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新たな水循環基本計画が閣議決定、人工衛星データを活用した漏水検知・漏水リスク評価システムにも言及

お世話になっております。株式会社天地人の砂流(すながれ)です。夏の終わりが見え始めた8月30日に、首相官邸で水循環政策本部会合(第7回)が開催され、新たな「水循環基本計画」が閣議決定されました。

▲新たな水循環基本計画(案)の概要より抜粋

その新たな水循環基本計画において、「重点的に取り組む主な内容」と主な取組例の中に、人工衛星データを活用した漏水検知システムが取り上げられました。

本日は、新たな水循環基本計画の天地人から見た要点の紹介と、漏水リスク管理業務システム「天地人コンパス 宇宙水道局」の特設サイトオープンのお知らせです。

なぜ水循環基本計画の変更がされるのか

近年の水循環に係る情勢の変化から。ポイントは下記の2つです。

・令和6年能登半島地震では上下水道等のインフラが被災し、生活用水の確保が課題となった。これにより、水循環を構成する水インフラの耐震化や地下水の活用等による代替性・多重性の確保など、平常時からの備えの重要性が顕在化したため
• 令和6年度から水道行政が国土交通省及び環境省に移管。上下水道一体での施設等再編や官民連携による事業の効率化・高度化を図ることで基盤強化の一層の推進が必要となったため

重点的に取り組む主な内容

今後おおむね5年間は、下記4つを重点的に取り組む予定とのこと。

1.代替性・多重性等による安定した水供給の確保
2.施設等再編や官民連携による上下水道一体での最適で持続可能な上下水道への再構築
3.2050年カーボンニュートラル等に向けた地球温暖化対策の推進
4.健全な水循環に向けた流域総合水管理の展開

施設等再編や官民連携による上下水道一体での最適で持続可能な上下水道への再構築


▲新たな水循環基本計画(案)の概要より抜粋

新たな基本計画における取組例として、「人工衛星データを用いた漏水検知システム」について言及されました。

「DX技術導入等によるメンテナンスの効率化を推進」として、人工衛星データによる地表面温度等や、地盤変動の観測の画像や人工衛星データを用いた漏水検知システムの画像が挿入されています。

直近で政府が重点的に取り組むのは「上下水道耐震化の抜本強化」

水循環政策本部会合(第7回)議事録より岸田総理の発言の抜粋しました。

“上下水道耐震化の抜本強化です。本年10月までに完了することとなっている上下水道システムの点検結果に基づき、秋の経済対策も見据えて、上下水道管の耐震化を早急に進めてください。併せて、全ての自治体において、今年度中に上下水道耐震化計画の策定を完了するようお願いいたします”

漏水リスク管理業務システム「天地人コンパス 宇宙水道局」の特設サイト


漏水リスク管理業務システム「天地人コンパス 宇宙水道局」の特設サイトがオープンしました。

特設サイト

天地人コンパス 宇宙水道局は、衛星データとAI技術を駆使し、漏水リスクの診断と、点検や修理などの記録管理を支援するサービスです。

自治体が管理するエリアを100m四方の小さな区画に分け、そのエリアで漏水が起こるリスクを、5段階評価で見える化。漏水する可能性が高いエリアを絞り込むことで、優先的に調査すべき場所を簡単に見つけることができます。

これまで職員の勘や経験に依存していた漏水調査を、データに基づいて、より効果的に作業をできるようになりました。

社会課題に取り組む天地人

天地人は、2050年にも持続可能な地球環境を目指して活動をしています。持続可能性の維持向上を目指す漏水リスク管理業務システム「天地人コンパス 宇宙水道局」をはじめ、これからも社会課題に対して取り組みを真摯に行って参ります。

引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

株式会社 天地人
広報チーム(pr@tenchijin.co.jp)

参考:
新たな水循環基本計画(案)の概要
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/mizu_junkan/dai7/siryou1.pdf

水循環基本計画 (案) 
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/mizu_junkan/dai7/siryou2.pdf

水循環政策本部会合(第7回)議事録
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/mizu_junkan/dai7/gijigairoku.pdf