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【女性は男性の3倍も】 片頭痛のお悩み
特徴
片頭痛はズキズキと脈打つような痛みが特徴的な頭痛です。月に1~2度や、週に1~2度の頻度で起こり、痛みは4−72時間ほど持続します。片頭痛は前兆がある場合があり、キラキラした光,ギザギザの光が見えるなど視覚性の症状が最も多く報告されています。緊張型頭痛は心身のストレスが緩和することで頭痛が緩和するのに対し、片頭痛はストレスが減少する休日や体を動かすことで痛みが増強することが特徴です。
女性に多い病気
日本の偏頭痛の有病率は8.4%と言われており、男女別で見ると女性は12.9%、男性3.6%となり、女性は3倍以上の有病率がとなっています。
女性を年齢別に見てみると30~40代が最も多く仕事や家事、子育てに最も忙しい時期の女性が悩まれていることがわかります。
女性の頭痛は月経との関連も多く示されています。また、偏頭痛は痛みだけでなく、吐き気を感じたり、光、音、においといった感覚が過敏となります。日常生活の質に大きく影響を与える片頭痛の要因や対策を理解することは大切です。
片頭痛のメカニズムー神経や血管の影響ー
現在では片頭痛の原因は三叉神経と呼ばれる脳につながる神経から過剰に放出される「CGRP: Calcitonin Gene-Related Peptide(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)」というペプチドであるという説が有力です。また脈打つ様な痛みであるため、血管に関連するという考え方もあります。特にストレスからの解放で発症することがあるため、緊張時に収縮していた血管が拡張することが痛みの原因である場合もあります。
治療薬
片頭痛の治療は、症状が軽い場合は鎮痛作用のあるアセトアミノフェンや非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs: non-steroidal anti-inflammatory drugs)が用いられます。アセトアミノフェンは成分の名称で、商品名であるカロナールなどが有名です。またNSAIDsで有名な薬はロキソニンです。
鎮痛薬で効果が得られない強い痛みの場合は、医師の処方によるトリプタンにより治療をします。片頭痛のおもな原因は、先に述べたCGRPの過剰放出ですが、トリプタンにはこれを抑制する作用があり、服用すると約30分で効果が現れます。
対処
痛みを和らげる対処としては、カフェインを摂取し、頭を冷やしながら休むことが適切です。
カフェイン飲料(コーヒーや緑茶など)と血管を冷やすことはどちらも血管収縮の効果見込まれます。また片頭痛では光や音などに過度に反応してしまうので、できるだけ静かな暗い場所で休みましょう。一方で、入浴やマッサージなどは血管を拡張させるので痛みが増す場合があるので注意が必要です。また睡眠不足や空腹、疲労なども片頭痛を引き起こす原因と言われています。規則正しい生活を心がけることが大切です。
参考サイト
オムロンhttps://www.healthcare.omron.co.jp/resource/column/topics/130.html
日本頭痛学会https://www.jhsnet.net/ippan_zutu_kaisetu_02.html
頭痛オンラインhttps://zutsu-online.jp/headache/about.shtml
サワイ健康推進課https://kenko.sawai.co.jp/healthcare/200909-01.html