債務貨幣システム

前回出た重要ワード、
「借金して、お金が増えたとき」
・・・言い換えると、借金するとお金が増える。
 
これがそのまま今のお金の発行のしくみになってます。
 
例えば、100万円を銀行で借りるとします。
通帳に1,000,000と印字されます。
これが100万円のお金がこの世に生み出された瞬間で、
 
逆に、返済の時がやってきました。
通帳の残高が0になります。
これがお金がこの世から消えた瞬間です。

借金でお金が発行される仕組み、だから債務貨幣システム。
すべてと言いましたが、正確にはお金の99.7%です。
硬貨はここには入りません。
 
前々回、日本円の総量は1600兆円だと言いました。
この総量のことをマネーストックと呼びます。
今言っている、生み出された、消えたというのは
このマネーストックが増えた、減ったという意味です。
 
みんなのお財布にお金が入る時、そのお金はすべて、
かつて誰かが借金をして生み出したお金なんです。
例えば、借金をしたらそのお金で滞納していた家賃を払うかもしれないし、
友達に借りていたお金を返すかもしれません。
その大家さんは借金で作られたお金を受け取ることになって、
その受け取ったお金でその日の夕飯の買い物をします。
そのスーパーのレジで大家さんの次に並んでいたあなたがお釣りとして受け取るのはやっぱり、もともとは借金で生まれたお金です。
こうやって、誰かの借金があなたのお財布に入り、
また出ていきます。
そうして借金の返済義務がある人のところまで渡ったときに
お金を返す、というかたちでお金が消えるんです。
 
でも銀行がお金を受け取るのだから
お金が消えるわけではないように思えます。
この疑問を解決するために、次回は「信用創造」について
書きたいと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?