしました。
 まず最初の感想が「デカいな!」。4人が、デカい。フェスティバルホール天井高いし舞台だって広いし、楽器のセッティングを眺めてる時は「あー、広やかで良いねえ」なんてのほほんと思っていたのに。メンバーが登場した瞬間、「デカいな!」とうっかり声に出ちゃったかもしれないくらいにデカかった。あれは、メンバー全員実は身長を何らかの都合で逆サバ読んでて、平均身長2メートルくらいなのでは?ロビンに至っては、脚だけで2メートルあるのでは?
 「SHINE ON」「罠」「ホテルニュートリノ」で会場のテンションをいきなりMAXにした後、「薔薇娼婦麗奈」。この、人前で歌ったり曲名を口にするのは躊躇われるかっこいい曲が30年前に作られた曲というのが信じられない。今回のツアーは、『Sparcle X』と『jaguar~』の曲で構成されるセトリですが、30歳違いの曲たちがこれほど違和感なく二時間溶け合って最高に気持ち良いという奇跡。特に『jaguar~』の曲と詞って全体的に退廃的でインモラルなのに、THE YELLOW MONKEYが演るとあんなにかっこよくてぎらぎら輝く
 「ホテルニュートリノ」で気付いて「FINE FINE FINE」で確信した、今回はヒーセのベースのためのセトリだと。全体通して、ベースがこんなに魅力的で全曲見せ場があるセトリとは、なんて贅沢なんだろう。私がベースを弾きはじめるくらいのヒーセファンだということを除いても、端から端までベースのフレーズがかっこいい。ライブから何日経っても、その響きがちゃんと心で鳴り続けている江戸っ子・洒落者・ベースマン・ヒーセ。画面やTVだとお茶目で可憐な気すらするのに、ライブでのヒーセは完全に狩る者のオスで、職人で、漢そのもの。惚れ直しまくっている。
 ライブで聴くと表情が違っていて好きになる曲はたくさんあるけど、今回のアルバムとライブでは「Exhaust」が一番だったかもしれない。円盤とライブでは、なんというか、湿度が違う気がする。
 「A HENな飴玉」「ROCK STAR」「遥かな世界」「赤裸々~」「街の灯」とその後も怒涛の『jaguar~』曲が続き、アニーのバスドラの響きを骨に叩き込まれる私。いや、スネアやハイハットもアニーの音全部が好きなんだけど。アニーのドラムスってまさに「縁の下の力持ち」で、力持ち過ぎてうっとりしちゃう。ちなみにその後、アンコールでのメンバー紹介にてまさかの筋肉ポーズ(意図的)やお腹ちら見せ(事故)があり、言葉を失うほどの愛の衝撃を喰らう。
 THE YELLOW MONKEYのライブは何故かいつもエマ側に当たっている私。今回もステージに向かって左端のばっちりエマ側でした。そして安定のエマ堕ちである。もうね、多分、あれこそ「罠」よ。耳と目が釘付けになっちゃうんですよ、エマに。あの人はギターを愛しているし、ギターに愛されている。CDでよく聴いたフレーズのはずなのに、ライブだとどうしてあんなにクリアに心を突きさしてくるのか。あと絶対気のせいだと思うけど、エマさんが客席近くに来るたびにめっちゃ良い匂いしてた。多分、この世の楽園はエマさんの隣なんだと思う。
 さて、その、この世の楽園に一番近いところで歌い踊っていたロビン。手足が長すぎて絡まっちゃわないかと心配になるほどに暴れてくれました。遠目に見ても指が長いことすら分かるってどういうこと。私はソロもずっと聴いていたし、どこにいたって吉井和哉は吉井和哉だし、いつだって音楽には真摯な人なんだと思っているけど、心から妖しくて楽しそうで不意に寂しそうなロビンはここにしかいないんだと強く感じました。なんかね、あの姿を見ると泣きそうになるんだ。良かったね、本当に良かったね、と。
 『jaguar~』曲を挟んで、「ソナタの暗闇」「ラプソディ」「Make Over」「復活の日」と、『Sparcle X』の流れへ戻る。私、大好きなんですよ「ソナタの暗闇」。東京ドームの、リズム隊のソロから流れ込む感じも大好きだし、歌うのはめっちゃ大変そうなんだけど何回でも聴きたい。本当に、私のツボにドハマりして全部の音の組み合わせが完璧。すっごくアホなこと書きますけど、漫画『ゴールデンカムイ』にもハマっている私はオパオパが流れるとあの探偵をうっすら連想してしまい、複雑な顔をしておりました。
 それは置いといて、特に「Make Over」と「復活の日」。これは、今じゃないと作られなかった曲の二大筆頭な気がする。THE YELLOW MONKEYが紆余曲折を経なければできなかったというか。応援歌でも主題歌でもないかもしれないけど、各個人の毎日の傍にいてくれる曲。
 アンコールは、「Kozu」から。私がエマ曲好き人間、というのはひとまず置いといて、泣いちゃう曲なんだこれも。メロディの力強さと切なさに、あの歌詞。THE YELLOW MONKEYの歌詞って、「明るく楽しく元気前向き!」でも「暗い病んでる世界はクソだ」でもなくて、「ぼくがずっとまもるよ」とか「あなたがいちばんすきだよ」でもなくて、「君も僕も辛いし苦しいし虚しい、けど、生きていくなら一緒に行こうか」くらいの距離や温度なんだと思う。べったりでも無責任でもなく、ただ、お互いの傷を尊重できる関係というか。私はそういうTHE YELLOW MONKEYの歌詞が好き。今年、吉井和哉の歌詞集は出たけど、何年かしたら「SO YOUNG第二段」的なTHE YELLOW MONKEYの歌詞集も出てほしいな。私、図書館に寄贈する方向で複数買うので(愛が激重すぎる)
 メンバー紹介やおふざけタイムのあとの「バラ色の日々」。来るのは分かっていて、泣くかなと自分でも思っていて、でも思ったより涙は出なかったんだけど帰りの電車でダバダバ時間差で泣いてしまったという……。やっぱり、私にとっての人生の主題歌で、死ぬまでに一番愛した曲はこの曲なんです。正直、今回のセトリならこの曲がなくても成立しただろうし、やらなくても最高のライブだったと思う。けど、あそこでみんなであの曲を合唱して、一緒にあの時間を過ごせたということが本当に本当に尊い。演ってくれて、本当にありがとう。
 ラストは、バラ色から美しく「悲しきASIAN BOY」へ。ここでボルテージが再び最高潮になる、THE YELLOW MONKEYと大阪のオーディエンスのすごさよ。ワイパーですが、隣のお姉さんが私の分までブンブン振ってくださっていたので、私は胸元で小さくイエッサーしていたことをお許しください。

 と、思い出せるままにその時の感情を書き連ねてみました。こういうライブレポ、ちゃんと雑誌とかで文章にできるライターさんって本当にすごいですね……。あらためて尊敬。
 実は、これ書いてる今日は、就職活動真っ最中(新卒じゃないっすよ、当方中年なんで思い切り中途採用とか転職の方です)で、面接受けてきた帰りです。明後日も実は違う仕事の試験だし、今後、年末から2月ごろにかけて怒涛の試験・面接ラッシュですよ。けど、3月もフェスティバルホール当たってるんですよね。その頃には多分何かしらが決まっている、はず(だといいな、という希望的観測)この緊張の日々の前に、ライブに行けたのは本当に良かったし、これが終わった後にまたライブがあるという喜び。とりあえず、無事に全部受けて笑って3月に大阪に行けるよう、褌を締め直す私です。

 以下、レポ絵。







 



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