ブルアカの方舟とノアの関係

ブルーアーカイブにおいて「方舟」というのがとても重要な概念であることは明らかである。ウトナシュピテムの方舟、アトラ・ハシース方舟などはいうまでもなくブルアカのストーリーにおいて重要な役割を果たした。
そんな中で一つ疑問が浮かんだ。特にブルアカに詳しくない人なら、方舟といえば「ノアの方舟」が思い浮かぶことだろう。ノアの方舟はキリスト教の聖書の中でも特に有名な話であり、近年になってもノアの方舟の破片かもしれないものが見つかったりと、キリスト教に詳しくないような人でも一度やニ度くらいは聞いたことがあるだろう。となれば、もしノアという名前の人物がブルアカにいれば、彼女はとても重要な役割を果たすことになるのではないだろうか?しかし、実際にはそんなことはなかった。ミレニアム学園セミナー所属、生塩ノア。彼女は最終編でもユウカと共にコユキを捕まえに行ったくらいであまり直接的な活躍は行わなかった。別にブルアカの公式がなんらかの神話や伝承をモチーフにした物語だと言ったわけではないのだからこちらの深読みだとすればそれまでなのだが、これは少し違和感を感じた。あまりにもったいない。方舟といえばノア、というのは多くの人が思い浮かべる図式だろう。そんな中、あえてそのノアを使わなかったのだ。その理由について、私はもともとノアがアリスの立ち位置にいたことによる影響だと考えている。
もともとの設定案の状態では、ゲーム開発部に拾われたアンドロイドというアリスの立ち位置にはノアがいたとされており、ノアの特徴の一つである完全記憶能力は当時の設定の名残だという話もある。すなわち、ノアはもともとは最終編で大活躍をする予定だったがアリスと立ち位置を交換したことで今の状態に至ったというわけだ。
もちろん、歴史上に存在するノアという人物は旧約聖書の創世記に登場する方舟に乗ったノアだけではない。したがって全く違う人物や出来事がモチーフとなっている、またはモチーフが存在しないといった可能性も十二分にある。そもそもブルアカは謎の多いゲームである。これからも、よくわからない謎について考えていきたいと思う。

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