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2023年2月きいたものよんだもの

2023年2月にきいたり、よんだりしたうちで、印象に残っている作品です。きいたものは12作、よんだものは6作です。感想があるのと、ないのがあるのは、思いついたか、そうでないかです。作品が気に入ったかどうかではありません。
順不同です。

きいたもの


Cecile McLorin Salvant『Woman Child』2013

Double Bass – Rodney Whitaker
Drums – Herlin Riley
Guitar, Banjo – James Chirillo
Piano – Aaron Diehl, Cécile McLorin Salvant
Vocals – Cécile McLorin Salvant

Amaria Rodriguez『No Cafe Luso』1976


Ella Fitzgerad and Loius Armstrong『Ella and Louis Again』 1957(1957録音)

Louis Armstrong – vocals; trumpet
Ella Fitzgerald – vocals
Oscar Peterson – piano
Herb Ellis – guitar
Ray Brown – bass
Louie Bellson – drums

Paul Motian『Monk in Motian』1989(1988録音)

Paul Motian - Drums
Joe Lovano - Tenor Saxophone
Bill Frisell - Electric Guitar
Dewey Redman - Saxophone
Geri Allen - Piano

同時期の他のPaul Motianのアルバムをきいたので、他のも思いきいてみたのですが、自分にはモンクの曲が先行してきこえてしまい、純粋にPaul Motianのアルバムとしてきくことができません。
それほどうまく、モンクの曲を演奏しているということなのかもしれません。やはりBill Frisellの演奏が際立ってきこえます。モンクの曲も違和感なくはまっているところがいいなと思います。

Derek Bailey, Tristan Honsinger『Duo』1976

2人のテンションが高い演奏です。ある意味キレキレというか、Tristan Honsingerは躁状態のような気がしますが、もとからこのような人なのかもしれません。彼の演奏は集団のなかではきいたことがあるのですが、デュオなどもっと前にくるとこんな演奏になるのか、と思いました。ハミングでも歌でもない声が、かなり入っています。

Ciara Leah『Love Money』2023

EPだと思いますが、Bandcamp1月の月間ソウル特集で選ばれていたので知りました。アレンジや曲調など90年代R&Bを感じます。特に最初の2曲が良かったです。


Charles Stepney『Step on Step』2022

Charles StepneyはEarth, Wind & Fire、Ramsey Lewis、Rotary Connection、The Dells、などの60~70年代ソウルのミュージシャン達をプロデュースやアレンジした人です。
リリースされたのは昨年ですが、録音されたのは1960年代後半から70年代ごろです。リリースされた時はなんとなく知っていましたが、デモトラック集ではあるので、なんとくなく食指が動かず、きいていませんでした。
サブスクのあなたへのおすすめプレイリストでなんとなく眺めていたら、1曲あったので、試しにきいてみたら楽しくてアルバム1枚きいていました。

やはりデモトラックではあるので、完成されたものではなく集中してきくより、なんとなく流してきいていました。メロディーが良い曲が多くて、きいていて飽きないのは私の好みだからかもしれません。
リズムは打ち込みでただ刻んでいるだけの曲が多いので、あくまでメロディーが前に来ている印象です。
通してきいても飽きないのは、何気なくありつつも練られた曲であるからでしょうか。


TLC『Fanmail』1999


Dr Dre『2001』1999


Branford Marsalis『Renaissance』1987(1987録音)


Bass – Buster Williams (曲: 3), Bob Hurst* (曲: 1, 2, 4 to 7)
Drums – Tony Williams*
Piano – Herbie Hancock (曲: 3), Kenny Kirkland (曲: 1, 2, 4 to 7)
Tenor Saxophone, Soprano Saxophone – Branford Marsalis

Branford Marsalisは初めてききました。メンバーが豪華ですが、特にピアノのKenny Kirklandが良かったです。個人的には4,6,7曲目が良かったです。


Ginuwine『Ginuwine... the Bachelor』1996

Timbalandのプロデュース作品で1stアルバムです。Timbalandつながりで、Missy Elliottも少し参加しているようです。12曲目にPortisheadのサンプリングをしていて珍しいと思いました。ぼんやりきいているとアルバムを通して、Ginuwine自身の名前をひたすら連呼しているような気がします。


Devendra Banhart『Cripple Crow』2005

ジャケといい随所にビートルズの影響がうかがえます。時々声がJonathan Richmanに似ているとおもいました。意識して歌っているのかもしれません。最近名前をきいていないですが、作品を出していないようです。


よんだもの


後藤護『黒人音楽史 奇想の宇宙』2022


ヤマザキマリ『パスタぎらい』2019

ヤマザキマリは漫画だけでなく、たくさんエッセイを書いておられますが、初めて読みました。タイトルから想像されるように食べ物エッセイです。イタリアの食事についてがメインですが、色々な国に住んだり旅行されたりもしているので、イタリア以外の食べ物もでてきます。美食というよりは、生活に根差したような食べ物が多く描かれているように思います。
文章が上手でさらっと読むことができます。「食の外交」という言葉が何回かでてきますが、その国のものを食べることで、そこの人たちや生活、文化を知ろう、というようなことなのかなと思いました。


いしいひさいち『現代思想の遭難者たち』2002

『現代思想の冒険者たち』の月報に連載されていた作品を一つにまとめものです。現代哲学者・思想家の簡単な紹介をしつつ4コマにも仕立てているのですが、哲学・思想自体を扱っているので、まとめて読むとかなり濃いというか、重いです。ちょろっとした文でもかなり理解を要するところがあります。
現代の哲学や思想にある程度なじみがあれば、4コマなどは笑えるのですが、わからない人にはちんぷんかんだと思います。もとに掲載されている本が、ある程度知識がある人が読むものだったのかもしれません。
各哲学者の絵のデフォルメ具合が人によっては絶妙です。
私は文庫で読みましたが、元のサイズを圧縮しているため、手書きの文字がかなり小さくて読みづらいところがあります。


和山やま『夢中さ、君に』2019

この中にある1篇をネットで読んで、おもしろそうだったので、読んでみました。短編集ですが、大きく分けると2つくらいに分かれているようです。
ご本人も公言していますが、絵が古屋兎丸に似ています。
なんとなくジトっとした湿った空気を感じるところがありますが(汗をかいている描写とか)、さわやかな人物も描かれていて、その独特さがクセになる気もします。


大島弓子『すばらしき昼食』1991

3篇入っていますが、2編はサバ(猫)のことなので、半分はエッセイ漫画です。


いしいひさいち『女には向かない職業』1997

朝日新聞連載の4コマ漫画『ののちゃん』の登場人物である、藤原先生がミステリー作家になる4コマ漫画です。
個人的にはののちゃんの藤原先生が好きなのですが、少しキャラが違うようにも感じます。

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