孤高の天才たちへの妬み-坂田藍美 & yasuna 編-
坂田藍美 & yasuna 編
令和四度目の秋の終わりの某日。
2人の天才と紡いだ物語の断片をここに記します。
10 COFFEE BREWERSの川平です。
お暇な人の変わり映えのしないちょっとした時間の暇つぶしくらいにはなるかな。
でも、
そんな退屈な時間を過ごせていることの幸せさに気付いていないそこのあなたに捧げます。
2022年5.28-6.5。
10 Coffee Brewers大名店を会場に執り行われた個展、
「グッドのG」
タクトをぶんぶん振ってくれたのは、
茨城を拠点に活躍するイラストレーター坂田藍美さん(以降、「坂田」とさせて頂きます。)。
ご来場下さった皆さんとってもありがとうございました。
さて、
英語符号を口頭で伝える時に誤解を防ぐ為に使う共通コードであるフォネティックコードを個展の柱にもってきてしまう、発想することの天才がこの坂田。
「solo exhibition グッドのG」
(本人談)
わたしたちはそれぞれのコードを持っているからすれ違ってばかりで
さみしくもなるけど、まあ悪くないなと思ったりもする。
わたしのgはグッドのG、そんなお心持ちでなるべくやっていきたい。
加えて、
特典的イベントとして行われてしまったのは、
「あなたの守護霊描いちゃいます!?」
とほほのTと嫉妬のSです。
なんかですね、
イラストについては坂田のアカでチェックして欲しいのですが、
イラストの唯一無二なところと、
坂田の発想と、
彼女がポケットで発酵し続けている言葉の溶解度。
これら、
トータルで言うと、
イラストっていうより、
「劇画」
なんですよね〜。
たとえこの先何ヶ月も、
長く暗い冬が続いても、
坂田が投げ続ける言葉をのせた劇画があれば、
少なくとも日本語を母国語とする私たちは、
凍え戸惑い立ち尽くすようなコマに足を向ける必要はないと、
わたしは思います。
んで。
並行するパラレルワールドから福岡の大名まで来たに決まっているのに。
不敵な笑みを浮かべながら(ちょっと盛ってます)、
「電車なんかで来ました〜〜!」
「Nice to meet you みなさん〜!」
「坂田藍美でーす〜!」
って大名店に彼女は舞い降りた。(ここまでくると嘘ですね)
んなことはない、
って私は思いました。
この人はきっと、
フラフープとかを、
Royal Hostあたりの壁にぺいっつけて、
ワームホールを自在につくれちゃう種に決まってる。
絶滅危惧種。
漫画の一形式で、
筋立てのおもしろさを備え、
ただし現実性を主眼とする。
そう、
繰り返しますが、
彼女のあれは劇画である、
影響受けて、
語尾が変になっているのである。
ままならないことがライフ。
であれば、
いてーんだからいるでしょみんな常備薬。(このあたりラップの歌詞にどうですか?)そう、彼女のイラストに載せられている言葉たちはどれも薬です。
極め付けは旦那さんは豆腐beats。(に似ている)
怒られそうな文章になってますが、
こういう変なテンションの向こう側に答えは寝ているもんなので、
このまま入稿しましょう。
坂田のS!
いや、本当に坂田はSやんか。
また個展ご一緒させて下さい。
本当に楽しかったです。
守護霊も歳をとるのかな?
遠くはないいつか、また、きっと。
次はyasunaさん。(以降はyasunaで失礼します)
昨日ですね、
2022.10.29に終わったばかり。
「旅する似顔絵屋さん」
の福岡・大分編ってことで、
10 COFFEE の2店舗を会場として使って下さいました。
皆さんお疲れ様でした〜
気付けば4度目。
彼女の印象っていろいろ言葉にできるんですが、
たくさんのピースが積み重なった今は言えるのは。。
「(きっと)視力を失ってもどこから微笑みかけてくれているかがきっとわかるくらい光ってる人」
って感じ。
「発光体」
って彼女のような人のこともあらわすいい言葉。
注) 時系列でいくと間にnorahiという天才とStazという小さな巨人とのエピソードがあるんですが、彼女らと行ったスカッシュのボールの行方についてはまた別の機会に。
でも最初、
はじめてお会いした時の印象はまるで異なっていて。
直接聞いてもいませんし、
どこかで彼女がこんなことを文字にしていたのを見かけたわけでもありません。
あくまで私の個人的な感想ですが。
「きっと一人でわんわん泣いたりする方なんだろうな」
と言うのが始まり。
って2018年ですかね?
大分店で行われた、
「Macchiato」
の設営時、
夜の21時頃だっだでしょうか?
台風だったんです、この夜が。
んで。
白のワンピースと髪の毛を雨でびしょびしょにしたままキャリーケースを転がし現れて、
簡単に挨拶だけ済ませると、
黙々と広〜い壁にたくさんの原画を当て込んでいく。
仕上がった個展会場を俯瞰で見て、
「たくさん見に来てくださると嬉しいなぁ」
なんて言い出して。
そのまま黙ってしばらく立ち尽くしたりもして。
私たちは、
人生という双六をおしすすめていく過程において、
誰しもが、
いやたいていの人は、
少なくとも、
多かれ少なかれ、
世界に対して、
絶望する。
それは身勝手に世界や他人に期待をするから。
でもyasunaはきっとこれをしていない。
いや、
していた頃もあるのかもしれない。
でも少なくとも今は違うステージに立っている。
期待しているとすれば、
それは自分自身のポテンシャルに対してだけ。
とてもストイックな作家さんだと思う。
yasunaからは、
絶望の拳を浴びた際に人々が纏ってしまう匂いのような、
気配のようなものが感じられない。
まるで、、5,6歳のようでさえある。
孤独を背中に背負いながら、
世間が作り出したイメージと現実の自分との間にある乖離に苦しみながらも、
走り続けることを選んだ彼女だから纏えている次元の異なる色のようなもの。
だから、
彼女のそばにいると参ってしまう。
涙に滅されない人もいるんだ、
とあっけに取られてしまう。
かと思えば、
yasunaが届けるイメージの向こうには、
いつだって、
青い空が輝く太陽と海の間をひた走る、
サクソフォンが響き渡る教会まで見えてしまいそうな海岸沿いが浮かんでくる。
4度目の個展ともなれば、
もはや戦友だ。
いつまでも、
というのはあまりに無責任な言葉だから口にするつもりはないけれど、
また会える日がもうけられるのなら、
くだらないことばかり喋り合って、
再会をただ喜び会えたらそれで十分だ。
坂田も、yasunaも。
とても頭のいい人で。
くわえてEQもめちゃ高い。
2度とは戻れない素晴らしい日々にいるんだってことを、
この二人は本当の意味で知っていて、
理解している。
だから、
この二人の天才が紡ぐ物語は、
いつだって美しいし優しい。
心の底から思う。
こんなものばかりで世界が溢れればいいって。
左へカーブを曲がると光る海が見えて来る。
この瞬間はいつまでも続く。
強がりでいいから、
こんなことを胸にいつも抱きながら生きていきたい。
今の世界に必要なのは、
間違ってもGAFAなんかではなく。
彼女たちのような人間なんだ。
だから二人に言いたい。
これからまだまだ二人のライフは続く。
北風が吹きつける時だってきっとある。
世間が作り上げたや身勝手でさえあるイメージに押しつぶされそうになる時もあるかもしれない。
でもそんな時は九州の小さなカフェの存在を思い出して欲しい。
防風林にだってよろこんでなる。
星の向こう岸からわらいかける猫が必要なんだというならどうにかする。
転びそうなら、
言ってくれれば手くらい喜んで握る。
ほんとうのこころは、
ほんとうの心に必ずとどくから。
一人で戦っているなんて思わずに。
らしく、
今後も歩いて言って欲しいなって。
10 COFFEE BREWERSのみんなはみんなそう思ってる。
はい、
卒業式みたいになったやん。
またnoteで会いましょう。
▶︎作家プロフィール
坂田藍美(sakata aimi)
茨城県在住 福岡県は初めて行くので楽しみ
アクリルガッシュ、色鉛筆、クレヨン、ペンなどを重ねて重ねて、
見えてきたものを形にしていきます。
動物やフルーツをよく描きます。
主な受賞は
MOE 絵本スクールトップ賞
MOE創作絵本グランプリ編集部賞
雑誌イラストレーション Choice 準入選など
個展
「空洞空洞、あかるいね」(東京/2017)
「パンに挟んで食べてやる」(大阪/2018)
about yasuna
yasuna
Instagramで10万人超のフォロワーをもつ人気イラストレーター。
ドラマチックでエモーショナルなイラストで多くのファンに支持されている。
日々のエモーショナルな瞬間を鮮やかにきりとることのできる唯一無二のアーティスト。
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