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秋の夜長に「天地人コンパス MOON見」はいかが?
こんにちは、天地人広報チームの鈴木です。
天地人は、2050年にも持続可能な地球環境を目指して活動するJAXA認定ベンチャーです。宇宙ビッグデータをWebGISサービス「天地人コンパス」で解析・可視化することで、まだ誰も気付いていない土地の価値や地球の資源を明らかにするサービスを提供しています。
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秋です、月です、スーパームーンです!!!
2024年10月17日の午後8時26分、今年のうちで一番大きな月を見ることができます。スーパームーンです。ぜひ外に出て月を愛でてみたり、遠くにいる大切な人へ「ねえ外へ出てみてごらん、月が綺麗だよ」なんてメッセージを送ってみてください。……とはいえ今のところ東京の天気予報は曇り、もし万が一月見ができなった時のために天地人が開発したTenchijin COMPASS MOON(以下:天地人コンパス MOON)を使った「天地人コンパス MOON見」をご紹介しておこうと思います。いくぞ!
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▲天地人コンパス MOONの利用はこちらから。無料&登録不要で使えます!
天地人コンパスを眺める
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これが天地人コンパス MOONのオープニング画面です。見ての通り、ブラウザ上で誰でも登録不要&無料で使えるWebGISサービスです。ただリアルな月を眺められるだけではありません。まわしてみたり、近くで見たり、長さや面積を測ったり、待ち合わせ場所を決めたりできるんです。すごいでしょう。ただ、今の段階では何が何だか、という方も多いと思いますので、私鈴木なりに天地人コンパス MOONを楽しみながら、機能を紹介していきます。
編集部注:GIS(Geographic Information System:地理情報システム)とは、地理的位置を手がかりに、位置に関する情報を持ったデータ(空間データ)を総合的に管理・加工し、視覚的に表示し、高度な分析や迅速な判断を可能にする技術のこと。
……と、その前に。
秋の夜長にぴったりな、月見のお供を用意してみました。
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お月見グッズを傍に置きながら、天地人コンパス MOONを全力で楽しみ尽くしていきます。
眺めるだけで面白い
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まずは天地人コンパス MOONをただ、眺めましょう。じっくり、リアルな月を眺めましょう。ずっと見ているとだんだんこちらに近づいてくるような気がしてきます。気のせいなので、瞬きをして、また見つめ直しましょう。ただ見つめるのに少し飽きたら、次は
動かしてみよう
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左上のツールバーで「Hand Tool」を選択したら、月をドラッグして、動かしてみます。せっかくなので、普段月が我々に見せることのない裏側を見てみましょう。超巨大ピラミッドがある、宇宙人の基地があるなど話題に事欠かない月の裏側です。望遠鏡でも見れないので、レアです。ピラミッド探しをしながら散策してみましょう。
普段、月をこんな風に手のひらの上でグリグリ回しながら観察することがないので、これだけでも楽しいですよね。時に思わぬ発見があって面白い。
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こうして見ると、隕石の落下地点とそれにより舞った粉塵の軌跡が手に取るようにわかります。夜空を見上げて月のボコボコを見る時、私は「穴」を見ていると思っていたのですが、実際には隕石が落下時に巻き上げた粉塵が形成した「山」を見ていたとも言えるのです。単なる捉え方の差異に過ぎませんが、自分、こういうの、好きです。
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引き続きドラッグ-ピンチイン/アウトを繰り返していると、湖のような窪地の傍に、ニュータウンらしきエリアを見つけました。小高い山が宅地用に切り開かれています。ひょっとして本当に宇宙人の住処だったりして……?
回転モードで月を眺める
ひとしきり月をグリグリして遊んだら、今度は月を自転させてみましょう。右下に回転させるボタンがあります。
……おっと!!!
このタイミングで忘れてはいけないアイテム「月見のお供:鏡月(ゆず味)」を召喚します。
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2Dモードで寄りを楽しむ
ひとしきり月の自転に思いを馳せたら、思いきって3Dを2Dにしてみましょう。
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比較的大きなクレーターは上下部に集中していることがわかりますね。なんでだろう?
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天地人コンパス MOONを触る① 長さ計測ツールと面積計測ツール
天地人コンパス MOONには、もっとできることがあります。「月見のお供:月見バーガー」を食べながら紹介していきます。
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長さ計測ツール
天地人コンパス MOONでは、任意の位置間の長さを測ることができます。やってみましょう。「どこの長さを測ろうかな〜」と考えながら月をグリグリしていたら、何やらキャッチーな地形を発見しました。
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同じくらいの半径のクレーターが二つ並んでおり、その様はまさに駒沢公園の総合体育館と野球場が並んでいるところを彷彿とさせます。かつて何か大きな大会が催されたのでしょうか。月のオリンピック公園と名付けましょう。
そして2つのクレーターの真ん中を目指すように、おたまじゃくしの這うような渓谷(?)が走っています。どういった経緯でできた地形なのでしょう。なんとなく等々力渓谷を連想させる形です(例えが世田谷区ばかりで恐縮です)。と、いうことはかつてここに水の流れがあったということ……? 下手なことを言うのはやめましょう。ムーン等々力渓谷と名付けます。
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では、月のオリンピック公園とムーン等々力渓谷の距離はいかほどでしょう。公園近くのパン屋さんでサンドウィッチを買ってから渓谷へハイキングに、なんて予定が現実的に可能かどうか、検証します。
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渋谷駅ー高尾山口駅の直線距離とほぼ同じ距離でした。簡単にはしごするような距離感ではないですね。
面積計測ツール
なんと面積も測ることができます。これは、長年の疑問だったアイツを片付ける時がきたようです。そうです、月のうさぎの面積を出しましょう。
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5,496,268.66 ㎢でした! でかい!!!……のか? 規模感が分からない。
ざっくり計測なので正確とは言えませんが、日本列島15個分だそうです。恐るべし、月のうさぎの大きさよ……。
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天地人コンパス MOONを触る② ピン立て、傾斜計測ツール
さて、まだまだ機能はあります。そしてハンバーガーを食べた後は、少し甘いものが欲しくなりますね。「月見のお供:ムーンライト」を食べながら遊んでいきます。
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ピンを立てよう
天地人コンパス MOONでは、特定の場所にピンを立ててX(旧:Twitter)で投稿することができます。「月に等々力渓谷を見つけたよ!」と言っても信じてくれない友達には直接リンクを送りつけてあげましょう。操作方法は非常にシンプル。画面左のマーカーツールを選択し、任意の場所をクリックするだけです。
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これで、クレーターだらけで灰色一色の月面世界でも、待ち合わせに困りませんね。
傾斜を図ろう
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さて、いよいよ最後の機能、断面図可視化ツールの紹介です。任意のポイント間の傾斜の分布がわかる、というものです。これは月面でのお散歩コースや旅程を組むのに役立ちそうですね。できるだけ記事映えしそうな、アップダウンの激しそうなコースを選びましょう。これも使い方は簡単。傾斜解析ツールを選択したら、測りたい地点を線で結ぶだけです。天地人コンパス MOON、基本的に「クリック」と「ドラッグ」しか操作が発生しないので、地味に楽でいい。
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なんともロウな断面図が出ました! 月の海って、本当に標高が低いんですね。まさに海……。そして真ん中に見えたのは山ではなく、クレーターでした。圧倒的に穴。隕石がこの深さまで突き刺さったってこと……? すごい。右矢印をクリックすると、
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地球上のオブジェクトと比較した図が出ます。富士山ほどの高さ(深さ)を掘り下げる隕石ってどんなエネルギーよ……。
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コースの距離もマラソン換算にして教えてくれます。月面フルマラソンのコース作りに役立ててはいかがでしょうか!
まとめ
秋の夜長に「月見」ならぬ「天地人コンパス MOON見」、いかがでしょうか。皆様なりの月見のお供を携えて、月をグリグリ、掌の中で転がしてみる非日常も時に楽しいものです。実はこのあと、空に浮かぶ月を肉眼で見もしたのですが、先ほどまで2時間ほど”我が物気分”で月をいじった後だと、不思議と普段より親近感を覚えてしまいました。肉眼で見て気になった部分を天地人コパスムーンで確認する、なんて行き来も楽しいのかもしれません。
株式会社天地人では、今回紹介した天地人コンパス MOONの地球版(というよりも天地人コンパスの月版が天地人コンパス MOON)のサービスも提供しています。こちらはアカウント登録が必要ですが、無料で使うことができますので、是非一度遊んでみてください。「地表面温度」や「土地被覆図」など、ムーンにはなかったレイヤー機能がたくさんあり、遊びごたえ抜群です!
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