室井光広日録(20)
2006.1月18日(水)くもり、晴。丁未
眠剤をのんで、大山へ。(眠剤ともそろそろ遠ざかろう)
この一年、身体の不調で学校を一回も休まず!
お百度参り最終回。本日でハムレットをほんとうにさいごまで学生たちと<小屋ヨミ>した。ヨミノクニの行。学生たちに感謝。陰陽師の個人的レッスンにつきあってくれた若者たち…。彼らを愛す。
プール通い一年の後の大山詣で一年。
サナトリウム効果は大きかったと実感する。
Kierkegaardの失笑をかうイワシの信仰(神)について今こそハッキリと書いておく。
吉野説でそれがわかった。
<日本の祭りは、上層は陰陽五行の理で蔽われていても、その基層には殆どの場合、「蛇」の潜在が認められる。>
大きな童として、イワシはぬかづく――
jomon基層のミー神に。その表層の陰陽イデーを衣として着る。
S・Kの信仰を高く評価するが、キリスト教にのめることは不可能である。土俗けっこう。卑俗けっこう。原始アニミズムの呪術けっこう。ついに帰ってゆくべき世界――世界蛇。宇宙意志をおこなう大地の存在…想像を絶する巨大さで大地を取り巻くその世界をこの列島人も原型としてもっていた! ドラゴン信仰のありがたみ。いつまでもバフチンふうカーニバルでは血のよろこびがない。知はよろこんでも。アタマだけでは生きていけない。
jomonの陰陽師として余生を祈りたおす。畑をたがやしつつ。
・・・・・・
非常勤の立場での大学勤めが終ったようだ。学生との朗読行為=<小屋ヨミ>への並々ならぬ思い。
室井さんのjomon的信仰。「キリスト教にのめることは不可能」。でも、室井さんのキリスト教への反感は、たとえばシモーヌ・ヴェイユなんかのキリスト教(会)への反感に通じるところがある気がする。
(2024.2.26)
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