2024年7月中の地表面温度ランキングー日本で最も暑かった地点・日付・地表面温度ー
天地人は、2050年にも持続可能な地球環境を目指して活動するJAXA認定ベンチャーです。宇宙ビッグデータをWebGISサービス「天地人コンパス」で解析・可視化することで、まだ誰も気付いていない土地の価値や地球の資源を明らかにするサービスを提供しています。
『今日から使える宇宙豆知識 by JAXAベンチャー天地人』では、宇宙に関連するさまざまな最新情報を、天地人のエンジニア、研究者、ビジネスリーダーが一歩踏み込んで解説します。
今回のテーマは「2024年7月における全国で最も地表面温度が高かったランキング」です。7月の天気を思い返すと、猛暑と共にゲリラ豪雨の印象が強い方が多いかもしれません。実は今年の7月は気象庁が統計を取り始めた126年の中で最も暑い7月でした。
参照:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240801/k10014532921000.html
天地人では、Xの公式アカウントで天地人独自の地表面温度の比較結果を公開しています。今回は、まず気温と地表面温度の違い、そして人工衛星での地表面温度の測定方法について解説します。その後、7月の地表面温度に着目し、今年の7月中で最も暑かった日と地点、その時の最高地表面温度を発表します。
天地人X :https://twitter.com/tenchijin_pr
気温と地表面温度の違い
日常的によく耳にするのは「気温」ですが、気温と地表面温度はどのような点で異なるのでしょうか。測定する場所に注目すると、気温は地上1.25~2.0mの大気の温度であり、地表面温度は地面や水面など地球の表面で直接測定される温度のことを指します。
また気温と地表面温度の関係ですが、まず太陽の熱が地面を温め、温まった地面が空気を暖めることで、気温が上がります。すなわち、地表面温度が気温に影響を与えることから、気温は地表面温度に遅れて変化します。
また地表面は土、アスファルト、コンクリートなど、熱を効率的に吸収しやすい材料から構成されています。これらの材料は空気に比べて熱を蓄える性質が強いため、気温よりも地表面温度が高くなる傾向にあります。
参照:https://www.city.nagoya.jp/kankyo/cmsfiles/contents/0000161/161436/04_chihyomenondo.pdf
人工衛星と地表面温度
続いて人工衛星で地表面温度を観測する仕組みについてです。 人工衛星には、物体が発する熱赤外線という電磁波を計測できる「赤外カメラ」が搭載されています。物体は高温になるほど多くの熱赤外線を発しており、それらの熱赤外線量を赤外カメラで画像化するとともに、熱赤外線の強度から地表面温度を算出することができます。この過程には太陽光を必要としないため、夜間の観測も可能です。しかし赤外線は雲を透過しないため、雲の下の地表面温度は測定することができません。
農業や水道管など地面に近い場所に関わる設備や活動は、地表面温度の影響を大きく受けます。例えば、農業や環境分野では地表面温度のデータを使って、作物の成長や収穫時期を決定したり、森林火災の予測や生態系の保護を促進することが可能です。またエネルギー管理に着目すると、地表面温度のデータから屋根や外壁の断熱効果を評価し、エネルギー消費の削減につながります。こういった理由から、地表面温度は暑さの指標としてだけではなく、私たちの生活を維持していくうえで重要な指標として使われます。
参照:https://www.nies.go.jp/kanko/news/22/22-2/22-2-04.html
なお、天地人コンパス無料版では「各エリアの熱中症のリスク」を診断できます。こちらからアカウント登録をすることで、天地人コンパスが利用できます。
天地人コンパスの使い方はこちらのnote記事をご覧ください。
7月中の地表面温度の記録
続いて、天地人のX公式アカウントで投稿している地表面温度の最大値の上位3エリアを日付ごとに見ていきたいと思います。赤くなればなるほど地表面温度が高いことを示しており、雲がかかっている場合は青く表示されています。
以降の内容は有料となります。
7月中に最も高い地表面温度を記録したのはどの地域なのか、乞うご期待!
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