$じゃじゃ馬娘、ジョニ・ミッチェル伝 単行本 – デヴィッド・ヤフィ (著), 丸山 京子 (翻訳)
$じゃじゃ馬娘、ジョニ・ミッチェル伝
単行本
デヴィッド・ヤフィ (著), 丸山 京子 (翻訳)
$解説
「私は自分自身でいるための自由を守ろうとした」
音楽でも恋愛でも、ジョニは誰にも何にも支配されない。
常に自分らしい音楽を追い求め、たくさんの恋人たちと曲を奏でる──。
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その半世紀以上にわたる活動をインタビューとともにたどる、孤高のシンガーソングライター、ジョニ・ミッチェル評伝の決定版!
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60年代から現在まで、長年アメリカの音楽シーンに燦然と輝くジョニ・ミッチェル。
「青春の光と影」「ブルー」「ビッグ・イエロー・タクシー」「サークル・ゲーム」など、誰もが知る曲を数多く残し、フォーク、ロック、ジャズの世界で、自分の音楽を追求し続けた。
レナード・コーエン、ジェイムス・テイラー、ジャクソン・ブラウン、サム・シェパード、ジャコ・パストリアスらと恋をして、ボブ・ディラン、チャールス・ミンガスとも交流した。
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ジョニや関係者への豊富なインタビューと資料をもとに、傑出したアーティストとしてのジョニ像を描いていく第一級の評伝。
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どれ一つとして時間の無駄だったとは言わないわ、私にとっても相手にとっても。お互い、健全な意味で、望むものを得るために望まないものを受け入れたのよ。そこからは美しい音楽が生まれ、私たちは互いから学び合った。──ジョニ・ミッチェル
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【目次】
■序章……何事も長くは続かない
■1章……どう考えても、私は踊っている方がいい
■2章……風に私を運ばせて──女らしさのレッスン
■3章……明日もまだ私を愛していてくれる?
■4章……よくある現代のおとぎ話
■5章……本心は明かさない
■6章……言葉の人──レナード・コーエン
■7章……経験済み
■8章……青春の光と影──CLOUDS
■9章……僕達の家
■10章……レディズ・オブ・ザ・キャニオン
■11章……砂
■12章……ブルー
■13章……停滞と躍進の間で
■14章……サンシャイン・コースト
■15章……バラにおくる
■16章……悪い星の下
■17章……コート・アンド・スパーク──なにやら不思議なことが起きた
■18章……マイルズ・オブ・アイルズ
■19章……女王の中の女王
■20章……失うことを習得する
■21章……狂気の智慧
■22章……ミラーボール
■23章……ドンファンのじゃじゃ馬娘
■24章……ミンガス
■25章……厚かましい女
■26章……ワイルド・シングス・ラン・ファスト
■27章……食うか食われるか
■28章……緊急治療室
■29章……爆弾はあとのために取っておいて
■30章……乱気流
■31章……映画館で会おう
■32章……カーテンコール
■33章……この汽車のように
■謝辞
■訳者あとがき
■文献リスト
■索引
$読者レビューより引用・編集
カナダが出自のシンガーソングライター、Joni Mitchellさんの評伝。
大病を患ったり、万引きで捕まったりしながらも、負けん気が強く、アートに打ち込んだ幼少期、歳があがり、恋愛・妊娠・出産を経験したり、独創的な演奏を始めてミュージシャンとして認識された頃、様々な著名ミュージシャンと出会った若くして評価が高くなった時期、出演しなかったウッドストックに対する複雑な思い、評価の高いアルバム「Blue」と収録されている"River"に関する事、ジャズ系のミュージシャンとの交流(Miles Davis、Charles Mingus、Herbie Hancock等)、フェスで理解のない客から物を投げられたり。
Joniさんの印象につて
「彼女は普通の人間よりも、人間ってものを理解していたと思う。すでにつらい経験もいくつかしていた。人間は代償を払って知恵を得るんだ。最初はでっかい石でも、角がどんどん落ち、川の石みたいにすべすべになる。彼女はあの頃、すでに滑らかになり始めていたよ」(David Crosby/ミュージシャン)
「Joniそれまで7,8年で一般的になっていたカリフォルニア・ガール、ビーチ・ボーイズ、長い金髪を真ん中分けにした輝く女の子というイメージそのものだった。それでいて、曲を書かせれば、Bob DylanにもPaul SimonにもLennon=MacCrentyにも劣らない。彼女にはすべてが備わっていた。被写体でありながら、みずからが画家。それはパワフルな印象を人に与えたのだ」(Bill Flanagan/音楽ライター)
「君は世界の重みを全部背負っているようだ」(jonny Cash/ミュージシャン)
楽曲”River”について
「真実として伝わるのは、彼女が失ったものを自覚することによる喪失感だ。”私は扱いにくい人間/私はわがまま、私は悲しい/そこを去り/私は失ってしまった/最愛の人(ベイビー)を”と歌うことで、彼女はラブソングというジャンルを永遠に塗り替えた。彼女は”あなたが私の心を壊した”とは歌っていない。”ベイビー戻ってきて”とも歌っていない。相手にすがる類の恋するいい子の一般的イメージを拒んでみせる。彼女にはいっぱいの問題があり、それを彼女も知っていたのだ」(著者)
「しかしこの曲の本当のすごさは、自分が人間であることと、心の傷が癒されるにはそのための場所と方法が必要であることを、彼女が十分に理解している点だ。だって人間、生きていれば、誰もが一度は願うはずじゃないか。そんな川がほしい、スケートで滑って行ける川がほしいと」(著者)
「そして〈River〉によって彼女の語る真実は、1970年代的告白と誰かが呼んだものから、普遍的に愛される真実の理念へと高められた。Joni自身は『〈Have Yourself a Morbid(憂鬱な) Little Chrismas〉という曲を書くべきだった。[ささやかでも楽しいクリスマスをお過ごしくださいと歌う〈Have Yourself a Merry Little Christmas〉@https://www.google.com/search?q=Have+Yourself+a+Merry+Little+Christmas+%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%8B%E3%83%BB%E3%83%9F%E3%83%83%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%AB+%E3%82%86%E3%81%A4%E3%81%B9&rlz=1CAKKHX_enJP1080&oq=Have+Yourself+a+Merry+Little+Christmas%E3%80%80%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%8B%E3%83%BB%E3%83%9F%E3%83%83%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%80%80%E3%82%86%E3%81%A4%E3%81%B9&gs_lcrp=EgZjaHJvbWUyBggAEEUYOTIKCAEQABiABBiiBDIKCAIQABiiBBiJBdIBCTI3Mjk2ajBqN6gCCLACAQ&sourceid=chrome&ie=UTF-8#fpstate=ive&vld=cid:bd2b4f5b,vid:xpYgfZgJwb4,st:0
とジョークにしている。年を追うごと、クリスマスのプレイリストに加わるようになったこの曲は、ホリデーシーズンが近づいても胸が高鳴ることのない人のための歌であり、懐かしい故郷から遠くはなれていることに気づかされる人の歌であり、誰もが家を飾り立て、浮かれ騒ぐ頃、憂鬱な気持ちでいる人たちの歌なのだ。 これまで〈River〉は500人以上のミュージシャンがカバーし、さらにもう100人以上が演奏している。イギリス人ミュージシャン、Beth Ortonはウォール・ストリート・ジャーナル紙にこう語った。『この曲とともに私は悲しみ、涙を流し、そして声の限りに大声で歌った。そうすることで本当に気持ちが良くなるからよ・・・場所の感覚、愛する人、家族を失い、悲しんでいる人たちに、この曲を捧げます』。James Taylorも2006年に発表した『JTのクリスマス』でこの曲を取り上げ、ワシントン・ポスト紙にこう語っている・『商業的なお祭り騒ぎになってしまったクリスマスから目をそむけ、ただ松葉の香りを吸い込むことがどれだけ美しいか。そんなことを思わせてくれるブルーな曲だ。」(著者)
アルバム「Blue」について
「Bob Dylanは離婚直後の生生しい個人的な思いをとどめた『血の轍』(1975年)を発表。1曲めの〈ブルーにこんがらがって〉を書いている時、Joniの『Blue』にこんがらがっていたのだ、と語っている」(著者)
写経みたいですいません。気になった所をかき出しました。
あと、「Taming the Tiger」に収録されている〈No Apologies〉という曲は”怒ったジャパニーズ”と韻を踏んだタイトルだそうで、詩も沖縄の米兵による少女レイプ事件の当事者全員を恥じる曲だそうです。
個人的に持っているカタログを調べたら、15作くらい、ライブのDVD1作、トリビュート・アルバム1作くらいでした。いずれカタログすべて集めたい。
Joni Mitchellという人のほぼ全てが判る評伝。ロック・ファン必読
商品の説明
著者について
デヴィッド・ヤフィ(David Yaffe)
1973年、テキサス州ダラス生まれ。シラキュース大学人文学部教授。2012年、ロジャー・シャタック賞批評部門を受賞。The Nation、Harper's Magazine、The New York Times、Slate、New York、The Village Voice、The Daily Beast、Bookforumなど多数の出版物やサイトに寄稿。著書に『Bob Dylan: Like a Complete Unknown』『Fascinating Rhythm』。
丸山 京子(まるやま・きょうこ)
音楽関係の通訳、翻訳、歌詞対訳などを手掛ける。訳書に『「最高の音」を探して──ロン・カーターのジャズと人生』『恋するふたり──ニック・ロウの人生と音楽』『スティーリー・ダン大事典』(シンコーミュージック)、ポール・ゾロ著『インスピレーション』(アミューズブックス)、『ヴァン・モリソン──魂の道のり』(大栄出版)、『マドンナ解剖学』(白水社)、『リトル・フィート物語』(亜紀書房)などがある。
登録情報
出版社 : 亜紀書房 (2024/2/17)
発売日 : 2024/2/17
言語 : 日本語
単行本 : 492ページ
ISBN-10 : 475051831X
ISBN-13 : 978-4750518312
寸法 : 21.7 x 16 x 3.5 cm
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