ザスパ2025年シーズン監督人事(報道ベース)


※ザスパからの正式リリース前に書き始めたので一部内容の時間軸に歪みがありますが、書き直すのもあれなためそのまま読み進めいただければと思います

最後の投稿から暫く空いてしまいました。
2024シーズンラストの試合までDZNで見届け、来季J3で戦うことが決まったザスパですが、今日までの間に細貝氏の社長代行就任や悲しいニュースもありました。さらにスタッフ含む人事についても順次発表されており、大方予想通りの契約満了発表になっていると思います。
大卒選手の加入リリースはあったものの、まだ契約更新の発表はない状況がサポーターをモヤモヤさせていますが、ここまでくると個人的に気がかりなのは天笠選手と川上選手の2名でしょうか。佐藤選手はSNSでの発信を見る限り残りそうな雰囲気がしているので勝手ながら来季もザスパにいることが確定している選手ですので、天笠選手、川上選手の2名が残ってくれると嬉しいなと思っています。
夏加入のレンタル組はPOを戦った岡山と長崎から仙波選手、瀬畠選手の1名ずつ、そしてJ2降格となった鳥栖から樺山選手1名という状況なので、恐らくレンタル元(仙波選手は正確には広島ですが)との調整が入ると思うので去就発表には少し時間が掛かるかもしれません。

さて、タイトルに書いた監督人事について、強化部長に佐藤氏就任が発表されてから暫く時間が経っており、サポーターとしても誰が就くのか気になる部分かと思いますが、本日一部報道にて沖田 優氏が最有力候補という報道が出ました。これまで全く情報が出ていなかったことと監督未経験という経歴に様々な意見が出ていますが、そもそも私自身が沖田 優氏を全く知らないので経歴と歴代いたチームについて知らべてみました。

沖田 優(おきた まさる)
生年月日:1978年5月2日
出身:千葉県
選手歴:成田高等学校
    筑波大学

まず選手歴ですが成田高等学校以前の情報は見当たりませんでした。筑波大学時代の2学年上には皆さんご存じ武藤前監督、1学年上には水戸や大宮で活躍した冨田大介氏、1学年下には石川 竜也氏、羽生 直剛氏、平川 忠亮などJリーグで活躍した選手たちも多く名を連ねています。
筑波大学といえば大槻 毅元監督の顔がパッと思い浮かびますが、大槻氏は6歳上になるので筑波大学在学時の直接の関わりはないのではなさそうです。

筑波大学卒業後の経歴は下記のようです。(出典:wikipedia)
2002年 - 2003年 筑波大学蹴球部 コーチ
2004年 大宮アルディージャ 普及部コーチ
2005年 - 2007年 大宮アルディージャ コーチ
2008年 - 2012年 コンサドーレ札幌 コーチ
2013年 - 2014年 ベガルタ仙台 コーチ
2015年 - コンサドーレ札幌 コーチ
ということで1つずつ紐解いていきたいと思います。


2002年 - 2003年 筑波大学蹴球部 コーチ

2002年、2003年のコーチ時に筑波大学蹴球部に所属していた主な人物には、阿部 謙作 / 千代反田 充 / 鈴木 達也 / 兵働 昭弘 / 阿部 翔平 / 中野 洋司 / 藤本 淳吾(敬称略)などがいたようです。この卒業してから間もないコーチ就任ということで所謂“教え子”と呼べる存在かは微妙なところかもしれませんが、有名選手と一緒に教える技術を学んできたのだと思います。

2004年 大宮アルディージャ 普及部コーチ

2005年 - 2007年 大宮アルディージャ コーチ

2005年時の普及部コーチの役割がよく分からなかったので、2005年から2007年の大宮アルディージャについて触れていきたいと思います。
2005年は大宮アルディージャが初めてJ1に昇格した年でもありました。当時の監督は三浦 俊也氏、最終13位、ナビ杯ベスト8、天皇杯ベスト4とカップ戦では好成績を収めた年でした。
2006年は三浦体制3年目のもと、土屋 征夫、波戸 康広、小林 慶行、小林 大悟、佐伯 直哉、吉原 宏太(敬称略)といった選手を積極補強した年でした。最終順位は12位。当時のJ1が全18クラブということを考えるともちろん残留できていることは良いことですが、三浦体制3年目かつ補強を考えると物足りないシーズンではあったかもしれません。
大宮在籍最終年にあたる2007年は最終順位15位で終了しました。この年の監督以下のスタッフについて調べようと思ったのですが、まとまっているサイトがなかったので調べきれずでした。そしてこの2007シーズンを最後に大宮アルディージャとの契約が終了となりました。

2008年 - 2012年 コンサドーレ札幌 コーチ

2008年からコンサドーレ札幌のコーチとして就任した沖田 優氏ですが、この年の監督は大宮でともにした三浦 俊也氏でした。三浦体制自体2年目ということはありますが、恐らく三浦氏に引き抜かれる形でスタッフ入りしたのではないかと思います。当時の札幌はJ1昇格初年度ということでJ1定着を試みたシーズンでしたが、終わってみると18チーム中の最下位で1年でのJ2降格となったシーズンでした。ちなみにこの年の新人選手として宮澤 裕樹選手が入団しています。
2009年は監督が交代し、石崎 信弘氏が就任。(石崎氏は2025シーズンに同舞台で戦うヴァンラーレ八戸の監督就任が11月末にリリースされています)シーズンとしては18チーム中6位と上位でフィニッシュしましたが1年でのJ1返り咲きを逃す結果となりました。
2010年は石崎体制2年目ですが19チーム13位の中位(?)フィニッシュ。当時のコーチ陣は2009年から村田 達哉氏が加わり、この村田氏は2024年より川崎のコーチに加入しましたが同年での退任が決定しています。村田氏とは2012年の退任まで3年間一緒でしたので何かしらの繋がりがもしかするとあるかもしれません。
2011年は札幌が4年ぶりのJ1復帰を果たした年です。石崎体制3年目、全20チーム中3位という結果でした。選手の出入りはあったもののスタッフは継続路線ということで、あまり特筆すべきネタはなさそうです。
2012年は石崎体制4年目ということで、J2での昇格勢いそのままにJ1定着を狙ったシーズンでしたが前回と同じく1年でJ2降格を経験するシーズンでした。さらに4勝2分28敗 勝点14で全18チーム最下位と内容的にも不本意なシーズンということで、この2012年のシーズン終了時に札幌を去ることとなりました。

2013年 - 2014年 ベガルタ仙台 コーチ

2013年には手倉森体制6年目に入った仙台に加入しました。この年のスタッフは手倉森 誠氏をはじめ、2025シーズンもモンテディオ山形の指揮が決まった渡邉 晋氏やサンフレッチェ広島コーチの中村 伸氏、大宮で途中から監督就任も務めた原崎 政人氏といった現在でも現場で活躍するコーチ陣とともにベガルタ仙台をJ1に残留させました。
2014年は手倉森氏のアンダー代表監督の引き抜きにあい、外国人監督を招聘しましたが成績不振から4月に監督が渡邉 晋氏に変更。チームは14位フィニッシュでJ1残留を決めたものの沖田氏は2014シーズンをもって仙台を去ることになりました。

2015年 - コンサドーレ札幌 コーチ

いよいよザスパの監督に就任する直前のチームでの経歴まできましたが、2015年から2024年まで同チームにいたということもあり、ザスパに来るまでもう少しお付き合いください。
2008年から2012年まで所属していた札幌に帰ってきたシーズンになったのが2015年です。最下位でJ2降格した時のスタッフがこの期間で戻ってくるケースも珍しいかと思いますが、札幌自体はこのシーズンJ2で戦っていました。当時の監督はバルバリッチ氏。ここでも成績不振により監督が途中で変わる人事があり22チーム中10位の中位フィニッシュとなりました。このシーズン途中にバルバリッチ氏からバトンタッチをしたのが横浜FCで監督を務める四方田 修平氏です。
2016年は四方田体制2年目のもと見事J2優勝を果たしJ1昇格を掴んだ年です。この年のコーチ陣は現在湘南でコーチを務める名塚善 寛氏、四方田監督と同じく横浜FCでコーチを務める竹内 清弥氏、セレッソでコーチを務めるブルーノ・クアドロス氏となっており今でもJリーグで活躍しているコーチ陣です。特に四方田氏は1つ沖田氏にとってもベンチマークになると思いますし、サポーターが想像しやすい監督像ではないでしょうか。
そして、沖田氏はこの年から今年の降格が決まるまで札幌一筋かつ札幌を1度もJ2に落とすことなくその任期を務めました。ここから一気にまとめてしまいますが、2018年から四方田氏からペドロビッチ氏(ミシャ)に監督が変わり、いわゆるミシャ式サッカーへと順応していきます。
ミシャ式を知りたい方はこちらをご覧ください。(wikiにまとめられているとは…)


というような感じで沖田氏あらため沖田監督の経歴を簡単にまとめてみました。2018年から2024年の約7年間ペドロビッチ氏のもとコーチ経験を積んだからといってミシャ式を取り入れるとは限りませんし、3バックなのか4バックなのかもまだ分かりません。ただ、リリースのコメントにもある通り、恐らく「攻撃的」というのは1つキーワードになると思います。ミシャ式は攻撃的ではありながら、あまりにもその裏にある守備がもろく札幌のJ2降格という結果をもたらすこととなってしまいました。この攻撃を最大の防御とするか、攻撃最大化のための守備をしっかり構築するか、後者はどちらかというと大槻サッカーに近い考え方だと思っています。守備にベースは置きながら、その守備がハマったときに攻撃が連動して行えるような戦術は先を見据えると「ある意味攻撃的なサッカー」という捉え方もできるのではないかと思います。
ベンチマークとして挙げた横浜FC(四方田体制)ですが、今季リーグでの失点は22と同じ札幌スタッフOBでありながら守備をベースとして昇格を勝ち取ったチームです。もちろん選手の質の差はありながらも、相当な攻撃力が無ければ攻撃だけでJ1昇格を成し遂げるのは至難の業です。四方田氏のサッカーについては下記のインタビューにもある通り、本人としても4年間ともにしたペドロビッチ氏とは根本的に考えが異なる部分もあるようです。

>僕自身はそんなミシャさんとは逆で、どうしてもバランスを取ろうとしてしまう人間なんですけど、そうやって大胆になることの重要性も頭に叩き込んでいるつもりです

ペドロビッチ氏が大事にしてきた「2人目、3人目の関わり」ここをベースにしながら「大胆」と「慎重」を共存させるのが1つポイントかもしれません。現にペドロビッチ氏の後任となった森保現日本代表監督や四方田監督など、ミシャ式からの派生が成功した事例はあります。不安要素を現時点で1つ挙げるとすると監督経験がない部分になりますが、そのような事例自体ザスパではこれまでありましたし、そこに対するアレルギーは個人的にはありません。一方、期待することとしてはコネクションの部分で、岡村 大八選手はとは言いませんが札幌で出番に恵まれていない選手のレンタルや完全移籍、四方田氏ルートでの選手獲得というところは目に見える効果という部分でまずは期待したいと思っています。

ここまで4600字書きましたが、すべての答え合わせはシーズンが始まってみないと分からないので、クイズ正解は1年後(だったら良いも含めて)的な感じでまずは来季のチーム編成を楽しみにしたいと思います。

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