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デザイナーがなぜ展示会呼び込みに参加しているのか?という話

こんにちは。弁護士ドットコム株式会社クラウドサイン事業本部のコミュニケーションデザイナー(以下コムデ)、での人です。

先日展示会で営業呼び込みをしました。○イミーではありません。自社ブースです。
これに参加するのでこの日の定例はおりません、という業務連絡を何本かしたところ、え、デザイナーが呼び込みやるの?というリアクションを数件いただきましたので、なぜかを書くことにしました。



経緯編

インハウスなので普段社外の方とやり取りすることはない我らコムデ。営業さんたちのように鮮やかにトークすることなどできません。
そんなデザイナーがなぜ展示会呼び込みに参加しているのか?それは、現場を知り、顧客を知りたい、というところから始まりました。

現場を知らない私たち

展示会ブースやパネル、配布パンフレットなどを作成するのはコムデチームの大事な業務の一つです。近頃チームメンバーも増え、もっと深い観点で訴求軸や見せ方を提案したいという意識がチーム内で高まってきました。

過去ブースの振り返りと課題などのまとめ

ただし現場は展示会のターゲットや規模・ブース位置や導線との兼ね合いなど、条件が多岐に渡ります。それを知らずして意見を出すのはまだ早い、まずは現場に行かなくては何も始まらない。

生身の顧客を知らない私たち

私たちが作っているのは、伝えたいことをお客様に伝えるためのコミュニケーションツールです。
しかし普段生身のお客様とお会いする機会が、ぼーっとしているとありません。実際には自分で作ればそういう機会は持てますが、「顧客情報」「ターゲットペルソナ」など情報としての顧客像の蓄積があるため、機会を作らなくてもなんとなく仕事はできてしまいます。

しかし、実際に話してみることで見えてくるものを取りこぼしているのではないか?という気持ちはずっとありました。展示会には様々な来場者がいらっしゃるため、短時間でたくさんのお客様と触れ合うには良いチャンスだと言えます。

この2点から、参加可能な展示会をマーケチームに相談する運びとなりました。まず初回目標は

  • 現場を体感し、当日のフローや現場の声を知る

  • お客様となるべく会話し、困りごとを聞く

です。


準備〜当日編

本展示会での訴求ポイントの把握

ブースでの訴求ポイントについては、デザイン時に議論を重ねていたので説明可能な状態でした。

とにかくしどろもどろにならない準備

問題はこちら。
デザイナーが営業のようにリード獲得数値を求められなくても、呼び込み部隊として自社のイメージダウンやリード獲得の機会損失は避けなければならない。

そこで、「現場で受けた質問集」を参考に、想定される質問に備えて対応集を作成。その他、マーケチームから共有された当日の運営マニュアル、営業トークスクリプト + レクチャーを頭に叩き込んで当日に備えました。

参加したのはこちら

現場は情報量の洪水

自宅から2時間半かけ、やってきました幕張メッセ。
精鋭の呼び込み部隊を参考に、

  • パンフレットを見せながら来場者に声をかける

  • その数秒で質問を投げかけ足を止めてもらう

という方法で進めていきました。

同時に壁面のどこに目を向けているのか、パンフレットのどこに興味を惹かれているのか、どんな文言が耳に引っ掛かるのかといったところを観察していきます。

と書いていますが正直慣れなくて話す内容で頭がいっぱいだったのと、会場全体の音や光の情報量が多すぎてだんだん脳が混沌としてしまい、整理して考えることは厳しい状態でした。

とりあえず投げる球をいろいろ変える工夫はしたものの、同時に分析する余裕がなく投げっぱなし状態になることも。
それでも足を止めてくださったお客様から貴重なお話をいろいろお伺いすることができ、帰宅後新鮮なうちに全てメモしました。

とにかく全部アウトプット


振り返り編

自社制作物の課題やノベルティの知見、訴求ポイントの見せ方などたくさん学びはありましたが、大きく印象に残ったのは下記の2つ。

1. 来場者の顕在・潜在課題を見つけ出す力不足

準備した回答集は大いに役に立ちましたが、こちらからの質問事項をもっとストックしておけばよかった、というのを強く思いました。なぜなら呼び込み時に引き留める力が足りなかったから......そしてこの引き出しがあればもっとお客様の困りごとに近づけるのではと思ったから。

2. 高さ・光・音の存在感が強い

デザインの際、ブース位置や導線との関係性は意識してきましたが、現場ではとにかく色やメッセージよりも「高さがある」「光量が強い」「ブース内セミナーなど音がある」ところに目がいきました。凝った意匠はあまり印象に残っていません。これは行かなければわからなかったことです。
実際には予算や現場の制約でサクッと試すのが難しい点なので、それを踏まえてどう目に止まるブースを作っていくのか工夫する必要があるなと思いました。

マーケチームにも感想を聞いてみた

参加にあたり事前オリエンなど面倒見てくださったTさんにもデザイナーが参加することへのご感想をいただきました(ありがとうございました!)

せっかくあるデザインを、導線に対して目を止めてもらう訴求にとどまらず、ブースで説明している際にももっとうまく活用できると良いと思います。どうしたら効果的な訴求ができるか一緒に考えていけるとベストです!

詳細な振り返りは、デザイン観点と呼び込み観点、目的達成度などにまとめて自チームに持ち帰りました。
展示会に行きたいデザイナーは多く、事前に希望すればだいたい参加可能のため、それぞれの目線で見た展示会を共有することで、チームのパワーアップにもつなげていくことを目指して今後も全員で続けていきたいと思います。

総括

初チャレンジの目的「現場の体感」と「顧客との対話」については85点くらいの所感です。
次回はもっと「お客様の現状にフォーカスする」ができるようにパワーアップして臨みたいと思います。

その上で、お客様観点で何ができて何が良いのかを現場メンバーが現場で話すときに、壁面・デモ機・配布ツールを含んだブース全体を一つのコミュニケーションツールとして考える必要性を感じました。

結論:
Q. デザイナーがなぜ展示会呼び込みに参加しているのか?
A. 現場状況に即した提案ができるデザイナーになるため。
A. 顧客の生の声から真のニーズに迫り、制作物にフィードバックするため

以上です。

蛇足:
とにかく足が疲れるよと聞いており着圧ソックスと超強力中敷を入れていったので、普段引きこもりの軟弱デザイナーにしては帰りのダメージが思ったほどではなかったのがよかったです。


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