
【ヒュージ・リーダーズ】触れられざる者フェイジのデッキ紹介(フレンドリー)
はじめに
こんにちは!ケミです。
今回は、《触れられざる者フェイジ》を統率者にしたヒュージ・リーダーズのデッキをご紹介します。
統率者について

《触れられざる者フェイジ》は、彼女が戦闘ダメージを与えたクリーチャーやプレイヤーに死(=敗北)をもたらす、非常に強力な能力を持つクリーチャーです。
しかしながら、その能力の代償として、"自分の手札から唱える"以外の方法で戦場に出た場合、コントローラーが敗北するという強烈な誘発型能力を持っています。
例えば、フェイジを統率者に指定して統率領域から唱えた場合、手札を経由せずそのまま直接戦場に出てしまうので、戦場に出たときの誘発型能力で敗北してしまいます。
そのため、彼女を統率者にする場合は、統率領域から直接唱えないようにする、もしくは直接唱えても敗北しないようにするなど、通常の統率者とは異なる"固有の対策"が必要になります。
デッキについて
デッキリスト
デッキリストは以下の通りです。
パワーレベル
今回ご紹介するデッキのパワーレベルは、"フレンドリー"に準拠しています。
ヒュージ・リーダーズのパワーレベル、およびルールの詳細については、以下の公式サイトをご参照ください。
デッキコンセプト
このデッキは、『いかにして、フェイジを統率領域から戦場に出すか』、および『いかにして、フェイジの攻撃を通すか』に重点を置いて構築しており、基本的にはフェイジによる戦闘での勝利を目指しています。
またそれとは別に、フェイジ自身の高過ぎる信心ゆえに《アスフォデルの灰色商人》のドレインで勝つことも時々あります。
採用しているカード
フェイジを出すためのカード
"統率者について"の項で述べたとおり、フェイジを戦場に出すためには、敗北しないための対策が必須となります。
《統率の灯台》

統率領域から手札に加えることで、最も安全にフェイジを戦場に出すことができます。
対戦では、主にこのルートでフェイジを着地させることを目指します。
《白金の天使》

《白金の天使》が戦場にいれば、フェイジをどこから出しても敗北することはありません。
フェイジの誘発型能力に対応して除去されたときは、涙を拭きましょう。
《リッチの熟達》(不採用)

フェイジによる敗北を防ぐことができるカードですが、このデッキでは採用していません。
理由としては、前述の2種と違い、このカードはフェイジを出したあとも維持し続けなければならないからです。
困ったことに、ヒュージ・リーダーズというフォーマットでは一撃のダメージが非常に重く、生半可なパーマネントの個数や手札の枚数では相手からの攻撃に太刀打ちできません。
そのため、このカードを維持しようとすると、パーマネントの複数展開やライフゲインなどといったデッキコンセプトとは異なる役割のカードにデッキの枠を割く必要が出てきます。
さらに、ヒュージ・リーダーズの環境には《全ては塵》や《告別》など呪禁の上からこのカードを対処できるカードの採用率もそこそこあるため、ヒュージ・リーガルの貴重な敗北を防ぐことができるカードですが採用を見送っています。
《死者の鏡》(不採用)

敗北は回避することができますが、フェイジを含めた戦場のカードすべてがどこかへ行ってしまうため、採用していません。
《機械の母、エリシュ・ノーン》

統率者の固有色という概念を完全に無視したカードの紹介となりますが、このカードが自分ではなく、"対戦相手の場に居る"ときにフェイジを出すと、「手札以外から唱えると敗北する」という誘発型能力が誘発しなくなるため、安全に着地させることができます。
サーチカード
前述のとおり、"フェイジを出すためのカード"は2種2枚しか採用していないため、そこにアクセスするためのサーチカードをいくつか採用しています。
以前は、《最後の別れ》や《悪魔の談合》といったゴリゴリのサーチカードを多数採用していました。
ですが、サーチカードを使用したターンは、基本的にそれ以上のアクションができず無防備になってしまいます。
その上、サーチを多用すると、同卓者から「コンボを揃えにいっているのでは?」と疑われ、不必要にヘイトを買って殴殺されることがままありました。
もともと、即勝ちできるようなコンボは採用していませんが、同卓者にもそうであることが分かってもらえるように、サーチカードは"探してきたカードを公開するもの"、ないしは"探せるカードが限定されているもの"を優先的に採用しています。
(詳しくは、デッキリストをご覧ください。)
除去カード
このデッキは、フェイジによる戦闘での勝利を基本方針としていますが、彼女を戦場に出すまでの準備期間中は、"黒茶コントロール"として振る舞います。
フェイジを戦場に出すためには、前述の"フェイジを出すためのカード"や、彼女のとんでもない色拘束を賄うための黒マナを用意する必要があります。
それらの準備にはどうしても時間が掛かってしまうため、置き妨害や全体除去を駆使して時間を稼ぎます。
《無情な選別者》

《囁く者、シェオルドレッド》に似た布告能力を持ちます。
このクリーチャーが着地してしまうと、複数展開が難しいヒュージ・リーダーズでは、戦場にクリーチャーを残すことが難しくなります。
さらに、マナ・コストが軽いおかげで、クリーチャーがまだ並びきらない最序盤のうちにプレイできるので、ゲームの初速を落として、フェイジを出すまでの時間をつくるのにピッタリのカードです。
《疫病の蔓延》

クリーチャーの横並びを真っ向から否定する強力なエンチャントです。
卓内の固有色が被れば被るほど戦場にクリーチャーを展開しづらくなるため、ゲームスピードを格段に落とすことができます。
なお、こちらのデッキに入っていて盤面に残ってほしいクリーチャーは基本的に"無色"なので、このカードの影響を受けることはほとんどありません。
《現実の冒涜》

対象に取れるパーマネントに制約はあるものの、インスタント・タイミングで1対複数交換できる優秀な追放除去です。
特筆すべき点として、「0は偶数」なので"土地カード"も対象に取ることができます。
土地カードの中には、《イス卿の迷路》や《コーの安息所》、《Glacial Chasm》といったフェイジの攻撃を無効化するカードがありますが、それらに触れる点も評価しています。
また、このデッキには「一徹」で戦場に戻したい"奇数マナのパーマネント"も多くあるため、インスタント・タイミングのリアニメイト呪文としても重宝しています。
土地カード
土地カードは、このデッキの"屋台骨"です。
普段ヒュージ・リーダーズのデッキを組むときは、土地の枚数を17枚前後にすることが多いのですが、このデッキでは"20枚"と、いつもより多めに採用しています。
ご存知のとおり、ヒュージ・リーダーズのデッキには"マナ総量5以上"のカードしか採用できません。
それに加えて、フェイジの場合は固有色も少なく、黒か無色のマナ総量5以上の呪文カードだけで前述のデッキコンセプトを実現するのは、難しいところがあります。
ですが、土地カードについては、("コロッサル・リスト"を除けば)本家のEDHと同じカードプールから選択することができ、その広大な範囲の中には、このデッキのコンセプトを実現するために有用な効果を持つ土地カードが多数あります。
このデッキの土地カードは、呪文カードだけでは難しい"デッキコンセプトの実現"を補助する役割を担っており、強力な能力を持つ土地カードの一部を実質的には呪文カード枠として採用しているため、普段よりも採用枚数が多くなっています。
《ヴォルラスの要塞》

フェイジを墓地から手札に回収するためのカードです。
万が一、フェイジが除去されたときなどに、統率領域に戻すのではなく、墓地からライブラリー経由で手札に回収することで、より安全に唱え直すことができます。
《ラゾテプの採石場》

擬似的なリアニメイト能力を持つカードですが、最大の役割は、クリーチャーを生け贄に捧げる能力によって、"戦場に出たフェイジを追放除去から守る"ことにあります。
戦場に出たフェイジが、追放されて統率領域に戻ってしまうと、もう一度、彼女を戦場に出すための準備をするところから始めなければなりません。
ですが、ヒュージ・リーダーズのカードプールでは、複数回"誘発型能力による敗北を回避しながら戦場に出す"のは、なかなかに困難です。
(ささやかですが、《統率の灯台》経由のルートのリカバリーとして《石化した原野》を採用しています。)
そこで、追放除去に対応して生け贄に捧げて墓地に落としておけば、前述の《ヴォルラスの要塞》などで拾い直すことができます。
また、《アスフォデルの灰色商人》や《ネクロン・デスマーク》といった戦場に出た時の誘発型能力持ちを使い回す際にも活躍します。
おわりに
今回ご紹介したデッキは、プレイや構築をいろいろと試行錯誤しているうちにだんだんと愛着が湧いていき、現在では個人的にかなりのお気に入りになりました。
このデッキを組んだ当初は、「ちゃんとフェイジを出せるかな」とか「ゲームに参加できるかな」といった不安がありましたが、それは全くの杞憂でした。
ヒュージ・リーダーズ(とりわけフレンドリー)は、「このカード好きなんだけど、ヒュージでも活躍できるのかな…?」といったカードでも、デッキを組んで実際に遊んでみると、存外戦えたりします。
ですので、もし好きなカードでデッキを組むことを迷っている方がいらっしゃいましたら、是非組んでみて・遊んでみてほしいなと思います。
(そして、もしよろしければ、デッキリストだけでもシェアしていただけると、とても嬉しいです。)
それでは。
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