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室井光広日録(22)

2006.1月23日(月)くもり、晴。壬子
時代の終り――を告知するふうの夢。
もう、ムリな交わりをする必要がなくなったという安堵感。

腰痛、快方へ。足先の冷たさ。あれほど熱かった身体の先端が、今では…。
F・Kの『断食芸人』再読。
<この数十年のあいだに、断食芸人の人気はすっかりがた落ちになった。>

千葉一幹氏に、三作(『変身』「父の気がかり」『審判』)に決定した旨のハガキを書く。立春前にこの仕事を終えられないか。
『三田文学』会費を(はじめて正式会員に!)払う。
絶縁運動を、とリキんでみたこともあったが、最低限むすび直すナワがあっていいだろうという声。ボルヘス会も?
ボルヘス会会長の野谷文昭氏が早大へ移ったので、以後のイベントは同校でやることに。
けっきょく、何かの縁というしかない。早大と慶大と…若年時からの――。
ジャーナリズムともアカデミズムとも一線を画す仕方でなら、寺子屋ふうの場所での興行をゆるす、というカミの声。

(落ちめが決定的になってからの)断食芸に熱中せよ。

・・・・・・
『エセ物語』が『三田文学』で連載されていた当時、僻地のため雑誌を入手しがたかったこともあって、わたしも『三田文学』に入会することにした。年4回自動的に雑誌が送られてくることと、『三田文学傑作選』も特典としてもらえるので、お得だな、というそれだけの気持ちで。その旨を室井さんにハガキで知らせたら、ちょっと気難しいニュアンスの返事――そういう会とは慎重に距離を取ったほうがいいよ、という感じだったと思う――が返ってきて、意外に感じた記憶がある。
また学生時代、室井さんに誘われてボルヘス会のシンポジウムを見に行ったことがあった。2009年10月24日、ボルヘス会創立10周年記念シンポジウムで、室井さんは、山城むつみ、田中和生両氏と登壇した。(2024.2.28)

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