言葉を尽くす
これももう何で読んだか忘れたけど(匿名ブログだったような気がするしあたりの文高橋源一郎筆家によるエッセイだったような気もする)、言葉を尽くすことの意義について書かれた文章で印象に残っているものがある。例えば訴えたいことが「戦争反対」だったとして、漢字にすればたった四字で言い表せることなのだけど、「戦争反対」という言葉はあまりにも手垢に塗れたフレーズで(という表現はちょっと違う気がするけども)、当たり前のように世の中に溢れているから聞き流されてしまう、ということがある。だから、多少回りくどくなったとしても自身の体験を語ったり物語の力を借りたりして、言葉を尽くして必死に誰かに伝えようとするのだ。直接的に戦争に反対している本ではなくても、どこかに書き手の戦争に反対するメッセージがエッセンスとして込められているものもあるし、一切書き手にそのような意図がなくとも、受け手によってはそのような解釈をする(メッセージを受け取る)こともあるだろう。時には「愛してる」よりも「いつも仕事を頑張ってくれてありがとう」の方が愛情が伝わることだってあるし、「差別反対」のフレーズを繰り返したものよりも、差別に塗れた読むのも苦しい文章から現実にあったことを学ぶことのほうが心に刺さることもある。いま地上波で放送しているグレムリン、ギズモの存在を知ってはいたものの初めて観るのだが、めちゃくちゃこわいしキモいしグロい。