第6回『ケツアゴ先生と高校をサボり釣りに行った話』
うぃす!
大阪男塾の塾長です。
僕は今でも隙あらば、釣りとフットサルへ出かける毎日を送ってますが、やっぱその原点をたどると高校時代に行き着くっすね。
第4回で「進学校に通ってました」と書きましたが、
僕が通ってた高校は「勉強ができること=頭がいい」と勘違いしている、ぷっぷちゃんばっかで、魅力ある奴ってほとんどいなかったんすよ。
目的もなく勉強三昧の青春を送る思考停止ぷっぷちゃんどもに、すっかり嫌気がさしてた当時の僕。
ついには授業に出なくなって、部活にだけ顔を出すようになったんす。
所属してたクラブはサッカー部っす。
高校へはサッカーだけしに行くようになったんすけど、教師からはよく怒られました。
「部活だけしに学校へ来るな!」って。
うるせーわ。
なんでサッカーするためにおもんない奴らと授業うけなあかんねん。
脳みそ腐るわ。
まあ教師のほとんどが、ぷっぷちゃんだったわけっすけど、ひとりだけ馬の合う先生がいました。
サッカー部顧問のケツアゴ先生っす。
ケツアゴ先生は、当時50代くらいだったんすけど、変わり者だったんで「変な先生」って感じで、生徒から嫌われてましたね。
この人、ただのケツアゴ野郎じゃなくて、オリンピック候補にまでなった人で、サッカーの技術も教え方も理にかなってたっす。
「このケツアゴ、他の教師と全然違うやん」と思ってました。
ケツアゴ先生も、何かと僕のことを気にかけてくれてたっすね。
ケツアゴ先生は釣りが大好きだったんすけど、ある日「釣りに行こう」と誘われました。
「学校は?」って僕が尋ねると「そんなもんサボればいい」と一言。
というわけで、ケツアゴ先生の運転するクルーザー「ピチピーチ丸」に乗って、学校をさぼり長崎の海へ出て釣りしに出掛けたんす。
初めての船釣り、今までは長崎の防波堤でアジとかサバとかをちまちま釣ってたことはあるっすけど、
船釣りはまず当たりが違うんす。
グンっと竿が曲がり、とにかく引きがえぐい。
なんとか釣り上げると、今まで釣ったことないようなどデカい鯛が。
僕が「でかーっ」と感動していると、先生は僕に
「これが海ばい。今までお前が見てきた海は海じゃなかばい」
「いや、海やろ」と思いながらその後も特大のカワハギ、石鯛など過去一の釣果。
釣りが終わってサヨナラするのかと思いきや「お前、今からうち来いよ」「釣った魚を俺んちで食うぞ」とケツアゴ先生。
お言葉に甘えケツアゴ先生と嫁ケツアゴが暮らすケツアゴハウスにお邪魔し、魚をご馳走になったっす。
リビングにはケツアゴ先生の現役時代のトロフィーや賞状が飾られていて「この人ほんまにすごい人やったんや」と思いながら待つこと1時間。
出てきたのは、その日釣った魚の豪華な刺身や煮付け。
このとき食った魚が超絶美味かったんすね。
ばくばくと魚を貪る僕を見て、ケツアゴ先生は「なんで美味いんか、わかるか?」と質問。
「新鮮だからっすか?」と聞き返した僕に「苦労して自分が釣ったっていう、思いが乗っかっとるからばい」と説明してくれました。
確かにそうなんす。
スーパーの鮮魚コーナーで買ってきた魚より、自分の手で釣りあげた魚の方が各段に美味いんすよね。
実は僕、高校の頃まで魚が苦手で寿司が食えなかったんすよ。
でもケツアゴハウスで、魚を食ったことがきっかけで、寿司嫌いも見事克服できたっす!
ケツアゴ先生から学んだことは、「感情が入ることで解釈が変わる」ということ。
僕はどんな仕事に対しても、成果が出るまで泥臭く愚直にやり続けるんす。
それには理由があって、感情を込めてベストを尽くした方が、成果が出た時に何倍も嬉しいんすよね。
高校は、ぷっぷちゃんだらけのくだらない奴だらけだったっすけど、ケツアゴ先生と出会えたので、そこは本当に良かったなと思ってるっすね。
最後まで読んでもらって、あざしたぁ!!