庇を貸して母屋取られる
「庇を貸して母屋取られる」は日本語のことわざの一つです。
意味
一部を貸したために、やがて全部を奪われるようになること。
保護してやった相手に、恩をあだで返されること。
語源
昔の家屋は、軒先(ひさし)が母屋(おもや)よりも大きく張り出していたことから、軒先を貸したつもりが、いつの間にか母屋全体を乗っ取られてしまうという例えから生まれました。
例文
A社は資金繰りに困っていたB社に好意でオフィスの一部を貸したが、B社は家賃を滞納し、ついにはA社からオフィス全体を奪い取ってしまった。まさに「庇を貸して母屋取られる」だ。
親切心で家出した友人を家に住まわせたが、彼は家賃を払わず、挙句の果てには私の家族を追い出して、家を自分のものにしてしまった。まさに「庇を貸して母屋取られる」だ。
類義語
飼い犬に手を噛まれる
恩を仇で返す
情けは人のためならず
対義語
施されたら施し返す
恩義に報いる
その他
このことわざは、善意を悪用されることの戒めとして使われます。
誰かを助けるときは、相手をよく見極め、慎重に行動することが大切です。
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